2021.06.02

本の紹介。 ーテーマ「京都」の読書会

 6月5日(土)にテーマを京都においた読書会を開きます。1000年以上も日本の首都であり続けた京都は、何かを掘り起こしたくなる気持ちにさせてくれます。読書会で出た話題の流れから思いつきで企画したものですので、どうぞ気軽に来ていただければと思います。
 参考として、図書館を回遊しながら見つけた本をいくつか紹介します。いつも通りジャンルなどは問いませんので、どうぞお好きな本をお持ちください。

『それは京都ではじまった』
 「家紋」から始まる、『それは京都ではじまった』。文化的な起源が多いかと思いきや、公衆トイレ、マネキン、九九など、様々に及ぶようです。1項目3,4ページずつの紹介で、雑学的に読めるとも言えますが、そこにはいちいち文化的な匂いがします。さすがは京都…。
 京都は伝統を重んじながらも新しいものもどんどんと受け入れる気質があると聞いたことがあります。そんな“はじまりの京都”を概観するのに良さそうな本です。

『意外と知らない京都 ー京の歴史と文化をひもとく』
 夏は暑く冬は寒い、これが京都の重層化を生んだ一つの要因と冒頭に記されていました。他にも、京料理は公家によって生み出されたのだとか。たしかに、公家などどこにでもいるものではありません。
 『それは京都ではじまった』はエッセイのように一人の作者によって書かれたものですが、こちらは多数の専門家によって書かれたものです。歴史にもう少し踏み込んで、重層的に京都を知るのに良さそうな本です。

『応仁の乱 ー戦国時代を生んだ大乱』
 応仁の乱は地味、なのだそうです。なぜ始まったのかも誰が勝ったのかも分かりにくいのです。ゆえにファンにもなりにくい。しかし応仁の乱の後、戦国時代に突入していきます。多くのカリスマが生まれた戦乱の時代の前に、何が起きていたのでしょうか。本当のポイントは、地味な時にあるのかもしれません。
 京都を知るというよりも、戦や歴史を知る、という観点の方が強いかもしれませんが、主な戦場が京都だったということで紹介に加えてみました。それにしても、戦国時代には各地で大名が台頭し、江戸時代には幕府は江戸におかれたのに、京都は存在感をもち続けていたように思います。日本の歴史における京都の役割とは何だったのだろうか、なんて疑問も湧いたりしました。


 文化的・歴史的な側面だけではなく、産業の地として有名企業も多く生まれています。たとえば、京セラやオムロンや任天堂などです。任天堂の初めの頃の商品は、花札だったそうです。独特の雰囲気を放つようにも感じられる京都の企業や産業に触れてみるのもおもしろいかもしれません。ほかにも、地球の歩き方のような旅行本をじっくり読んでみるというのも、意外と普段やらないので、いいのではないかなどと思ったりしました。
 特に京都に熱烈な関心がなくても、気になっていただけましたら、来ていただければと思っています。それでは、お待ちしています。



〈読書会について〉
 本を読んだり、なにか考えごとをしたり、ゆっくりと使える時間になればと思っています。ほぼ毎週末の朝10時から開いている、その場で読んで感想をシェアするスタイルの読書会です。事前申込はあまり求めていませんので、気が向いたときに来てください。日程は、FacebookページかPeatixをご確認ください。
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(吉田)

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