参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。22日(水/午前)は5名、24日(金/夜)は6名、25日(土/午前)は6名、26日(日/午前)は7名、26日(日/夜)は4名の参加でした(主催者含む)。
日曜日の「質問「 」について考える時間。」の質問は、
汽車に乗り遅れた経験がありますか
田中未知著『質問』(文藝春秋)
でした。
2月22日(水/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
ロジカルさん『人間はたったの4タイプ』
自分がどのタイプか知るのに、自分の主観で選ぶとロジカルなんだなと思いました。
yuさん『風の王国』五木寛之
昭和60年代の小説。
文化人類学の参考文献が4pくらいある。
講という宗教団体。流民のネットワークがあり、巨大企業あり、暴力団あり。各国に離散した文化財あり。歴史あり。盛りだくさんの内容でした。流民の暮らしの様子などありそうでないような面食らう内容もありました。壮大なドラマでした。今日読んだところは終盤です。
読書会後ミニモヤモヤの会をしました。「自由と責任について」。
おおにしさん『アメリカ現代思想の教室』岡本裕一朗
今日は、序章と第6章について読んでみた。
序章では、トランプ大統領のポリティカル・コレクトネス(PC)批判が巻き起こした、アメリカ世論の混乱について語られている。本書ではトランプ革命がアメリカ政治思想に及ぼした影響について、アメリカの現代思想史を振り返りながら論じているようだ。
現代思想史のパートは飛ばして、第六章で書かれているこれからのアメリカの政治思想について先に読んでみた。
トレンドは「ポスト資本主義」で、階層社会、独占企業を解体して、共有型社会、金融システムの国有化を目指す、一種の社会主義。他にも加速主義という資本主義を加速発展させることでブレイクスルーしようという思想もでてくる。
どちらにせよ、テクノロジーの急速な発展を進めながら社会変革を行っていくという発想がベースになっている。
上手くいけばベイシックインカムで人々が過酷な労働から開放される自由な未来社会の到来となるが、一つ間違えればAIを使って支配するエリート層と支配される大衆に分かれるカースト社会の到来になりそうで、とても恐ろしいと思う。
2月24日(金/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
yuさん『ミゲル・ストリート』V.S.ナイポール
2001年のノーベル賞作家の初めての作品でした。年齢はわからないけど子供の僕の視点から十六人の大人たちの様子と近所の人々の付き合いが描かれている。
参加者の中で読んだ方がいて、読んだときはしょうもない大人の話だと思ってたけど話していると子供目線で貧困とか人に言えない仕事のことなどが書いてあって深い話だったのかもしれないという感想をいただきました。
翻訳文学だけど難しい文体ではないので読みやすいと思いました。
参加者の中で、「本を読む時間は必要か」という疑問をお持ちの方がいらっしやいました。ゆるく本を読む時間は、あえて作るのが私は必要だなと思っています。皆の前でうまく説明は難しいけれど少しでも読み進められたりする時間はありがたいし、反応も貴重だなと思いました。
2月25日(土/午前):読書のもやもやについて話す時間「ポジティブなもやもやとネガティブなもやもやとは何か。」
今回のテーマは「ポジティブなもやもやとネガティブなもやもやとは何か。」でした。
2月26日(日/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
原有輝さん『過去と和解するための哲学』
過去と和解することを問う本書ですが、まだ途中までしか読んでいないのでよくわかりません。ただ、あらゆる現実は過去であり、過去を振り返るのも、少しは積極的に意味があるということがわかりました。また、年を取ると過去が薄まってこだわりをあきらめるようになり、多少時間で癒される部分があるようです。ただ、気が付くと無意識に過去の古い問題と格闘していることがあり、時々はそれを手放すことも大切なようです。
2月26日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
yuさん『すべての美しい馬』コーマック・マッカーシー
アメリカ文学。第二次世界大戦後、16歳の少年が祖父の死後、馬と共にメキシコに越境する話です。目次がなく、会話の鉤括弧がなく心理描写も少なく淡々と出来事が書かれています。今日は2章を読みました。14頭くらいの野生馬を少年が馴らす場面で馬の動きのしなやかさだとかその場の雰囲気だとかが細かに書かれているところでした。少年がここまで友人と二人で旅できるのかなと今のところ不思議です。
皆で話した時にルワンダの話になり、本に書かれているツチ族とフツ族の関係がネットと逆?かもしれないという話になり情報はわからないものだと思いました。
過去の読書感想はこちらに載せています。
〈読書会について〉
事前読書のいらない、その場で読んで感想をシェアするスタイルの読書会を開いています。事前申込をあまり求めない、出入り自由な雰囲気です。スタンスや日程などについてはこちらをご覧ください。