2023.01.23

読書会の読書感想(1/17-22)

 参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。17日(火)は4名、18日(水)は7名、22日(日)は9名の参加でした(主催者含む)。

1月18日:読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『バナナの魅力を100文字で伝えてください』
作者は編集者でキャッチコピーや本のタイトル次第で売り上げが異なる話が出てくる。伝えると伝わるの違いがそうだなあと思いながら読みました。タイトルの問題は5章の今でもまだ出てきていないけど本を読むきっかけなだけで出でこないかもしれないと思い始めています。また伝わらないやわからないときに質問する力もいるなあと思ったり。

てらもっち7等兵『資本主義の新しい形』諸富徹
非物質主義的展開との内容で、工場のような物理的生産から、知識などのような情報的生産に資本の比重が移ったことが語られていた。
 脱炭素化についても非物質主義的展開と同様に重要な展開であるとのこと、また脱炭素化と経済成長は両立しうると記載があった。

 この両立については、読書会内でも議論があったが、資本主義の成長と脱炭素化によるエネルギー節約の両立が難しいと考える自分は、これについては、懐疑的であった。
 共産主義、資本主義に変わる何かが必要。という話もあり、自分は地域経済資本主義のような地域分散化と、貨幣のあり方の変容が必要である。といういつも通りの話をしたが、どのように変容させるかの方法論がまだ見出せていない以上、空論としか言いようがない。

Soi Tomson『文明崩壊』ジャレド ダイアモンド 楡井浩一訳
<本書について>中米のマヤ文明、ポリネシアのイースター島など歴史に残る文明社会がなぜ消滅してしまったのか検証し、それぞれの崩壊の工程での共通点が述べられている。

<感想>今日は第一章を読んだ。著者が身近に感じているアメリカモンタナ州の問題を取り上げられている。モンタナは緑豊かで自然資源に恵まれた土地である。そこでの第一産業であった鉱業、林業が引き起こす水質汚染、環境破壊問題について述べられていた。作者はマヤ文明などの大きな文明崩壊と比較してモンタナは問題の最も少ないケースだと前置きしながら内容は悲惨であった。大文明の崩壊はどれだけ大惨事だったのだろうか。
本日の読書では、本書の主要な問いの一つである ”どの社会のどの個人や集団であれ、社会全体に有害なことを、そうと知りながら行うのはなぜか” について考察する時間となった。
人間は自分に都合よく考えることが得意で、また思考の中のある部分を切り離すことも得意である。または資本主義社会の目的である、金儲けを最優先に考えるなど、その考慮の不十分さが悲惨なことにつながるのではないか。はじまりはある個人的、または小さな社会から始められた無鉄砲な行いは悲惨な結末を迎えた時には国もしくは世界全体の一人一人にまで被害が及ぶ可能性があるということを改めて理解した。

Haruo『モダンラブ さまざまな愛のかたち』
副タイトルにもあるように、愛にはさまざまな愛のかたちがあるのだと思う。「ある」というのは、世の中にある、という意味でもあるし、自分の身に起こりうる、という意味でもある。
21の物語のうちの一つ、「カリフォルニアキングサイズのベッド」を読んだ。幼い子二人を抱えて生活せねばならない状況、そうした中にあっても新しいパートナーを欲し、関係を取り結ぼうとする努力。「真剣につき合うことになった相手を子どもに紹介するのは、交際期間が六カ月過ぎてからにするということを離婚合意書にも文章できちんと付け加えていた」というのは、いかにもアメリカ、いかにもニューヨーカーな感じがする。でも、私たち日本人にしたって、そういうのを明確にしておいた方が余分な混乱を招かなくてよいかも。子ども達からの愛情を考えれば、自分が受けてきた愛情が少なかった、ということは決してない、というのはとても共感できる。

1月22日:読みたい本を気ままに読む読書会

うさじさん『標準精神医学』

 会話の中で、「自分らしさとは何か?」という問いが出ました。
・自分らしいと定義する・されること自体に意義を感じられない。
・他者との相互関係で決まってくるのではないか。
・自分らしいと感じるものも、時間や状況によって変化するのではないか。
など、色んな意見が出たことが楽しかったです。

本日もありがとうございました。


 過去の読書感想はこちらに載せています。

読書会参加者に投稿いただいた読書の感想です(2022年10月-)。

 

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