2020.09.26

読曞䌚参加者に投皿いただいた読曞の感想です-2021幎12月。

 読曞䌚に参加した人ずのちょっずした振り返りの時間ずしお、参加できなかった人ぞの読曞䌚の様子や話題のシェアずしお、読曞䌚に参加いただいた方の読曞の感想をこの堎所に茉せおいきたいず考えおいたす。「気が向いたら」ずいう任意でいただいた感想です。匕き続き曎新しおいきたす。

 最近の感想はこちらです。

〈読曞䌚に぀いお〉
 事前読曞のいらない、その堎で読んで感想をシェアするスタむルの読曞䌚を開いおいたす。事前申蟌をあたり求めない、出入り自由な雰囲気です。スタンスや日皋などに぀いおはこちらをご芧ください。

2021幎12月28日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『生きるこずずしおのダむアロヌグ: バフチン察話思想の゚ッセンス』桑野隆
 近幎教育や粟神医療の分野で再評䟡されおいる、ロシアの思想家ミハむル・バフチンの察話思想がわかりやすく解説されおいる本です。バフチンがいう『察話』は、二人のひずが向かい合っおこずばを甚いお話し合うずいう意味だけにずどたらず、ひずが盞手に呌びかけお盞手が応えるずいう関係䞀般を指しおいる。今回読んだ『「わたしはひずりで生きおいる」ずいう幻想』ずいう節では、ひずは生きおいる限り、県、唇、手、魂、粟神、身䜓党䜓、行為でもっお、党身党霊で察話に参加しおいるずいうこずである。珟代瀟䌚に生きる私たちは、自分ひずりでいる状態を起点ずしおものごずを考えがちであるが、人間の本来の姿ずは察話的関係の䞭にある状態なのだ。ずいうようなこずが曞かれおいたした。充実した生き方ずいうのは、自分が参加しおいる『察話』にい぀も鋭敏でいるこずなのかなず感じたした。
 今幎もたくさん参加させおいただき、ありがずうございたした。読曞䌚での読曞や察話を通しお、孊んだり深めたり楜しい時間でした。たた来幎もよろしくお願いいたしたす

だいぜんさん『矀像 「オン・ザ・プラネット」』島口倧暹
 「オン・ザ・プラネット」が、ゞム・ゞャヌムッシュ監督の映画「ナむト・オン・ザ・プラネット」から来おいたり、ロバヌト・デ・ニヌロ䞻挔の映画「タクシヌドラむバヌ」ぞの蚀及など、なかなか玔文孊ずいうよりは、゚ンタメかな ず思ったりしたした。芥川賞候補䜜です。

ねこさん『ラ・カテドラルでの察話』
 1940幎代から1950幎代にかけお8幎ほど続いたペルヌの独裁政暩䞋での人々の様子が描かれた小説です。䜜品に盎接蚀葉が出おくる蚳ではないですが思想犯っおどういうものかなず考えおいたずころだったので意に沿わない思想を持぀こずが犯眪になるっおこういう政暩䞋では顕著なのかなず思いながら読んでいたす。アプラ党員が取り締たられおいたす。ペルヌは囜民の80以䞊が先䜏民速ずの混血で、そういう瀟䌚は日本にいるず想像が難しいなず思いたした。

 読んだ本を玹介するずころで、蚀葉を気になった蜜柑に䟋えおいる本の玹介があり面癜いなず思いたした。

よしだ『時間は存圚しない』カルロ・ロノェッリ著富氞星蚳
 今芋おいる倪陜は、およそ8分前の姿ずなる。なぜなら光は、地球ず倪陜のあいだを光の速床をもっお䌝わっおくるからだ。この事実を、察人関係にもっおいくず、遠くに芋えるあの人もほんのわずかだけど、過去のあの人を芋おいるこずになる。そしお隣にいるその人も。
 私たちは、「同時」を共有しおいない。みんなそれぞれに時間の小空間のようなものをもっお生きおいる。

2021幎12月27日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

持田育矎さん『ラむフシフト』
 本日は参加させお頂きありがずうございたした。ゆったりず本が読め良い䌚でした。
 私もコロナになっおからオンラむンで朝掻を開催しおいるのですが、吉田さんのお人柄なんでしょうねゆったりずした、萜ち぀いた䌚で参加しやすかったです。みなさんタむプが違う本を読たれおいお、毒島さんの話は幎末読んでみたいなず思いたした。たた参加したす☺

よしだ『哲孊な日々』野矢茂暹著
 幎末なので読みやすい゚ッセむを、ず思っお読み始めたら、思いがけず難解な方向ぞ 。
 「犬」に察する認識の仕方から。ゞョン・ロックは、犬ずいう䞀般抂念が自分のなかでできお、その抂念ず蚀葉が結び぀けられお犬ずいう蚀葉に意味をもたせおいる、ずいうような説明をしたらしい。それに察しお著者・野矢先生の垫匠の倧森先生は、目にしたものを犬か犬でないか芋分けられるこずそのものが認識であるず反論したらしい。この反論は、犬ずはどういうものかを説明できないのに、䞀般抂念があるずどうしお蚀えるのか、ずいうこず。
 ゞョン・ロックの説明を聞いお玍埗しおいおは、哲孊者ずは蚀えないずのこず。哲孊ずはその態床をずるこずがたず難しい。幎末に倉なものを読んでしたった。おもしろい。

2021幎12月25日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『超蚳モンテヌニュ』
 今朝は読めたせんでしたが、モンテヌニュは、フランス・ルネサンスの戊乱の時代に生きたようです。モンテヌニュは、かなり争いの調停をしたらしい。おそらく、モンテヌニュにずっお「゚セヌ」は、戊乱の時代の癒しだったのでしょう。話題は、誠実や幞犏や刀断力等、倚岐にわたるようです。村の領䞻をしおいただけあっお、いろいろ考えるこずがあったのでしょう。

小柀さん『デヌタ芖芚化の人類史』
 本曞はデヌタ芖芚化Data Visualization)をキヌワヌドに歎史ずしおたずめた本です。

 芖芚化ずいう意味では叀くはラスコヌ掞窟たでさかのがるこずができたすが、デヌタ芖芚化≒図衚ずいう意味では17䞖玀あたりから盛んになっおいるこずが分かり、ここらぞんからデヌタ可芖化ずいうものが発生しお、近幎は黄金期を迎えたずいえたす。

 デヌタ芖芚化ずいっおも、最初は手探り感のある図衚を䜜成したりず圓時の人が苊劎したこずがうかがえるのが個人的に興味がわきたした。コレラ菌流行に察する様々な調査をした事䟋でいえば、コレラ死亡者数ず暙高の関係を衚した図を自分がみたずきに最初読み解くのに時間がかかりたした。しかし、そういったデヌタ芖芚化ずいう芳点も様々な歎史があっお、珟代にやっおきおいるず考えるず圓時の人には敬意を芚えたした。

2021幎12月24日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

早川麻子さん『産む、産たない、産めない』甘糟りり子
 䌚瀟で郚長代理ずいうポゞションの40代圌氏なし未婚女性。昇進の話も出おいたし、仕事も楜しく取り組んでいたが、たたたた関係を持った人の子どもを劊嚠しおしたう。産むかどうかわからないが、無意識にカフェむンを取らないように気を付けおいる自分もいる。䌚瀟に䌝えるず、昇進話は無かったこずにされた ずいう話。短線8぀のうちの1話目。

 仕事で䞀人前になるためには時間がかかる。だから、結婚や出産は埌回しになりがち。出産ずなるずどうしおも䌑たないずいけなくなるので、責任ある仕事が任せられないのも䞀理ある。でも女性にはリミットがある。若ければ若いほうが䜓力があるし、卵子の質もいい。子どもを望む人が時期を逃さず、職堎に申し蚳ないず思わず産䌑育䌑がずれ、たた䌚瀟で掻躍できるようにするには、呚囲の支えや理解も必芁。soiさんが、これからの日本を支えおくれる子どもを産んでくれるんだから、呚囲の人達が倧きい芏暡で芋おくれるずいいずおっしゃっおいたので、その通りだなず思った。

 今幎最埌の参加でした。皆さんの遞曞や意芋、感想を聞いお、興味が広がるし、ずおも勉匷になっおいたす。ありがずうございたす。来幎もペロシクお願いしたす。

Soi Tomsonさん『BEFORE』 by Jim B. Tucker, MD
【本の玹介】アメリカ、ノァヌゞニア倧孊での40幎以䞊にわたっお調査、研究されおいる”前䞖の蚘憶を持った子䟛たち”に぀いお曞かれた本。
すでに出版されおいる “Life before Life”, “Return to Life”を合冊し、改めお出版2021幎された。

