2024.06.08

非目的的なコミュニティと活発さ。

淡々と読書会や対話の時間を開くのもおもしろいのですが、もっと人が交錯するような機会があってもいいかもしれません。もう少し率直に言うと、初めてとか久々とかの人の参加のきっかけがあってもいいのかなということで。なにか恒例イベントみたいなものを作っていきたいと思いました。

 私はコミュニティとは非目的的なものであるとして捉えています。ただそこに集まってなにかしらの時間をともにしているだけで、目的や目標は共有していない集団ということです。失礼を承知で大雑把に分類するならば、体育会系の部活はコミュニティではなく組織で、サークルはコミュニティです。地域社会はコミュニティで、会社は組織です。
 体育会系はほぼ毎日きつい練習を重ねます。それはなぜかというと目標があるからです。そしてその目標の先には、勝つこと・強くなることという目的があるからです。その目的は絶対的なものであり、当たり前のこととして共有されています。それに合うものは正解でそうでないものは不正解、とまではいかなくても優先順位は低いものとなります。しかし、その考えをサークルに持ち込んでも困惑されるだけだと思います。いきなり目的とか目標を掲げられて、そこに猛進するように迫られても「何かが違う」と思われるのがサークル(コミュニティ)ではないでしょうか。
 コミュニティとは、それぞれの仕事なり生活なり課題なりがある、その隣にあるものなのではないかと思っています。仕事で疲れたから近所の居酒屋で一息つくとか、研究や学業に疲れたからサークルでリフレッシュするとか、家でごたごたしたから近所の人と話し込むとか。選択と集中をして目的や目標に対してシャープでいる時間と、そうではない時間。そのそうではない方がコミュニティであると思っています。
 そうではない方のコミュニティは、プレッシャーはあまりありません。もしかしたら人間関係のストレスはあるかもしれませんが、それをなくしていくというのがコミュニティにおける唯一の仕事であるのかもしれません。そう考えると、良好な人間関係の維持というのがコミュニティの目的として存在するのかもしれませんね。
 さて、何が言いたいかというと、プレッシャーがなく平和なコミュニティですが、それはもしかすると退屈さにつながることもあるかもしれないということです。
 いきなり話が飛びましたが、組織は目的とか目標とか言われてプレッシャーがかかって疲れますが、それが活動の原動力になったりします。やりすぎるといけないのですが、刺激があることは確かです。それに対して平和なコミュニティは、刺激がなくなんだか物足りないと思ったり、活動に向かう一押しが欲しいのに無かったりするかもしれません。

 リベルの読書会はコミュニティあると捉えて運営しているつもりです。読書や対話をするだけで、別に読書による知識の習得を目指すわけでも、成長を共有することもなく、読了を良いとするわけでもありません。ただ知をかたわらにおいた時間を共有しているだけだと思います。だから読書を好きな人も実はそうでもない人もいると思います。
 その姿勢が「読みたい本を気ままに読む読書会。」という会のタイトルに表れているのかもしれませんが、ただこれを繰り返しているだけではもしかしたら退屈に感じる時もあるのかもしれないと思わないわけではありません。もちろん、本は無限にありますし誰とそれを共有するかで思考が変わってくるので、参加していて退屈に感じることはあまりありません。ただ、もう少し何かあってもいいのかもしれません。
 たとえば、地域コミュニティでは、年間の恒例イベントがあります。卓球大会だったり祭りだったり、年末は神社に集まって飲んだり。そういう恒例イベントを作っていってもいいのかもしれません。(もちろん、重たくない、無理のない感じで…)
 あとは、その人のやりたいことをやる。これはこれでハードルが高いのですが、組織でないということは誰かを指名して何かをやらせるということは成り立ちません。だから思い立った人がやる。そういうスタンスでやっていて、いくつか企画やイベントが起きてきています。書く会をやったり、本を決めて解説しながら読んだり、テーマを決めて読書会をやったり、読書で消化しきれないもやもやを話す会をやったり。
 ただ、やりたい人がやるというのはこれまでもやっていることなので、新しいこととして、恒例イベントを考えていきましょう。
 初めての人も久々の人もいつも参加している人も、集まるきっかけになる何かを考えていきたいと思います。思いつきで書き始めたら、こんな結論になりました。

(よしだ)

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