参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。8日(火/午前)は2名、13日(日/午前)は4名の参加でした(主催者含む)。
日曜日の「質問「 」について考える時間。」の質問はこちらでした。
最も少ない言葉で話すべきですか 最も多い言葉で話すべきですか
田中未知著『質問』(文藝春秋)
10月8日(火/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
よしださん『エルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告』ハンナ・アーレント
アイヒマンは整合性のないことを言います。さっきまで自分は絶対に宣誓をしないと言っていたのに、いきなり宣誓すると言い出したりする。それの矛盾に気づいていない。本の中の表現を借りれば、紋切り型の発言に終始している。紋切り型だから、状況や周りの反応やさっき話した自分の話に対して調節が効いていない。自分と、外の世界とのあいだのコミュニケーションが成立していないように思いました。
アイヒマンはナチスにおけるユダヤ人の国外移住へ加担していました。移住といえば聞こえはいいですが、国内からの追放であり、ユダヤ人は自身の国内の全財産を放棄することになった上に必要な外貨も法外な為替レートで押し付けられたのだとか。アイヒマンは、自分の子供に自分はユダヤ人が殺されるのを国外移住させることで防いだのだと武勇伝のように語っていたのだとか。そしておそらく子供もそれを信じていた。閉じた世界の自分に都合の良い完結した物語ができていたということなのでしょうか。
過去の読書感想はこちらに載せています。
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