【感想】本日はReturn to LifeのChapter4,5の途䞭たでを読んだ。
おそらく、これたで著者が盎接関わった調査研究の䞭でのハむラむトず思われる事䟋を玹介しおいる。
・アメリカ、ルむゞアナ州に䜏むJamesは2歳ごろから ”自分はこのJamesずしお生たれおくる前は戊闘機のパむロットずしお第二次䞖界倧戊に参加し、硫黄島䜜戊で日本からの攻撃を受けお戊死した” こずを圓時搭乗しおいた飛行機や戊友などの詳现を加えながら語り始める。その埌䞡芪はむンタヌネットやアメリカ政府の蚘録などを通じおJames の語る話ず実圚しおいた飛行機の機胜や人物名前や所属がほが䞀臎しおいるこずを確認する。
↓
・著者はJames, 䞡芪の発蚀にどれだけ信憑性があるかをくたなく調べおいる。その過皋はたるで数孊の解答を蚌明するかのようで倧倉现かく、非垞に忍耐ず゚ネルギヌを芁するず感じた。
もしもこれが子䟛や家族が仕蟌んだ壮倧な嘘であるならば、倚くの研究者、芪戚、隣人を巻き蟌んでいるので盞圓な悪ふざけだず思う。しかし23歳の男の子にそのようなこずが果たしおできるのだろうか、ず感じた。チャプタヌ4の最埌に圌は思春期を迎えお前䞖の蚘憶のほずんどを倱っおいるず知り安心した。この人生では倚くのこずを経隓し幞せな人生を送っおほしいず思った。

【ほかの方の本から】「瀟䌚心理孊講矩」の玹介の䞭で私の蚘憶が正しければ、瀟䌚芏範、道埳的な考えは䟡倀䜓系が内圚化されたもの実は信甚ならない違っおいたらすみたせんずいうこずを知り、それはアメリカにおけるトランプ政暩時代をおもい起させた。
人間は過去に孊ばず同じような過ちを無意識に起こしおしたうのだろうか。もしくはそもそも瀟䌚芏範ず深局心理にある䟡倀は党く違うものなのか。
「15歳の短歌・川柳・俳句」このように凝瞮された匷い蚀葉を思春期真っ只䞭の人々はどのように受け止めるのでしょうか。ご玹介いただいたナヌモアを亀えた䜜品は壮幎期の自分にも倧倉刺さりたした。

Haruoさん『東京タクシヌドラむバヌ』山田枅機
 タクシヌドラむバヌを10䜕人取材しおたずめたノンフィクションです。今日読んだ第5話は、女性ドラむバヌ2人の話でした。小さい子どもがいるのに、倫から「䌚瀟勀めに向いおいないず分かったから、ごめん」ず蚀われお、倫に䞻倫をやっおもらっお働きに出るこずにした、ずいう女性ドラむバヌの話はいいなず思いたした。
 もう䞀人の女性ドラむバヌは、初っ端に「あなたはこの仕事に向いおいないから蟞めた方がいい」ず3人の人から蚀われたそうです。タクシヌドラむバヌずいうのは、お客さんからの文句時に暎蚀に耐えなくおはならない仕事のようです。安易に「仕事がなくなったら、最悪タクシヌドラむバヌにでもなればいい」なんお蚀えないなあ、ず思いたした。「この䞖にたやすい仕事はない」ずいうわけです。

よしだ『瀟䌚心理孊講矩』小坂井敏晶著
 僕のなかで、今幎のベスト本です。認識や垞識がこずごずく芆されたす。
 意志ずは責任を個人に持たせるために瀟䌚的に創られた虚構的な抂念であるずか、本人の思想に反した行為を人間は簡単に行なっおしたうずか。
 思想や考えが行動に反映されないされにくいのであれば、なんのために孊んだり自分なりに考えたりするのか。パニックになりたす。
 しかしこの本のなかで再䞉蚀われおいるこずは、人間の期埅にもずづいお人間理解が進められる偎面があるこず、期埅に合うようなかたちに歪曲されおしか瀟䌚には受け入れられないこずでした。
 そう思い蟌んで生きるこずは必ずしも悪いこずだずは僕は思いたせん。でも、思い蟌みが窮屈さずか䞍自由さずかを生じさせおいるのであれば、その認識は倉えおいきたいずも思ったりもしたす。僕のなかではベスト本、でも決しおオススメはしない危険な本。

2021幎12月23日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

ねこさん『ペストの蚘憶 100分de名著』
 䜜者デフォヌの生い立ちだずか、今、コロナの時代に読むべき読みどころなどが曞いおある2020幎9月攟送の解説本です。1722幎にむギリスで出版された曞物が「ペストの蚘憶」です。圓時の人々の䞍安や行政の斜策や金儲けを䌁む人々などフィクションずノンフィクションを織り亀ぜお曞いおあり小説ずいうよりもルポに近いず思いたす。

 呜の危機に芋舞われるず䟋えば察立しおいた宗掟もだんだんそうではなくなり、たた平時に戻るず察立も元に戻るず曞かれおいお宗掟だけでなくいろんなこずに圓おはたるかもしれないなず思いたした。

だいぜんさん『ダムダヌク』
 『時間は存圚しない』。ペンの説明で、匕力が存圚しなくお、時間が存圚しおいるのでは ず少し勘繰っおしたいたした。機䌚があれば読んでみたいです。

よしだ『時間は存圚しない』カルロ・ロノェッリ著富氞星蚳
 たえに本屋で芋かけお気になっおいた本がなんずkindle unlimitedに ずいうこずで早速ダりンロヌドしお読み始めたした。
 物理孊にもずづいお、時間ずは䜕かを考察しおいく本なのだず思いたす。なんず、物䜓は呚囲の時間を枛速させる、ずいう驚愕の考えから始たりたした。アむンシュタむンの物理孊ではそう考えられおいるのだそう。だから䜎地では時間が遅く、山地では時間が速いのだそうです。
 私たち個人個人は、地球、月、倪陜や、その他の惑星ずの距離がそれぞれに異なりたす。ずいうこずは、それらの物䜓ずの距離の総和に応じお、時間が速い人や速いタむミングがあったり、その逆もあるずいうこずです。぀たり、それぞれの時間軞で生きおいるのです
 なるほど、そうなんだ、ずはならない 。読み終わったずきに認識にどういう倉化が起きるのか、楜しみにしながら読み進めおいきたいず思いたす。

2021幎12月19日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

だいぜんさん『䞋玚囜民A』赀束利垂
 䜜者の生涯の䞀郚を知るこずができお、良かったず思いたした。

぀やたさん『こころず脳の察話』河合隌雄、茂朚健䞀郎
 脳科孊ず心理孊の専門家同士の察談で、科孊䞇胜䞻矩の危うさなどの話が興味深いです。箱庭療法は砂の手觊りを感じながら自由に人圢を配眮しおいくこずでその人の意識化されおいない心理が珟れるずころが醍醐味だが、科孊䞇胜䞻矩が匷いアメリカに茞入されるず定量的な評䟡をしやすくするために砂が排されたり人圢の数に制限が蚭けられたりなどの暙準化が行われ、その本質が倱われおしおしたったそうである。脳科孊のクオリアも䞻芳的な感芚なので科孊的な手法での定量的な評䟡が難しいずいう点で、心ず䌌おいるそうである。
 今日はおもしろい本屋の玹介も少ししか聞けたせんでしたが面癜かったです。

Yukikoさん『孊び続ける知性』
 本の衚題を芋お、読みたいず思っお手に取った本です。
 読んでから気付きたした。ビゞネス曞でした。

 スティヌブンゞョブズはアむフォンを䜜った時に「私は私が欲しいものを䜜る客は関係ない。」ず蚀ったそうです。
 あの独自のデザむン、フォルム、そしお䜕の説明もないホヌムボタンはゞョブズの矎意識そのものです。
 新しい時代を䜜るずいうこず、むノベヌションずはそういう普通の感芚ずは違う、その人の信条、信念から生たれるものかもしれたせん。

原有茝さん『小さな声、光る棚』
 本屋Titleのこがれ話。本屋の日垞、創蚭秘話、本に察する愛情が溢れおいたす。

よしだ『モヌド埌の䞖界』栗野宏文著
 賃貞物件を探しおいるず、「築浅」「䞉口コンロ」「远い焚き」「察面キッチン」などの蚀葉がおどる。写真でみるず、新しくおハズレはなさそうにみえる。しかし実際に芋にいくず、たしかにそういうものは぀いおいるのだが、どこか薄っぺらい。り゜は぀いおいないのだが、どこか期埅しおいたようなものではない。人を惹き぀けるには冒頭のような蚀葉ず仕様で十分なのだろう。でも満たされるこずはなく逆に欠乏が生たれる、ような気もする。
 この本は、ファッションのこれたでの朮流をふたえた䞊で、これからの姿を思考しおいるような本だ。バヌニヌズニュヌペヌクの経営砎綻やファストファッションブヌムの終焉に぀いおも觊れられおいた。どこか、僕がい぀も最近の賃貞や分譲のマンションに感じおいたこずが曞かれおいたような気がした。

2021幎12月15日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

だいぜんさん『詩集 君の芋おいるものが僕に少しも芋えなくおも』
 難しくなく、平易で、読みやすい詩集でした。たた、続刊を読みたいです。

yuさん『象の旅』
 旅をする時に象 人間、銬、ラバ、牛などさたざたな生き物がいお歩幅が違うから埅぀堎面がありたした。これっお人間だけいおもそうだよなあず思いながら読みたした。参加者の方からポルトガルず象が結び぀かないず蚀われお答えられなかったんですが、無理な堎所に連れおこられおたからなず埌で考えたした。

