去年のたぶん冬頃に、いつスーパーに行っても柚子が並んでいました。青い柚子ではなくて黄色い柚子。1個いくらと売られていることもあれば、袋詰めで売られていることも。いつ行っても大量に置いてあったから、もしかして売れてないのかも?と思いながら見ていました。
季節物の食材は、その時期になると大量に出回ります。そして安い。一度に大量に出来て、売る方も売り切らなければいけないから、安くなる。足元をみているようでいやな感じもするかもしれませんが、そんなに買ってほしいなら大量に買ってやろうじゃねえかと思うのも事実で、大事な需給関係です。
しかし、柚子は何に使うのだろうか?薬味に使うにしても皮を薄くスライスして刻むくらいで少量しか使わない。風呂に入れるにしてもなんだかもったいない気がするし、なにより僕は風呂があまり好きではない。買いたいのに使い方が分からない。これは大きなもったいないです。
その後思案していると柚子胡椒があるではないかと思い立ち、レシピを調べてみるとこれはできそう、と。そこで袋詰めのものを買いました。
問題は青唐辛子。季節外れだったのか年末も近くなってきていたからなのかスーパーなどでは手に入らず、ECサイトで買うことに。これはいい青唐辛子だったのだけれど、ちょっと高くつきました。段取り大事。
作った柚子胡椒は果汁まで使うもので、おいしかった。使いきれなかった青唐辛子は麻婆豆腐に使ったりして、これまた満足。豆板醤で作る麻婆とはまた違う、あっさりした仕上がりでおいしかったです。あまり辛くない唐辛子だったことも良かったかも?柚子胡椒の方も辛すぎたらあまり食べられなかったかも。柚子をたっぷり楽しむためには辛さ控えめな方がいいかもしれません。
季節になると大量に出回る季節の食材。だけれど、おいしくて安いものが目の前にあっても使い方が分からなければ手に取ることができません。これはなんとももったいない。
そしてすこし思うことは、昔はこれを保存食にしていたのだろうということ。年中なんでも手に入るなんてのは割と最近のことだろうから、その時に獲れた大量の食材は保存食にしていたはず。それはなんというか文化的。きっとさまざまな食材に保存食レシピが存在するのではないかなんてことも思っています。
四季の変化に富む恵みをおいしくお得にいただくために、そしてすこしだけ文化にも触れながら保存食についてシェアできればと思って「秋といえば、保存食についてシェアする会」を企画しました。
(よしだ)