土曜日は読みたい本を気ままに読む読書会、日曜日は「いいライフスタイルについて考える」読書会です。また、土日それぞれの読書会の始まる30分前に、最近の読書会の様子について共有する会を開きます。
「いいライフスタイルについて考える」読書会はまだ二回の開催ですが、行ってみて感じることは、ライフスタイルを考えることは生き方を考えることにつながることが多いのではないかということでした。どういう、時間の使い方をするのか、余暇を過ごすのか、食生活をおくるのか、学びを設けるのかなどを考えると、そもそも自分はどういう生き方をするのだろうということに考えが及びます。あるいは、自分は何を大切にしたいだろうということを考えるきっかけになるという方が近いかもしれません。言い換えると、価値観の確認に及ぶと言えると考えられます。
価値観とは、自分のものであるようでいて、あるいは自分のものであるからこそ、自分では見えにくいように感じます。ですので、何かと照らし合わせながら探っていくというのは一つのいい方法なのではないかと考えています。照らし合わせる向こうで展開されている物語や論理に対面したときに、いいと思うのか、それとも少しイライラするような感情を覚えるのか。イライラする時には、その要因を自分の中で整理してみると、自分が何を大切にしたいと思っているのかが見えてくるように思います。ただストレスでもあるので、控えめにした方がいいとも思われます。
そして、その照らし合わせの対象となるものの一つは本であると思います。では、自分の価値観を浮かび上がらせてくれるような本とは、どのようなものがあるのでしょう。
一つは、文学や小説などの物語なのではないかと思います。リベルでも何度か紹介している『モモ』は、時間の使い方について価値観の確認を求めてくるような本だと感じています。また、物語と近いのかもしれませんが、一人の人物の思想や生き方が強く表れたような本も有効だと思います。ただしこのような本は、引き込む力が強すぎて、また具体性も高いので、時には価値観からずれて流されてしまったりすることもあるようにも思います。自分に合ったいい使い方があるように思います。
もう一つは、俯瞰的に整理された論理が展開されたり、理論や概念の説明がなされている本も有効かもしれません。こちらは、見落としがないか、視野が狭まっていないかという問いかけをくれるもののように思います。例えば、レイ・オルデンバーグの『サードプレイス』は、家でも職場でもない第三の場所の必要性を唱えるような本です。自分にそのような場所が欠けていないか、そもそも必要としているかどうかということを問いかけてくれます。また、哲学的に論理展開されている本として、國分功一郎氏の『暇と退屈の倫理学』や『はじめてのスピノザ』は、求める生き方とはどういうものだろうかという問いかけをくれます。前者の倫理学の本は、私たちの生活が、暇と退屈の観点から整理されていくという少し刺激的な内容であり、後者のスピノザの本はその上でどういう状態を求めるかということに対する示唆をくれるような内容です。そもそも倫理学とは、いかに生きるのかを考える学問なのだそうです。
と、なんだか少し大きなテーマにつながる読書会となっていますが、価値観や生き方のようなものは時間をかけて少しずつ鮮明になっていくことのようにも思うので、気長に考えることとして出入り自由な感じで引き続き開いていきます。関心が湧いた本を手にとってみて読んだり、その内容を話したり他の人の話を聞いたりしながら、気ままにお過ごしください。
最近は、聞いたり・話したりするだけの30分弱の会も開いてみています。先週は読みたい本を考える雑談会で、今週は最近の読書会の様子をお伝えする会を開いてみます。なお、来週は今年最後の読書会となりますので、年末に読みたい本をシェアする会を開く予定です。
■今週末の読書会日程
・12/19(土) 9:30〜9:55 最近の読書会の様子について。
・12/19(土) 10:00〜11:30 読みたい本を気ままに読む読書会
・12/20(日) 9:30〜9:55 最近の読書会の様子について。
・12/20(日) 10:00〜11:30 「いいライフスタイルについて考える」読書会
詳細は以下のイベントページに記載していますのでご覧ください。
・Facebook：https://www.facebook.com/liber.community0/events/
・Peatix：https://peatix.com/group/7196488/view
また、「いいライフスタイルについて考える」読書会については、考える入り口やガイドとなるようなコンテンツやおすすめ図書の紹介を、noteというブログサイトの方で行っています。
・https://bit.ly/2IWVd2S
ご質問などがあれば、こちらのフォームかイベントページ上のコメントなどでご連絡ください。
・Googleフォーム：https://forms.gle/JTRPYou6Yz7X51ev7
それでは、お待ちしています。
（吉田）