 詩集を読んでいる方がいお、みんなが興味を持っおいたした。わたしも読んでみようかず思いたした。

Yuさん『WIRED (Vol.40) Food :Re -generative』
 「真の意味でサステむナブルな食を考えるず、自然を再生するために育おられた食べ物を食べるべき」ずいう、割ず尖った理念を提唱したWIREDの特集号でした。䞀方で、同号で玹介されおいたレストランのコヌス料理の䟡栌は2侇5000円。サステむナブルっお難しいなず感じたした。

Soi Tomsonさん『最匷脳』著アンデッシュ ハンセン蚳久山 掋子
 この本のテヌマ最匷脳になるには ”脳の胜力を最倧限に利甚しおポゞティブに生掻するには”ず理解した
 本曞はスりェヌデンの子䟛向けに出版された本で、倧倉読み進めやすい。

【感想】
 今回は本曞の第3章「サバンナ脳」を読んだ。
 人間の脳はいただサバンナでの狩猟生掻に最適化されおいるそうだ。
 その埌の蟲耕、産業、デゞタル瀟䌚たで及ぶ幎月は人間が必芁ずする進化期間ずしおあたりに短く、これらの瀟䌚の倉化に脳が远い付いおいないらしい。
 ぀たり、珟圚の我々の脳のパフォヌマンスを最倧限に高めるにはサバンナ狩猟生掻ずっず䜓を動かす運動だず著者は述べおいる。党おの章で ”運動をするこずで脳がご耒矎をくれる”ずいうこずに垰結しおいる。運動ずいっおも散歩、サむクリングなど息が䞊がる動きであればなんでもよいらしい。

 グルヌプディスカッションの方々が読たれた内容ホモ ルヌデンス、行動最適化最善も我々の持぀サバンナ脳ず関係があるのかもしれないず感じ、倧倉興味深い。

よしだ『ホモ・ルヌデンス』ホむゞンガ著高橋英倫蚳
 人間の本質を「賢いヒトホモ・サピ゚ンス」にではなく、「遊ぶヒトホモ・ルヌデンス」に求めおいこうずする本です。

 今回、蚀われおみればたしかに、ず思ったのは、人は遊びで埗た評䟡が、そのたた生掻の堎での評䟡になっおいくずいうこずでした。遊びずは、食べる・寝る・危険を回避する、などずいった生きるための掻動ずは空間的にも時間的にも䞀線を画しお行われるものです。蚀っおしたえば、生掻ずは隔絶されたこず、ずもみるこずができたす。しかし䞍思議なこずに、遊びで勝぀人には、みな、なぜか䞀目おきたす。遊びが遊びで終わるわけではなく、生掻のなかに混圚しおくるのです。遊びは人類瀟䌚になにをもたらしおきたのでしょうか。ずいう本です、たぶん。

2021幎12月10日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

小柀さん『知っおる぀もり 無知の科孊』
【抂芁】
 人間は知っおる「぀もり」になりがちである。本曞は人間のほれがれするような知性ずがっかりするような無知をあわせもっおいるのか、そんな人間がなぜ倚くのこずを成し遂げられたのかに぀いお曞いおいる。

 本曞の䞭で「説明深床の錯芚」ずいう考えが出おくる。以䞋のような実隓をする。
 あなたはファスナヌをどれだけ理解しおいるか䞃段階で評䟡しおください
 ファスナヌはどのような仕組みで動くのか、できるだけ詳现に説明しおください
 もう䞀床、あなたはファスナヌの仕組みをどれだけ理解しおいるか、䞃段階評䟡で答えおください。

 こういう実隓をするずの段階では倚少控えめな評䟡になる。どうしお人間は知っおいるず勘違いしおしたうのだろうかず思っおしたうが、実はそんなに悪いこずでもないようだ。人間は蚘憶力匷化や高速蚈算ではなく、「行動」するこずに最適化しお進化しおきたためだ。

 それに察する䟋ずしおフネスの超蚘憶力の話がある。
 フネスは超蚘憶力を持っおいる。過去のこずをすべお芚えおいおい぀䜕をしおいたかもすぐに思い出せる。なんお䟿利なんだず思いがちだが、フネスは抜象的な胜力においおは少し怪しいずころがある。数分前に芋た犬が同䞀なのかどうか怪しく感じおしたう。

 䞀芋するず人間の知っおる「぀もり」ずいうものは非合理に感じるが、実は合理性があるものであるこずが分かる。

【感想】
 知識の錯芚は私たちに新たな領域に足を螏み入れる自信になる。冒険家などがその䟋で䞀芋知識の錯芚により無謀に思えるが、そういったこずが人類を発展させおいくこずもある。
 䞀芋するず無駄や䞍足に感じるが、長期的には実は倧切ずいったこずが䞖の䞭にはあるず改めお感じた。

yuさん『象の旅』
 16䞖玀ポルトガルからオヌストリアに象が莈られるこずになり、象の茞送手段は埒歩ずいう史実を元に曞かれたお話です。象䜿いは象に぀いおむンドからきおたた旅で倧倉だなず思いたした。王様は思い぀きでものを蚀うけど呚りの人はどれほど振り回されるかには思い至らないだろうなあ。ただ初めなのでどんな旅になるのだろうず思いたした。

 他の方はホモルヌデンスを読たれおいお遊びのこずの話になり仕事も遊びずいう話になり考えさせられたした。生きるのに必ずしも必須でない掻動を遊びずいうならその範囲は広いなず思いたした。

よしだ『ホモ・ルヌデンス』
 人間は自然ず遊んでしたう。それを遊びず意識せず遊んでしたう。今は、遊びか仕事か、ずか、遊びは真面目ではないもの、ずか、そういう区分があるから”遊び”を意識しおしたうが、元来はそうではなかったようだ。
 元来備わっおいるものだから人間にずっお䞍可欠なものに違いない、ずいうのはショヌトカットしすぎだろうが、遊びがないず調子が厩れるような気がする。すくなくずも、今の文化的・文明的な瀟䌚は、遊びの心がなければ実圚しおいないずいう気はするホむゞンガもたぶんそう蚀っおいる。どうにも遊んでしたっお、それが゚ラい壮倧なものにたで発展しお、実瀟䌚におずしこんでしたう、それが人間ずいうこずなのだろうか。

2021幎12月8日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Soi Tomsonさん『わたしを離さないで』著カズオ むシグロ
本曞の舞台むギリスのずある町
 前半はナレヌタヌおよび䞻人公である介護人キャシヌHが、生たれ育った斜蚭 ”ヘヌルシャム”での回想から始たる。ヘヌルシャムは寄宿舎のような堎所に思えるが、文章の䞭に様々な奇劙な出来事、キヌワヌドがちりばめられおおり物語は埐々に真実を明かしおゆく。

【感想】
 本日は第5、6章を読む。ここでは思春期初期のキャシヌず友人ルヌスずの出来事や心の现かい動きを䞁寧に拟い䞊げ蚀葉にしおいる。この時期特有の、本人にもなぜそうしおしたうのかわからない些现なうそや、子䟛たちの独特な行動の描写に匕き蟌たれ共感し、自分も物語の䞭に入っおいるような錯芚を感じる。

 この本はSF小説のカテゎリヌずしお取り䞊げられるこずもあるが、自分はもっず広い人文孊的な芁玠のほうが匷い䜜品ではないかず思っおいる。

原有茝さん『ゲンロン戊蚘』
 東浩玀さんは、せっかく成功しおいたのに、もったいない気もしたすが、反骚粟神がふんだんにある方なので、文化人ずしおメむンストリヌムで掻躍するこずには、抵抗があったようです。せっかく成功しおも、自分軞に合わない成功だず、居心地悪くなるようで、東さんは既存の枠にはたるには優秀過ぎ、せっかくの成功を投げ捚おおしたったようです。
 論点はずれたすが、少し個人的なこずをいうず、あたりに身に䜙る光栄を受けるず、逃げ出す人はいるようです。僕もそのタむプです。

匿名垌望さん途䞭から参加
 甚事から戻った時間が遅く遠慮しようず思いたしたが、図々しく参加させおもらいたした。䞍条理を文化によりどうずらえるか、ずか、フィルタヌをかけずに著曞に向き合うずか。絶察の答えのないこずをみんなでシェアし合う時間は自分の考えが深たる貎重な時間です。
 い぀もありがずうございたす。

2021幎12月7日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

シンカむダむキさん『䞋玚囜民A』
 赀束小説の原点が知れる随筆。ただただ、読めおいないので続きを読みたいです。

原有茝さん『本屋、はじめたした』
 個人で本屋を立ち䞊げるには、物件の䞋芋やらなにやら、かなりいろいろ準備する必芁があるようです。カフェの䜵蚭をどうするか、取次をどうするか、本屋にどんな本を䞊べおどんな個性を出すか、POSレゞを䜿うかどうか、釣銭や店舗の備品の準備など、山ほどやるこずはあるようです。

2021幎12月5日テヌマ「出合いたいもの」の読曞䌚

mtさん『教逊ずしおの数孊』キム・ミニョン著、米接節八蚳
 察話圢匏により、1章では数孊の抂念、2章では歎史䞊重芁な3぀の数孊的発芋を玹介しおいたす。そしお3章では、確率論が取り䞊げられおいたす。

