2023.07.10

読書会の読書感想(7/4-9)

 参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。4日(火/午前)は6名、5日(水/夜)は4名、8日(土/午前)は8名、9日(日/午前)は9名、9日(日/夜)は5名の参加でした(主催者含む)。
 日曜日の「質問「   」について考える時間。」の質問は、

泣くことも快楽のうちでしょうか

田中未知著『質問』(文藝春秋)

でした。

7月4日(火/午前):読みたい本を気ままに読む読書会

よしださん『ジェンダーと脳 性別を超える脳の多様性』ダフナ・ジョエル,ルバ・ヴィハンスキ著/鍛原多惠子訳
 男性的特徴・女性的特徴として様々な性格や能力が分類されますが、それは本当に性別だけに関係しているの?ということが書かれている本です。たとえば、女児の方が男児より喋りが達者というのが一般的な認識だと思いますが、男児よりも女児に対して大人はよく話しかける傾向があるなどということが確認されているそうです。
 本書では性別による脳の違いというのを否定しているわけではありませんが、それよりも育った環境やストレス状態や年齢などに脳は影響を受けて変化する、だから性別も違いを生む要因なのだけれどそれは複数ある要因の一つに過ぎないということを言っています。性別を主要因に挙げてその人の脳的な気質を判断しようと思っても、そこに科学的根拠はないということです。
 僕はこれまで多くの誤解をしていましたし、今も多くの誤解をしていると思います。たとえば、努力するかどうかは意志次第であるとか。そういう誤解で自分や他者を縛らないようにしたいなと思っているのだと思います、たぶん。あと真実に近づいているようでおもしろいですし。

7月5日(水/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『転落』カミュ
・カミュ「転落」はオランダのアムステルダムの場末のバーが舞台です。フランス人が同じくフランスから来ているらしい男になれなれしく話しかける話です。
不倶戴天の的であるサルトルがカミュの作品の中で「最も美しく、最も理解されていない」作品だと評しています。この2人に何があったのか小説とは関係なく気になりました。

7月9日(日/午前):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『ハドリアヌス帝の回想』ユルスナール
昨日に引き続き昼の本を読みました。ハドリアヌス皇帝の歴史を基に作者が感情を交えて語られている小説で今日は、戦地で病になったところ、子供のような病ー鼻血が止まらなくなったところを読みました。止めるために雪山から雪を運ばせたそうです。

9人参加で3ルームに分かれて感想の共有をしました。人間失格やゴルゴ13などでゴルゴが劇画にこだわっていて200巻くらいあるそうです。ゴルゴは喋らない。また、「仕事なんか生きがいにするな」は腹から伝えると伝わるというのが印象に残りました。

7月9日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『ハドリアヌス帝の回想』ユルスナール
・ハドリアヌスの話を書いた作者は20代で構想を重ね40代になってやっと執筆を始めたそうです。作者による覚え書きを読みました。短い文章で作者が考えたことが区切ってあり名言集のようです。やっと読了しました。

フリータイムは「ハナレイベイ」について話しました。戦争の話、終わりがベイで終わっている。お母さんの最後の救いの一言なんじゃないか、いないけどそこに行けば会えるような安心感があるのではないか。


 過去の読書感想はこちらに載せています。

読書会参加者に投稿いただいた読書の感想です(2022年10月-)。

 

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