参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。8日(水/午前)は3名、12日(日/午前)は3名、12日(日/夜)は5名の参加でした(主催者含む)。
日曜日の「質問「 」について考える時間。」の質問はこちらでした。
歴史から時間を引くと何が残るでしょう
田中未知著『質問』(文藝春秋)
11月8日(水/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
よしださん『労働の思想史 哲学者は働くことをどう考えてきたのか』中山元著
今日はいよいよ(?)マルクスの労働への考え方の部分に入りました。人間とそれ以外の動物の労働の違いが書かれており、とても気になったので自分なりに解釈してみます。
動物は自分や子供のためのすぐ必要なもののためにしか労働をしないといいます。これは獲物を獲得したり巣を作ったりといったことです。しかし人間はそうではない。
その違いの一つとして「類として」と表現されていたのですが、これは高度な分業化と高度な連携を意味しているのではないかと推察しました。誰かが築いた論理をもとに誰かが道具を開発し、それを大量生産する仕組みを作り、販売し、労働者はそれを使って生産する。みたいなことが、特に産業革命以後は行われいたのだろうと想像し、人類と括られる種は基本的には互いに連携する対象であるとして直接的・間接的に協業するということです。
違いの二つとしては、衣食住の直接的な充足以外のことでもやるみたいに僕は勝手に解釈しました(言葉使いが難しくて…)。例を挙げれば古墳を作るみたいなことです。「自己を外化する」とか「普遍的な労働」とか、そして「類として」というのは、人類が共感できるものを有形・無形にかたちにしてしまうみたいなことのように感じました。古墳は人々の労働により作られましたが、それはその地域の人々の結束や安寧につながっていたとも言われています。
これら二つとも動物からすれば直接的なものではないのですが、いずれも人間のこころの性質には合うもので生きることの助けになってきたものなのだと思います。人間の労働というのは幅が広いものだなと思いました。
11月12日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
yuさん『エマ』ジェイン・オースティン
下巻の最後の方をちくま文庫で読みました。エルトン牧師夫妻の下品な感じやおしゃべりなベイツ夫人などユーモラスだなと思います。そしてお互いに勘違いしていた二人がついにというところですが最後までどうなるかわからないなと思いながら読んでいます。
過去の読書感想はこちらに載せています。
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