
参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。29日(火/午前)は3名、4日(日/午前)は6名、4日(日/夜)は3名の参加でした(主催者含む)。
日曜日の「質問「 」について考える時間。」の質問はこちらでした。
答えることは犯罪ですか
田中未知著『質問』(文藝春秋)
4月29日(火/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
ishiさん『メインテーマは殺人』
前日までアガサ・クリスティの音声読書をしていたのですが、今回こちらの読書会に初参加するのを機に、今まで読んだことが無い本を音声読書してみようと思って選んだ本です。クリスティの後継者と言われているミステリー作家さんだけあって雰囲気は似ていますが、当然ながら100年前が舞台のクリスティと現代が舞台の小説ではまったく異なるのに、ついクリスティ気分で脳内イメージしてしまい、携帯電話やスターバックスやDNA判定などの言葉が出てくるたびに、現代だー!とギャップを感じたりしました。まだ最初の部分だけしか読めて(聞けて)いないのでストーリー自体に関しては特に感想はないですが、良い機会なので読了(聴了?)できるよう頑張ります。
全体の読後コメントで皆さんのお話をきいて、書籍の感想から話がどんどん展開し思いもよらないような方向で盛り上がるのが楽しかったです。ひとりで読書しているだけでは味わえない読書会ならではの醍醐味だなと思いました。
5月4日(日/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
Takashiさん『NEXUS』ユヴァル・ノア・ハラリ
この世には科学で解明できないことがあるけれど、それは科学が原理的に持つ自己修正プログラムのせいなんだろうと思う。多くの事象にあてはまる科学的な説があって、その説を使えばスマホが作れるけれど、その説はいつでもひっくり返る可能性があることを皆信じている。そういう意味で科学は何も解明していないし真理を述べてはいない。科学は常に心もとない。
一方でお金や社会や宗教の世界は原理的に自己修正プログラムを持たない。そのため修正に必要な仕組みを用意しなくてはならない。自己修正の判断基準となる人命でさえ戦争の前では境界があいまいになる。
科学もお金や社会や宗教と深くかかわっている。世の中は複雑だ。
5月4日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
ブリトニーさん『半島』松浦寿輝
筒井康隆の「エロチック街道」に影響を受けて書かれたとのこと。
この人の小説を初めて読んだのですが、品の良い言葉がとても好みでした。場所や時間が全て暗がりへ、地下へと沈み込んでいく展開が何度も出てきます。温泉の先にまた温泉があり、スキンヘッドのダンサー5人が湯浴みをしていたり、島の洞窟の中を気が進まぬもどこへ行くのかわからないトロッコに乗せられてしまったり、夜の海に漂って沖まで流されてしまったら女性の死体が浮かんでいたりする場面が特に好きでした。
また参加したいです!
過去の読書感想はこちらに載せています。
〈読書会について〉
事前読書のいらない、その場で読んで感想をシェアするスタイルの読書会を開いています。事前申込をあまり求めない、出入り自由な雰囲気です。スタンスや日程などについてはこちらをご覧ください。