2023.03.20

読書会の読書感想(3/14-19)

 参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。14日(火/午前)は3名、15日(水/夜)は5名、19日(日/午前)は6名、19日(日/夜)は8名の参加でした(主催者含む)。

3月15日(水/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『田舎医者/断食芸人/流刑地で』 カフカ
8話ありました。その中の「ボイラーマン」を途中まで読みました。16歳の少年が船から降りようとした時に雨傘を船室に忘れたことを思い出し取りに戻るところから話が?というふうに展開していきました。

共有の時間で中動態と当事者研究の対話の本から、「中動態」の概念って今はないだけにどう捉えていいかと思いましたが何かいい概念のような気もしています。

3月19日(日/午前):読みたい本を気ままに読む読書会

tetsuさん『ニワトリと卵と、息子の思春期』 繁延あづさ (著)
近頃何冊かを併読していてそのどれもが読み終わらない中、この本は一日で読み切ることができました。それだけこの実在の物語には読み手をぐいぐいと引きこんでくれるストレートな魅力が詰まっています。それは、ニワトリという知っているようで知らない生き物との暮らし、思春期にある長男の突き刺さるような言動、儘ならない子育てと身体性も含めた母としての著者自身の在り方をめぐる心情の動きなど、実際に体験をするからこそ得られるものであると思います。生き物と触れ合うことは、私たち人間も例外ではなく生と死と再生の循環の中にいる動物であることを気づかせてくれるきっかけを与えてくれるものであり、そしてそのつながりを体感することは、安易な表現になりますが「豊かさ」と紐づいているように感じました。

また、他の参加者の方が読まれていた本では、聾学校で音楽を教えようとする教師の物語、地域の中でのいわばカウンセラー役を担ってきたイタコについてのお話が興味深かったです。今日はご家族で読書会に参加された方もおられ、ご紹介された本の内容も含めて新鮮で楽しかったです。ありがとうございました。

3月19日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

Soi Tomsonさん『クルアーンを読む カリフとキリスト』田中考・橋爪大三郎
<本について>
イスラーム研究者であり『日亜対訳 クルアーン』の監修者である中田考と社会学者の橋爪大三郎との対談集。前半はイスラム教、ユダヤ教、キリスト教と比較しながら橋爪さんが質問し、田中さんがこたえる形式で書かれています。敬虔なイスラム教徒による内側から見た解釈を知ることができます。
<本の感想>
本日読んだ部分はキリスト教の新約聖書、ユダヤ教の旧約聖書は編集された読み物であるが、イスラム教のクルアーン(コーラン)は神と一体らしい。よくわからない。しかし、コルアーン自体はムハンマド自身が口承で伝えまとめられたものが基本であるらしい。内容の順番も厳格に決められているという。(所説あり)
田中さんのなんだか緊張感のある説明を読み進める中で、外部の視点からあーだこーだと言えないなぁと感じた。
<読書会の感想>
たくさんの方々にご参加いただいたにも関わらずネット環境のトラブルでご迷惑をおかけしてしまいました。大変失礼いたしました。
ご参加された方に大貫妙子のアルバムをおすすめいただき久しぶりに聴きました。時間を経ても色あせてない彼女の作品でした。そして懐かしさにノスタルジックな気持ちになりました。

yuさん『重力と恩寵』シモーヌ・ヴェイユ
ティボン版の訳で読みました。彼女の著作でもっとも読まれているようです。雑記帳カイエからの抜粋で、多分生きていく上で大事なことが書かれているように思えました。真空って考えが重要のようです。神の概念が出てきて、神についてはなかなか理解が難しいなと感じました。


 過去の読書感想はこちらに載せています。

読書会参加者に投稿いただいた読書の感想です(2022年10月-)。

 

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