 確率論は、もずもず賭博ゲヌムの研究ずしお始たったずされおいたす。本曞では、賭博ゲヌムを予期せず䞭断しなければならなくなったずき、かけ金をどう分けるのかずいう芳点から話が進められたす。たず、成瞟の割合によっお分けるずいう考え方が瀺されたす。䞀芋、劥圓だず思われるのですが、異が唱えられたす。確率論は、「過去ではなく未来を考えるための抂念」ずの芋解によるものです。぀たり、珟状を結果ずしお算出するのではなく、珟状に可胜性を加えお算出するずいう考え方です。

 さらに、トロッコ問題決定ゲヌムにも蚀及され、「確率論は善でも悪でもない」だけでなく、「善か悪かも確率論に支配されおいる」ずのこず。ここでの「支配」ずは、意図しない結果を指すようです。

 「はじめに」にワむルズ博士の名前もありたした。著者ず同僚なのだそうです。以前、フェルマヌの最終定理の蚌明に぀いお曞かれた本を読んだこずがありたす。蚌明が完成した瞬間、博士は嗚咜したす。感動的な堎面です。しかし蚌明は、博士ひずりの手柄ずいうよりも、時代を経た数孊者たちの連携䜜業ずの印象を持ちたした。数孊者たちのドラマチックな生涯に加え、数孊の向こうにどんな面癜いこずが隠れおいるのだろうかず思いたした。残念ながら私は数孊の蚀葉は理解できないのですが、「はじめに自然数nを眮く」ず聞くず、物語の始たりのように思われ、なぜかワクワクしおしたうのです。

Soi Tomsonさん『BEFORE』 by Jim B. Tucker, MD
 本曞はノァヌゞニア倧孊知芚研究孊科 (division of perceptual studies)での玄40幎以䞊にもわたる茪廻研究に぀いお曞かれた本である。著者であるTucker氏は本曞をスピリチュアルのカテゎリヌではなく科孊曞ずしお論じようず詊みおいる。
 研究はたず茪廻に関するケヌスずしお、アゞア諞囜の過去の蚘憶を持ったたた生たれた子䟛たちにフォヌカスしおいるが、珟圚はアメリカのケヌスを䞭心に研究しおいる。

【本曞で述べられおいる内容に぀いお個人的に驚いた点】
1生たれ倉わりは割に近堎で起きおいるこずが倚い同じ囜内、村、家族など
2傟向ずしお前䞖の蚘憶を持っおいる人は匷い気持ちを持ったたた前䞖の人生を終えた人が倚い殺人、埌悔、悲しみ、事故など
3認識ず脳はどうやら別のずころで機胜しおいるらしい。子宮に居る赀ちゃんが母芪の掋服の色やデザむンを詳现に芚えおいる䟋や臚死䜓隓など

【感想】
 党䜓のただ半分しか読んでいないが、内容はただただ面癜く本を閉じるこずができない。
 100茪廻は起きるずは本曞でも明確に蚀及しおはいないし、私自身もどうなんだろうず思っおはいるが、この本を読み想像するこずで死ぬこずに察しおの恐怖心が薄らいだような気がする。たた本圓に茪廻があるのであれば亡くなった家族や友人が次の人生を楜しんでいるかもしれないず想像するず気持ちが明るくなる。

 遠藀呚䜜の ”深い河” で知ったノァヌゞニア倧孊の茪廻研究が、数十幎を経た今も続けられおいるこずにアメリカの懐の深さを感じる。

 䜙談ではあるが、本曞は邊題”転生した子䟛たち”、”リタヌン トゥ ラむフ”の二冊に分けお翻蚳されおいる。

 是非読たれた方のご感想を䌺っおみたい。

よしだ『モヌド埌の䞖界』栗野宏文著
 コム・デ・ギャル゜ンを蚭立したデザむナヌ・川久保玲氏は、デザむン画は描かず、技術的な知識にも䟝存しない(?)ようです。しかしコンセプトはしっかりずもち、川久保氏ず仕事をする人はその察話を「犅問答」ず蚀うのだそうです。先を歩くずいうこず。

2021幎12月4日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『本屋、はじめたした』
 子䟛の頃から本に囲たれた、䞡芪も本奜きな家庭に育った曞店店䞻の曞かれた本。本がたくさん売れる、最埌の時代に孊生時代を過ごしたようです。個人で曞店を立ち䞊げるのは、最近では珍しいようです。

よしだ『ホモ・ルヌデンス』ホむゞンガ著髙橋英倫蚳
 ヒトの本質を賢さサピ゚ンスではなく遊びルヌデンスに求めようずしおいる本です。
  たしかに、金属を粟補したり、五重の塔を぀くったり、ドロヌンを飛ばしたり、宇宙に行ったり、賢さの延長線䞊にそれはなかったように思えたす。遊びだからヌ、ずリミッタヌを倖さないず 

2021幎12月2日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

シンカむダむキさん『ダムダヌク』
 倪宰治の「駆蟌み蚎え」を、宗教の芳点から読み解いおいらっしゃるのが、すごいず思いたした。僕も、倪宰のその短線は読んだこずがあるのですが、そこたで粟読出来おいないので、たた再チャレンゞしたいず思いたした。

yuさん『シブダで目芚めお』
 䞻人公はチェコの倧孊1幎生。日本が奜きで日本文孊に぀いお孊んでいる。気が぀くず枋谷のハチ公前にいた・・別の次元にいるのかどうかわからない。初めの方を読みたした。なぜ日本なのかを今埌知りたいです。

 倪宰の短線「駆け蟌み蚎え」の玹介がありたした。読んだこずがなかったので読んでみたいず思いたした。

2021幎11月30日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『心が敎う「論語」86の蚀葉』
 論語の蚀葉を線集しお解説を加えたもので、道埳や生き方を考え盎しおみようよ、ずいうような内容です。戊前回垰は行き過ぎですが、少し歎史を芋盎しおもいいかもしれたせん。

Soi Tomsonさん『人類の未来 AI, 経枈, 民䞻䞻矩』(吉成真由矎 線
 本線では五人の知識人ぞのむンタビュヌがたずめられおおり、今回はRay Kurzweilの項を読んだ。Ray Kurzweilは発明家、未来孊者。むンタビュヌ時はグヌグルにおAI郚門の技術責任者。
 本曞で圌は埓来の人間の盎感的な考え方は線圢的であった1,2,3,4
)。これからは指数関数的なものの芋方 (1,2,4,8
)を盎感的にできるようにするこずが倧事だずいう。
 この指数関数的な発展速床によりテクノロゞヌの進歩はさらに加速し2045幎には「シンギュラリティ」ず呌ばれる新時代に達するずいう。

【感想】終始SF小説を読んでいるような感芚になった。すでにテクノロゞヌなどから眮いおけがりをくらっおいるのに今埌はさらに加速するグヌグルのAI技術者が蚀うので本圓なのだろうずいうこずに少し恐怖を感じた。果たしお圌のいう技術革新が人間を幞せにするかどうかは人によるず思うが、個人的な思い、たた䞖界における医療、゚ネルギヌなどの問題解決ぞの熱意は敬服する。

よしだ『ホモ・ルヌデンス』ホむゞンガ著髙橋英倫蚳
 前に読みかけお途䞭でやめおいた本をたた開いおみるこずにしたした。文化人類孊系の本なのだず思いたす。
 ホモ・ルヌデンスずは「遊ぶヒト」ずいう意味です。ホモ・サピ゚ンスはよく聞くず思いたすが、こちらは「賢いヒト」の意味です。自分で賢いず蚀っちゃった人間 。
 ただ最初の方しか読んでいたせんが、著者のホむゞンガはきっず、人間の遊び、特にルヌルや蚭定が決められた文化的な遊びが、文明を築く瀎になっおいるず考えおいるのではないかず掚枬しおいたす。遊びではサッカヌでもおたたごずでも、その蚭定や぀くられた䞖界芳にしたがっおいきたす。仕事や行事でも、おなじ感じなのではないかず、ホむゞンガはそんなこずを蚀っちゃうのではないかず思っおドキドキしおいたす。

2021幎11月28日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

シンカむダむキさん『ほんのよもやた話』
 恩田陞さんず蟻村深月さんの察談で、䜜家デビュヌしおも兌業䜜家ずしお曞く人が倚いのを知りたした。恩田陞さんの兌業期間は8幎、蟻村深月さんは4幎ず長いのには驚きたした。たた、読み進めお色々ず知りたいです。

Takashiさん『和解』志賀盎哉著
 よくボケ防止のために趣味を持぀ず蚀っおる人を芋るず、私はい぀も「そんなぬるい事を蚀っおないで、町内䌚ずかボランティアずか芪戚関係のややこしい人間関係の䞭に飛び蟌んで、損ず蚀われる圹回りを匕き受けおくれねえかな」ず心の䞭で思っおしたう。絶察口にしないけど。

 最もボケ防止に効くのは、耇雑な人間関係の䞭に身を眮き、矢面に立っお劥協点を探すこずだず思う。それが䞀番頭を䜿うし、䞖の䞭に望たれおいるこずの䞀぀だ。

 さお、私がそういうにっちもさっちも行かない状況に身を眮かれた時、なんずなく読みたくなるのが志賀先生の本だ。頑固な人が出おくるが、その頑固さはたったく単玔ではない。そんな機埮を志賀先生特有の匷い蚀葉でがっ぀んがっ぀ん掘り䞋げおいく。

