2024.08.26

読書会の読書感想(8/21-25)

 参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。21日(水/午前)は3名、23日(金/夜)は2名、24日(土/午前)は4名、25日(日/午前)は4名、25日(日/夜)は3名でした(主催者含む)。
 土曜日の「質問「   」について考える時間。」の質問はこちらでした。

もし明日が地球最後の日だとしたらあなたは今日何をしますか

田中未知著『質問』(文藝春秋)

8月23日(金/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『八つ墓村』横溝正史
 金田一耕助ファイル1の「八つ墓村」は実際に日本であった事件と戦国時代の8人の武者を元に書かれた小説です。鳥取県と岡山県の県境にある一寒村。山の中の村の出来事。
 そこは戦国時代の落武者惨殺の伝説に彩られた地であり、やがてそこで謎の連続殺人事件が勃発。一度読んで初めのいわれを読書会で再読しました。怖いだけではない、夢もあるし、鍾乳洞のひんやりとした感じが夏にいいかも。
 何物かの力かわからないことは確かにあるんだろうなとぼんやりと考えました。

m.shibaさん『効果的な利他主義宣言』
他の方に本の内容を説明することで自分の思考が少し整理された気がします。ありがとうございました。

8月24日(土/午前):読みたい本を気ままに読む読書会

Takashiさん『複雑な世界、単純な法則』マーク・ブキャナン
 ネットワーク科学の研究者の本です。
 今日は二つのネットワーク構造についてその生成過程と特徴について書かれた部分を読みました。
 書評では、事例の列挙で深い議論に至っていない、という意見が幾つかあったのでそういう本かなと思っていました。しかし、読んでみるとそこに至る過程の記述が面白いことが分かりました。書評だけで判断してはいけないですね。

yuさん『久生十蘭短篇選』川崎 賢子 編
15編のうちの1つ「黒い手帳」を読みました。
目の前にある一冊の手帳。それには、ルーレットに関する研究が書きつけられている。
パリの街での東洋人の暮らしは厳しく、ルーレットの勝ち方を知りたい夫婦がその手帳を狙う?ところを読みました。
こうなったらいいなという人間の欲とうまくいかなさで滑稽なかんじだなと思いました。
松本清張「黒川の手帳」とリンクするか聞かれました。が松本清張の本は読んでいないのでいつか読んでみたいです。

よしださん『傲慢と善良』辻村深月
 本屋に立ち寄ったときにモニターで映画化のCMが流れていて、気になるフレーズが耳に残って買いました。『正欲』がおもしろかった朝井リョウさんが解説で登場するのも後押しに。
 タイトルの意味はまだわかっていませんが、善良であると思っていると傲慢になるのかななどと想像しています。それを恋愛ミステリーというかたちで描くのか!?と思うと、やっぱり作家はすごいなと思わざるをえません。まだ全然序盤ですが…。

8月25日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『穴持たずども』ユーリー・マムレーエフ
「ソ連地下文学の巨匠の怪作、ついに翻訳成る!」と紹介されていました。ロシアの小説です。
舞台は1960年代のモスクワ郊外。作者は長く移民として暮らしてきたため型にはまった人でなく、ユジンスキーサークルというのを結成してそこにいた人をモデルにして物語を書いたそうです。思いもよらない行動をする人々がでてくるので人には勧めにくいしストーリーもどうと言えなかったんですが、参加者の中に訳者の講演会に参加された方がいて心強かったです。理解されるとはおもってなくてこれ紹介していいものかなと迷うような種類の本です。「消費社会に覆われた西側でニューエイジが生じたのと時を同じくして、表向き窒息するような社会主義体制下のソ連ロシアのアンダーグラウンドで息づいたもうひとつの精神世界。」「」は白水社ホームページより引用


 過去の読書感想はこちらに載せています。

読書会参加者に投稿いただいた読書の感想です(2022年10月-)。

 

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