参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。20日(火/午前)は6名、21日(水/夜)は6名、24日(土/午前)は7名、25日(日/夜)は5名の参加でした(主催者含む)。
6月20日(火/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
よしださん『矛盾と創造 自らの問いを解くための方法論』小坂井敏晶著
矛盾を解くことで新しい視点が生まれる、その思考の過程が書かれています。以前読んだ『社会心理学講義』もそうでしたが、著者は答えなどよりも考え方を伝えることに価値を見出しているように感じます。そういえば『答えのない世界を生きる』という本も書いていたし。
どんな理論も更新され続けるような気がするし、正しさも状況に依存するのだろうから、考え続けるというのは生きていくことに必然的に伴うことのように思いました。
6月21日(水/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
yuさん『砂の女』 安部公房
村の家に男が労働力として閉じ込められるんだが、なぜ夜も寝ずに砂かきをしないといけないような環境の家に女は住み続けているのだろう。村の人でなく外から来た男をなぜ閉じ込めておいたのだろう。妖怪の国に紛れ込んだみたいな不気味さが続く。
カフカの変身みたいな不条理さがあるというご意見をいただいた。訳のわからないうちに陥った状況という点ではそうかもしれないなあ。
6月24日(土/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
よしださん『睡眠の科学 なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか』櫻井武著
睡眠時間は、少ないほど勤勉で多いほど怠惰だと思われる、そんな指標の一つになっている気がします。でもこの本を読んでいると睡眠中も活動をしていることがよくわかります。ある実験では、あるゲームのスキルを身につけた後に眠った人と眠らない人の群に分けてゲームのスコアを測ると、眠った人の方はスコアが上がっているのだそうです。眠っている間、そのゲームはしていないのに勝手にレベルアップしているということです。だから、「なに寝てんだ!?」と怒られたら「いや、レベルアップしてたんですよ」という反論は十分に筋が通っているということです。
過去の読書感想はこちらに載せています。
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