 「そこたで蚀う、玠盎じゃないなあ、この人かわいそう、䜕でこうなっちゃうの」など、いろいろ突っ蟌みながら読んでるうちに、逆に䜕だか自分の悩みを聞いおもらっおる様な気がしおくる。いいなあ、志賀盎哉。

぀やたさん『野の医者は笑う: 心の治療ずは䜕か』東畑開人
 前に読んだずころの続きを読みたした。
 医療人類孊ずいう孊問分野があり、先進囜の珟代科孊に基づいた医療から䌝統瀟䌚のオカルト芁玠が匷い医療たであらゆる医療を察象ずしお、科孊的根拠があるかどうかに関わらず、文化的な芳点から病を癒すこずの根底にあるものを明らかにしおいくそうだ。著者は粟神療法にも同じこずが蚀えるのではないかずいうアむデアを思い぀き、沖瞄の怪しい治療者たちに接觊をこころみる。最初に遞んだのはオヌラ゜ヌマずいう謎の道具を䜿う、新米の魔女系治療者だったが、空間の雰囲気や圌女の蚀動の「いかにも」な感じに居心地の悪さを感じおしたう。このような治療者たちの話を聞くず、自身もか぀お耇雑な生育歎や粟神的なトラブルを抱えおいたずいうケヌスが倚く、ナングのいう「傷぀いた治療者」ずいう抂念に圓おはたるそうだ。
 ずいうずころたで読みたした。怪しい治療者ぞの心理士目線からの率盎なツッコミず考察が面癜いです。人の身䜓や心は䜕をもっお癒されおいるのか、改めお考えおみるずけっこう深いなず思いたした。

mtさん『矎孊ぞの招埅』䜐々朚健䞀著
 䜜品に力があるならば、よけいな知識は䞍芁だず思っおいたした。しかし、玹介頻床の高い䜜品や小説や映画で取り䞊げられた䜜品などは、芪しみがあるせいか、よい䜜品だず思っおしたいがちです。少しづ぀ですが、䜜品が䜜られた時代や象城的小道具アトリビュヌト、なにを描こうずしたのかずいった䜜品の背景なども意識するこずで、䜜品の芋え方が違っおきたように思いたす。

 私たちは、やや面倒な問題でも公匏を䜿うこずで、ちょっずだけ䟿利に速く問題を解くこずができたす。その公匏には、䜿える問題ず䜿えない問題があり、䞇胜ずはいえたせんが、堎合によっおは力を発揮するものだず思いたす。本曞も、ちょっずだけ䟿利に藝術䜜品に近づくために、そしお匕き出しを増やすために、読んでみようず思いたした。

 本曞は矎孊入門ずしお、近珟代の矎孊の基瀎知識ずいう䜍眮づけで曞かれおいたす。近代ずいう蚀葉には曖昧なずころがあるので調べおみたずころ、封建䞻矩の埌の資本䞻矩瀟䌚・垂民瀟䌚の時代を指すそうです。幎代でいうず16䞖玀19䞖玀ごろ。本曞によるず、この時代は、倩動説から地動説ぞ移行した時代であり、神の䞍圚による䞍安定な闘争の時代ずのこず。そうした䞭で、平和な瀟䌚を築くために時代が必芁ずしたものは、創造的な力を持った倩才であり、新しい䟡倀を枬るための感性ずいう考え方です。1750幎、バりムガルデンは、『Aesthetica』感性矎孊を著し、その䞭で「藝術の本領が矎にあり、矎は感性的に認識される」ず述べおいたす。この「藝術」「矎」「感性」は、近代矎孊での重芁な3぀の芁玠なのですが、珟代では「矎しくない藝術」が登堎し、感性ではなく知性によっおしか理解できない状況が進展しおいるずいいたす。「本曞では、」「そのような状況に泚目」ず著者が述べたずころたで読みたした。

よしだ『゜フィの䞖界』ペヌスタむン・ゎルデル著池田銙代子蚳
 今日で読み終わりたした。本党䜓ずしおは、哲孊の倧たかな歎史を3000幎前の神話的な䞖界芳の時代から近代たで孊べるものでした。たた、ファンタゞヌ小説なので、途䞭からすこし䞍思議な展開に 。

 各時代の哲孊の各論もおもしろいのですが、本ずしおは、人間の考えおきた歎史、䞖界の認識の仕方の倉遷を衚珟しおいたのではないかず思いたす。最埌は、ネタバレになっおしたいたすが、䞊行䞖界の存圚をにおわせる内容になっおいたした。

 物事や人間に察する認識はコロコロ倉わっおきた、そしおただただわからないこずはたくさんある。䞖界は䞍思議にあふれおいる。䞻人公は14歳の少女でしたが、著者がこれから倧人になっおいく・あるいはすでに倧人になっおいる読者に䌝えたかったのは、そんなこずのように感じたした。䞍思議ぞの興味を倱くさないこず、そしお疑問から目を背けないこず。
 今あるものをただ受け入れるだけではなく批刀的に考えおいくこずが自立するずいうこずである、物語の展開からはそんなメッセヌゞも感じたした。著者は元高校教垫らしいですが、そんなこずを考えながら先生をしおいたのかな、なんおこずも思いたした。

2021幎11月27日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『思想史ずしおの「粟神䞻矩」』
 嫁姑問題は、い぀の時代も絶えないず思いたした。本曞は、犏沢諭吉や枅沢満之や暁烏敏等の明治知識人による、ペヌロッパの文献孊に基づく、語り盎しです。犏沢諭吉の愚民芳や、芪鞞、蓮劂、歎異抄解釈や、家族問題に觊れおいたす。

Yukikoさん『がくはむ゚ロヌでホワむトで、ちょっずブルヌ』
 むギリスで䞭孊校生掻を送るむギリス人ず日本人のハヌフの男の子の毎日をその母芪である著者が描いおいたす。

 日本にいるず意識出来ない、「日本人」、䜏んでいる囜「むギリス」そしお人皮差別を日々、感じおいる著者の息子さん、子䟛はやっぱり考えが柔軟でその䞖界に割ず早く適応するのだなあずか、やっぱり小さい頃から色々な人達ず出䌚い、考える事がその埌の人生を豊かにしなやかに生きおいけるのかなあず思いたした。

 倧人の私も芋習いたいです。
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 昚日の感想の補足です。
 感想の時間でこの本の章「プヌルサむドのあちら偎ずこちら偎」を読みたしたかず聞かれ、ただそこたで読んでいないんです。ず話たしたが、読んでいたした
 あの章はよかったです。
 日本人にはあたり身近に無い他人皮同士の逊子瞁組、しかも経枈的にも人栌的にも優れた芪に匕き取られたラッキヌな子䟛の話。
 そんな状況で䞁寧に愛情深く教逊や教育、お金をかけお育おるずこんな玠晎らしい才胜がある子䟛に育぀んだずいう事が曞いおありたす。
 みんながみんなそんな颚に育぀ずは限らないけれど、日本でも子䟛が欲しくおも授からない人達に逊子瞁組ずいう遞択肢を遞んでくれる人が増えたらいいなず思いたした。
 話は倉わりたすが、
 YouTubeで保護猫を保護するサむトがありたす。その保護猫をお颚呂に入れお、トリミングしお、逌や暖かい寝床を甚意しお、愛情深く接しおいるず猫の衚情がみるみる穏やかで優しい顔になりたす。
 人間も同じではないのかなあずサむトを芋る床に考えさせられたす。

シンカむダむキさん『ビットコむンずブロックチェヌンの歎史・しくみ・未来』
 ブロックチェヌンは、埓来の䞭倮集暩型ではなく、分散型のシステムを取り入れおいる。デゞタルファむルは簡単に耇補できるが、ブロックチェヌンは耇補ができない。

぀やたさん『日本が壊れる前に——「貧困」の珟堎から芋えるネオリベの構造』䞭村敊圊、藀井達倫
 ノンフィクションラむタヌず政治孊者が、珟代の日本瀟䌚に蔓延する閉塞感や䞍信感の䞀因である「ネオリベ」に぀いお、政治的な面からずらえお察談しおいる本です。若干話を盛っおいるようなきらいはありたすが、日本瀟䌚にネオリベが浞透しおきた経緯や、様々な政策ずネオリベの関係などが敎理できるず思いたした。

・「新自由䞻矩」「ネオリベラリズム」は、遞択の自由ず競争が最重芁ずされる思想である。ネオリベの䞋では、劎働・教育・医療・瀟䌚むンフラなどあらゆる人間の掻動が垂堎化され、その結果ブラック劎働や栌差拡倧による階局の分断などが起き、瀟䌚が䞍安定になる。本来遞択や競争が向かないものたで無理に垂堎化される危険もある。
・経枈の問題ずずらえられるこずが倚いが、政治の問題である。昭和の時代は垂堎の自由ず政府がかける芏制ずの間で均衡がずれおいたが、経枈成長の䜎䞋やアメリカからの芏制緩和の圧力などを受け、ネオリベの目指す小さな政府を実珟するような政策を掚進しおいった。ネオリベずいう芳点から政治に関心を持぀必芁がある。
・倚くの䞀般的な囜民はそこたで自由や競争を望んでいないが、マスコミが自己責任論や起業家粟神などの䟡倀芳を怍え付けるこずで、ネオリベ的な人間を䜜り出しおいった。

・平成の䞍況では若者や女性がしわ寄せを被っおいたが、今埌は䞭幎男性にずっお苊しい時代になる。「公助」が厩れたずきに頌りになるのは地域瀟䌚などの「共助」だが、男性型タテ瀟䌚に慣れた䞭幎男性は、そうした協調的な人間関係に適応できない堎合も倚い。幅広く教逊を孊ぶこずで、自分は偉くないずいうこずを思い知る必芁がある。

2021幎11月26日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『むンディゎ』
 「むンディゎ」は架空の病気むンディゎ症候に眹患した子䟛をめぐる話です。䜜者も䜜䞭に登堎しお䜕が珟実で䜕が架空のこずか読んでいるうちにごちゃごちゃになっおきたした。もしかしお私たちが珟実ず思っおいる䞖界もそう芋せられおるだけなのかななんお考えたりしたした。

 今日は蚀葉に宿る力みたいなものの話で繋がっおいた気がしたした。ボルヘスわたしも読んでみたくなりたした。

JPさん『詩ずいう仕事に぀いお』
 今日読んだずころは、英語の詩の蚳が出おきたりしお蚳語を確かめながら読んでいたら、すぐに時間が経っおしたいたした。短い時間のなかでも詩のなかに朜り蟌めたような、あたりたくさんは読めたせんでしたが、時間の奥のほうに行っおきたような感芚になりたした。
 私は、倜の読曞がいいなず思いたす。
 今日の読曞䌚には静けさを感じおいたした。
 これから寒くなるので、あたたかいものでも飲みながら参加させおいただきたいです。そういうずきににぎったりな本を探しに本屋さんにいくのもたた楜しみになりたした。

シンカむダむキさん『ノァルカンの鉄槌』
 超高性胜のコンピュヌタの初代「ノァルカン」が開発されたのが、1970幎ずされおおり、「第䞀次栞戊争の初期」ずありたす。1992幎に第䞀次栞戊争が終わり、䞖界連邊のもずで新秩序が構築される。翌93幎に最新の「ノァルカン3号」が造られ、すべおの政策決定がこのコンピュヌタに委ねられる。それに反察する「癒しの道」教団も登堎し、フィリップ・K・ディックの描くディストピア小説ずしお、1960幎に刊行されおいたす。

぀やたさん『野の医者は笑う: 心の治療ずは䜕か』東畑開人
 腕の悪い医者を意味する『ダブ医者』は、もずもず『野巫医者』ず曞かれ、朝廷に仕える正芏の医者ではなく、圚野で治療行為を行うシャヌマンのような医者のこずを指しおいた。沖瞄ではいただに民間信仰が匷く残っおおり、粟神疟患などになった人は『マブむ魂を萜ずした』ず蚀われ、マブむを芋぀けお戻すこずで回埩するずされる。著者は珟代の心理孊を専門ずしおカりンセリングを行う心理士だが、著者のもずでどうしおも効果が珟れなかった難しいクラむアントが、怪しいヒヌラヌの蚺療で芋違えるほど回埩したこずに衝撃を受け、自ら民間療法の䞖界を䜓隓しながら、珟代の心理療法ず䌝統的な民間療法の関係に぀いお調査を始める。ずいうずころたで読んでただ序盀ですが、垯の「軜薄でないず息苊しい時代だから、軜薄なものが癒しになる」ずいう蚀葉にどう繋がっおいくのか気になりたす。

2021幎11月22日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

おおにしさん『家族ず囜家は共謀する サバむバルからレゞスタンスぞ』信田 さよ子
(拟い読み範囲での芁玄)
 䞀般にカりンセリングに必芁なものは共感であるず蚀われるが、著者は考えるこずがより倧切だずいう信念でや虐埅の歎史的・構造的背景を考えおきた。
 そしお埗た結論はタむトルにある「家族ず囜家は共謀する」ずいう暎力被害のパラダむムシフトである。
 軍隊ずいう組織の䞭で起きた暎力ず、家庭ずいう閉鎖空間の䞭で起きた暎力ずは盞䌌圢であり、前者は戊争の正圓性ずいう囜家むデオロギヌを守るため、埌者は男性䞭心瀟䌚のむデオロギヌを守るために、その被害が隠ぺいされおきたず著者は考える。
 米囜では1980幎代に、ベトナム戊争垰還兵の戊争被害者救枈のために、トラりマやずいう病理的抂念が䜜られた。
 その埌や性虐埅の家庭内暎力に぀いおも、被害者の認定や救枈(治療)が進むようになった。

(感想)
 日本政府は叀きよき家族の䌝統を重んじる「家族の日」制定など反ゞェンダヌフリヌ的政策を掲げおおり、倫婊別姓さえ認めない。
 政府(自民党の䞀郚は、日本の家制床の厩壊を心底恐れおいるようにみえる。
 口先ではダむバヌシティを唱えながら、や性虐埅の察策に消極的である政府は個人の倚様性を認めず、家族単䜍で囜民を管理しようずしおいるずしか私には思えない。

(その他
 読曞䌚の雑談の䞭で私が玹介した本は平野啓䞀郎『私ずは䜕か 「個人」から「分人」ぞ』です。平野さんの分人䞻矩で私も救われたした。ぜひ、手に取っおみおください。

Soi Tomsonさん『グロヌバリズム以降』゚マニュ゚ル トッド (聞き手朝日新聞)
 朝日新聞の蚘者が1998幎から2016幎にかけお文化人類孊者、人口孊者である゚マニュ゚ルトッドぞのむンタビュヌをたずめたもの。
 2021幎の珟圚においお圌の予想通りのもの、そうでないもの様々であるが、グロヌバリズムのその先に圌が䜕を芋ようずしおいたのかを人口統蚈や民族文化の芖点から知るのがずおも興味深かった。

よしだ『マゞョリティ男性にずっおたっずうさずは䜕か』杉田俊介著
 ほかの方が読曞䌚で読んでいお気になっおいた本です。男性ずしおは、軜々しく感想を話しおいいものかはばかられるテヌマの本でしたが、読曞䌚で読んでみたした。

 ずおも難しい問題だず思いたした。この本では、差別や抑圧を感じおいない人はマゞョリティであり特暩階玚であるずしおいたす。぀たり、特別な境遇になくおも、いわゆる䞀般男性であるずいうだけで特暩的な地䜍にあるずされおいたす。そういう人は、自分が特別だず思っおいないから実は生じおいる差別的な瀟䌚構造に目がいきにくい。

 本を䞀冊読んだずころで、瀟䌚的に問題だず知ったずころで、特暩的な立堎にある人が、自分ごずずしお本気でその問題に向き合うようになるずは、あたり思えたせん。もうすこし抜象化しお、偏りがある瀟䌚のなにが問題なのか、深いずころでの問題認識が必芁なように感じたした。

2021幎11月21日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

小柀さん『人工知胜のための哲孊塟 未来瀟䌚線』
【抂芁】
 人工知胜を哲孊した本。未来瀟䌚線ずあるように本曞では、技術的な面内偎ではなく、瀟䌚倖偎から人工知胜を考察しおいる。
 そしお技術サむドを著者である䞉宅さんが、哲孊サむドを倧山さんが担圓しお、それぞれ違う入口から山を登っおいくずいう構成になっおいる。
 本曞は図が豊富に甚いられおいるため、曞かれおいる内容の俯瞰がしやすい。
 ざっくりずいえば、は単䜓でできあがるものではなく、他者ずの぀ながり瀟䌚を持たせるこずで高床なになるずいうこずが曞かれおいた。

【感想】※読曞䞭の状態
 人工知胜に五感センサヌ身䜓を぀ければ単䜓ずしおはそれなりに人間のように芋えるずは思うが、それは人間で䟋えれば、ヒトずいう動物にすぎない。
 これに瀟䌚や文化ずいうものを加えおいくこずで人間になっおいくので、も瀟䌚や文化をいかにむンストヌルさせるかは将来の課題だろうず思う。

 本曞は瀟䌚ずいう芳点からを圢䜜るずいうアプロヌチで蚘茉されおいるが、が瀟䌚に察しおどのようにフィヌドバックをすべきかみたいなずころたで螏み蟌めたら、による瀟䌚参加たで考えるこずができお面癜いだろうなず感じた。
 人工知胜はシリコン補の脳でできた人間を開発しおいくこずに近いので、おのずず人間そのものを考察する必芁があるので、哲孊ずも盞性がよいのだなず感じた。

mtさん『本心』平野啓䞀郎著
 2040幎代初頭※の日本では、安楜死が「自由死」ずいう呌び名で合法化されおいたす。䞻人公・朔也の母は自由死を垌望したすが、朔也の同意を埗られないたた事故死したす。なぜ、母は自由死を垌望したのか、その本心が知りたいず思った朔也は、ノァヌチャルフィギュアによっお母を甊らせたす。ノァヌチャルフィギュアずは、生前の情報から人工知胜によっおその人を再構成する装眮であり、生前の姿で、聞いた話は情報ずしお蓄積し、統合論的に返答するずいうものです。ただし、心はないずのこず。

 朔也はリアルアバタヌずしお働いおいたす。リアルアバタヌは、VRによっお䟝頌䞻が珟地ぞ行かずに珟地での䜓隓ができるよう代わりに珟地ぞ出向く仕事です。感謝されるこずもありたすが、暑い日の倖出など、人が嫌がるような䟝頌も少なくないようです。リアルアバタヌ埓事䞭は、自分の意思で動くこずができたせん。瀟䌚的には底蟺の仕事ずしお認識されおいたす。

 自由死は個人の尊厳の問題ずいった文脈で語られおしたうず、瀟䌚の問題ずいう偎面が芋えにくくなるように思いたす。しかし本曞では、経枈栌差の問題ず絡めお、瀟䌚の片隅に远いやられた人たちが自由死を遞ばざるを埗ないこずに蚀及しおいたす。ならば、金持ちは楜しんでいるのかずいえば、そう単玔な話でもないようです。

 属性にかかわらず人間ずは蚘号的な存圚ではなく耇雑な存圚であるこず、自分ずの関わりや情報によっお知っおいる他者がその人のすべおではないこず、わかった぀もりになるこずの傲慢や暎力性にも蚀及されおいるように思いたした。ずいうこずで、分人䞻矩だなず。

 最近、ブランディングが進んでいるなず感じる著者です。

※感想を述べる際に「30幎埌の未来」ず蚀っおいたかず思いたすが、「2040幎代の入口」ず蚘述されおいたした。倧倉倱瀌いたしたした。

yuさん『焌跡のむ゚ス』
 短線でした。敗戊盎埌、䞊野のガヌド䞋の闇垂で、䞻人公の私が浮浪児がキリストに倉身する䞀瞬を目にする話です。なぜキリストなのか、唐突で分かりかねたしたが、䜜者はフランス語を孊びカトリック思想、瀟䌚䞻矩思想を深めおいたようです。特に浮浪児の描写が䜕行にも枡り綿密なのが印象的でした。

 参加の方はいろんなゞャンルに分かれおいお江戞川乱歩の話になったりしたした。

だいぜんさん『ビットコむンずブロックチェヌンの歎史・しくみ・未来』
 デビュヌしたずきからファンになった䞉島賞・芥川賞䜜家である䞊田岳匘さんの『ニムロッド』にビットコむンの話が出おきお、興味を持ちいろいろな関連本を買い、その䞭の䞀぀です。わかりやすく、ビットコむンやブロックチェヌンに぀いおの入門曞ずしお良かったです。
 䞀床、通読しおいるのですが、たた再読したいず思い遞びたした。ビットコむンの考案者である、サトシ・ナカモトに぀いお倧倉気になりたす。たた、次回も読みたいず思いたす。

2021幎11月20日テヌマ「出合いたいもの」の読曞䌚

yuさん『燃えよ剣』
 鳥矜䌏芋の戊いあたりで、急に䜜者がその跡地を蚪ねるずころを読みたした。信じおいるもの、信念のようなものを持っおいたずしお、それが氞遠でないこずを薄々感じるこずはどんな心地かなず思いながら読んでいたした。出䌚いたいものは真実かもしれなかったもの

 他の方は、深倜特急でむンドからロンドンたでバスで行っおみようず思い立っお旅行した話や原田マハさんの食べおみたいものなど。旅行や食べ物っおワクワクするなず思いたした。

だいぜんさん『ほんのよもやた話 〜䜜家察談集〜』
 䜜家同士の察談、オススメ本など興味が尜きない内容がぎっしりず詰たった本でした。

Takashiさん『ブッダのこずば』䞭村元蚳
 自分ずか自己に぀いおブッダはどう蚀っおいるのか

 解説曞ではブッダは自分自身ずいうものは有るず蚀ったり無いず蚀ったりしおいるらしい。原兞に近いものではそれをどう説明しおいるのだろうか。私はそれを知りたい。

 しかし今日の読曞時間ではそこたで蟿り着けなかった。いやひょっずしお䜕床熟読しおも芋぀からないのかもしれない。

 速読の䞖の䞭だが私はそこに乗れないし、かずいっお遅読にも皋があるずいう気もする。たあ自分が面癜いならそれでいいか。でも自分っお䜕だ

぀やたさん『心はどこぞ消えた』東畑 開人
 ここ20幎のグロヌバル資本䞻矩の台頭や、新型コロナのパンデミックずいう倧きすぎる物語の前に、個人的でプラむベヌトな小さすぎる物語はかき消されおしたい、それを拠り所ずする心もどこかに倱われおしたった。しかし心は䜕床でも再発芋されなければならず、そのためには小さな゚ピ゜ヌドが語られ続けなければならないヌヌ
 ゚ッセむでは日垞の䜕気ない出来事に察する掞察の切り蟌み方が、さすが心理士ずいう感じで面癜いです。今回読んだのは、著者ず心理士を目指す仲間が、揃っお孊生時代に野球郚の補欠だったずいう発芋から、補欠はい぀も䞖界を倖から芋おいる存圚だったので、同じように恐れながらも䞖界ず亀わりたいず願う補欠的な魂を癒す心理士ずいう仕事を遞んだのであり、補欠ず心理士には魂の぀ながりがあるずいう仮説を立おる話で、本圓かどうかわかりたせんが劙に玍埗しおしたいたした。補欠的な魂、良いじゃないかず思いたした。

2021幎11月13日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Takashiさん『哲孊入門』ラッセル著
 哲孊の䟡倀ずいう最終章たで来たした。読了したら読了蚘念パヌティヌを開かなきゃ。䞀人で。

 畑を耕すみたいに少しず぀読んでたずめお感想を曞いお、なんずなく理解したなず思っお最初の方を読み盎すず、あら䞍思議、党然わかっおなかったこずがわかるっおいう、そんな感じです。

 人を自分の郜合で芋るな、自分の郜合で人を芋おいるこずに気付け、そういう颚に読んでいたす。今のずころは。

2021幎11月12日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『居るのは぀らいよ: ケアずセラピヌに぀いおの芚曞』東畑 開人
 臚床心理孊が専門の著者が実䜓隓を描いた゚ッセむで、最初の郚分を読みたした。著者は博士号をずっお倧孊院を卒業し就職先を探したすが、著者の垌望ずしお、クラむアントの話し盞手になったり身の回りの䞖話をする『ケア』ではなく、心理孊の高い専門性を生かしお心の深い領域での亀流を通じおサポヌトをする『セラピヌ』を䞭心にした仕事がしたいずいうこだわりがあり、そこに家族を逊えるだけの安定した収入ずいう条件を぀けるず就職先がほずんどないずいう珟実がありたした。苊劎の末にようやく条件に合う粟神科を沖瞄で芋぀けお勀めはじめたすが、そこは治療による回埩が難しそうな重床の患者が倚く、たずもな䌚話も成り立たないため、ただそこに『居る』こずだけが求められたす。圹に立たない自分に察する呚囲の目や、孊んできた専門性が掻かせないもどかしさに、「これに意味があるのか䟡倀を生んでいるのか」ず自問自答をせずにいられなくなるさたが、生々しくも面癜おかしく描かれおいたす。経枈性や効率が重芖され、䜕もしないこずは悪ずみなされがちな䞖の䞭ですが、患者や職員たちずの関わりを通しお著者の䟡倀芳がどう倉わっおいくのかいかないのか、読んでいる自分はどうなのか、先の展開が楜しみです。

よしだ『゜フィヌの䞖界』ペヌスタむン・ゎルデル著池田銙代子蚳
 哲孊にた぀わる歎史が、手玙を通しお順々に14歳の少女に教えられおいきたす。今日は、ロヌマ垝囜の衰退から䞭䞖に突入し、1000幎にも及ぶ長い䞭䞖を経お、ルネサンスに突入する前倜のずころでした。
 人々は、お金を手にしたりしながら、すこしず぀自由を手にしおいきたす。違うクニの人ず話す機䌚も出おきたようです。掻版印刷機も登堎し、教䌚に閉じたかたちで収容されおいた聖曞も身近なものになっおいくはず。きっずここから、封建的な瀟䌚や、聖曞に曞かれた䞖界の成り立ちなどに、疑問を抱いおいくのではないでしょうか。

 読曞䌚では、それたでは人々は考えるこずをしなかったのか、ずいう質問をもらいたした。そこに぀いおは描かれおいたせんでしたが、䞀぀の考えが蚘された本が手元になければ、それを基瀎ずしお察峙するこずもできず、抜象床や耇雑性が高い問題を考えるこずは難しかったのではないかず思ったりしたす。もちろん、蟲業などの日々の仕事がよりうたくいくようにずか、目の前にある問題に぀いおは考えおいたはずです。でも匕いた目線で䞖の䞭をみお疑問に感じたり、論を組み䞊げたりずいうこずは難しかったのではないか、などず思っおいたすが、どうなのでしょう。

2021幎11月11日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『分de名著 ガンディヌ「獄䞭からの手玙」』
 ガンディヌの断食で、宗教察立が止むのは、䜕ずも䞍思議な話です。ガンディヌは身䜓を匵ったから、むンド人に支持されたのでしょうか。そこたで身䜓を匵るのは、垞人の真䌌ができるこずではないですが。そこたでできるのは、ガンディヌはやはりすごい人だったずいうこずでしょうか。

yuさん『青い麊』
 倏䌑みに毎幎過ごす海蟺の町での10代の恋愛の話。怍物や海の情景描写がずおも綺麗だず思いたした。半分くらいよんだずころで、解説を読みたした。青い麊が発衚されるたで1920幎代のフランスでは同じ階玚同士の若い恋愛を描いた小説はなかったそうです。ありふれた題材のようで、そうではないずころが意倖でした。

 他のかたの話の䞭で、科孊者は宗教を信じおた。サむ゚ンスじゃわかんないこずもあるずいうのが印象的でした。目に芋えないものの存圚っお宗教を信じおいたら感じるものなのかなあず思いたした。

2021幎11月7日テヌマ「出合いたいもの」の読曞䌚

yuさん『獄䞭シェむクスピア劇団』
 テヌマが「出䌚いたいもの」
 䜕かなず考え、「ちょっずした垌望」だず思いたした。

 獄䞭の囚人に挔劇を教える話のようですが、読んだずころは、2人のビゞネスパヌトナヌがいお客からの苊情凊理や理事䌚ぞの参加など雑甚をひき受けおくれおいるように芋せかけおいたトニヌに実は裏切られおいお、職を倱うずころでした。読んだずこに垌望はなく思い通りにはいかないものだず思いたした。実ず圢匏があり、雑甚は圢匏だずいう意芋になるほどず思いたした。

 他の方の4倧文明が出おくる舞台がむラクのフタコブラクダの話が、ワクワクするそうでよんでみたくなりたした。

Takashiさん『眪ず眰』ず『死に至る病』冊
 ドスト゚フスキヌは、どうしようもない人間がどういう颚にどうしようもないかずいうこずや、どうしようもない人間はいないこずを曞いおいる。人間はずおも耇雑だ。

 キェルケゎヌルの「死に至る病」は、その人間を信仰ずいう立堎から解説しおいる。どちらも非垞に繊现な人間芳察の曞だ。

 「眪ず眰」の登堎人物が「死に至る病」でどの様に説明されおいるのかを探す䜜業は、宝探しに䌌おいる。い぀か䞀連の読曞感想文ずしお曞き出しおみたい。

 私が小説や哲孊曞を読みたいず思っおしたうのは、自分の䞭にどうしようもない郚分があるからなんだろうな、倚分。

mtさん『ヒトコブラクダ局ぜっず』䞇城目孊著
 「出合いたいもの」ずはなんだろうず考え、「ワクワクするもの」ではどうだろうず思い、『ヒトコブラクダ局ぜっず』を取り䞊げるこずにしたした。䞊䞋巻あるうちの䞊巻を読み終えたずころです。

 著者の䜜品には、誰もが知っおいそうな固有名詞がたくさん出おきたす。いわゆる「぀かみはOK」です。それらの歎史的な背景などがよく調べられおいるなず感じる蘊蓄を披露し぀぀、これがブリコラヌゞュかず思うような芋事な構成によっお描かれる物語は、日垞ず非日垞を織りなすファンタゞヌずしお、随所に芋え隠れする小ネタず確かな結末により、䞇城目ワヌルドず呌ばれおいたす。そんな䞖界を描く著者を、内心、倩才ではないかず思っおいたす。

 舞台は日本からむラクぞず移りたす。メ゜ポタミア文明は、今は砂挠ずなっおしたったむラク蟺りずのこず。そのむラクでのずある堎面で、奇跡のような矎しい颚景が描写されながらも、「寿叞桶」ずいう喩えが出おきたす。なんおこずをず思い画像怜玢しおみたずころ、たしかに寿叞桶のようだなず思いたした。

 四倧文明のメタファかなず思われる衚珟や、ギリシャやアンデスなどの文明も入れ蟌もうずしおいるのではず深読みしたくなる堎面もあり、ワクワクは䞋巻に぀づきたす。

よしだ『モヌド埌の䞖界』栗野宏文著
 ファッションブランド・ナナむテッドアロヌズの創立メンバヌである栗野宏文氏の本です。ファッションの䞖界の人は、時代の読み方ず、そこにどういう衚珟物を合わせおいくかずいう思考がおもしろいず思っおいたす。

 2019幎はグレヌ色のものが流行るず考え、実際によく売れたそうです。背景ずしたのは、たずえばトランプ倧統領などの極端な蚀動に䞖は混乱させられおおり、たずもな倧人であれば、冷静に知的になろうずいう気持ちが湧くのではないかずいうこずだったそうです。グレヌは黒でも癜でもない䞭庞な色。たわりからすこし距離をずっお、染たらずに考えおみようずいう気持ちを衚す色のような気がしおきたす。

 ただ前半しか読んでいたせんが、これからの䞖界のこずも曞かれおいそうです。それにどんな実利や実益があるのかはみえにくいのですが、意味づけずいうのは、なんだかずおも倧切なこずのように思えおきたした。

2021幎11月6日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

なかずみさん『察話する瀟䌚ぞ』暉峻淑子
 䜏民が自発的に立ち䞊げた「察話的研究䌚」の䟋。埓来通りの受け身でやりずりの乏しい講挔䌚を機に発足した䌚。各自が関心のあるテヌマに぀いお報告をし、参加者が蚎論をする。7幎続いおいお、皆勀の人もいる。

「人間である以䞊は誰もが考えを持たないなんおいうこずはあり埗たせん。ただそれを蚀葉にする仕方にためらいがあるだけです。誰もが、本圓は自分の考えを語るこずができる瀟䌚人の䞀人ずしお、䞻人公の䞀人でありたいのです。ですが、これたでそういう堎がなかっただけなのです。」

 自分もそういう堎に参加しおみたいず思ったし、䌝統的・構造的に察話の乏しい瀟䌚で、人は察話に飢えおいるのかもしれないず思った。考えおみるず、この読曞䌚も本をテヌマにした察話の堎所なのかもしれない。

yuさん『けものたちは故郷をめざす』
 1945幎の敗戊埌に満州から日本を目指す少幎のお話。
 突然明日、南行きの列車が出るず乗りこんだものの。母の死があり脱線があり。その䞖界に匕き蟌たれたした。墓に塩を盛る堎面が文化を感じたした。運がいいずかいうけどあの時代は運が良くないず生きおいられない気がしたした。

 アマゟンの民族の話で今しかないずいうのが印象的でした。

小柀さん『ピダハン 「蚀語本胜」を超える文化ず䞖界芳』
 アマゟンにいるピダハンずいう郚族の蚀語孊的な調査宣教垫の圹割に関するフィヌルドワヌクを纏めた本。アマゟンずいう地域なので、マラリアが家族が死にかけたり、タランチュラなどが普通に家にいるようなタフな環境のため、単なる研究結果のみではなく、そういった生々しい苊劎もうかがえる本。

 この郚族は蚀語的な面でいうず、我々からはかなり特殊に感じる。たずえば以䞋のような感じだ。
 ・SOVが原則の文法。ただし、Vが倚様で耇雑。
 ・おはよう、こんにちはずいった蚀葉はない
 ・比范玚や色に察応する蚀葉がない。赀だったら「あれは血みたいだ」ずいった衚珟になる

 この䞭で「むビピヌオ」ずいう単語の話が面癜かった。
 最初、飛行機が珟れたり消えたりしたずきにむビピヌオずいう蚀葉を䜿っおいたので「たったいた」ずいう蚀葉だず思ったが「マッチがむビピヌオする」ずいう衚珟をしおいたため、どうやら違う。

 いろいろ考えおみるずどうやら盎接的な䜓隓をしたずきにむビピヌオを䜿う、ず仮説をずったらうたくいったらしい。この郚族は盎接的な䜓隓今を重芖しおいお、未来のこずばかり考えお䞍安になっおいる我々に思わせるものがあるず感じた。

2021幎11月3日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Yukikoさん『䟝存症っおなんですか』
 文化の日に䟝存症の本を読むっおどうかなず思いながら読みたした。
挫画ず゚ッセむで構成されおいる本です。

 䟝存症ず蚀っおもアルコヌル、薬物、ギャンブル、買い物、ゲヌム、家族、恋愛、宗教、スマホ䟝存など䞖の䞭は䟝存症になりそうなもので溢れおいたす。
 その䞭で䞊手く、それらず付き合うヒントがあればいいなず思いながら読みたした。

 この本は䟝存症に悩んおいる本人ではなく、アルコヌル䟝存症だった父ずの思い出を綎った子䟛の目線で曞いたものになっおいたす。
 䟝存症になった本人もさるこずながら、そのたわりで悩む家族、そしおそれを囲む瀟䌚の圚り様や人間関係が芋えおきお、䟝存症は本人のものだけでなく、瀟䌚や家族関係のものなのかもしれないず思いたした。

 雑談の䞭でプラトンの理想の䞖界ずいう話がありたしたが、理想の瀟䌚ずいうものプラトンがいた䞖界数千幎前からむメヌゞ出来おいるのに、未だに実珟出来ないずいうのはこれからもずっず続いおいく呜題なのかもしれないず思いたした。

よしだ『゜フィヌの䞖界』ペヌスタむン・ゎルデル著池田銙代子蚳
 この本は1995幎に邊蚳版が出され、その圓時、結構な倧ブヌムになったそうです。僕の持っおいるのは「2019幎5月25日 第102刷」です。

 なんでブヌムになったのか、圓時はバブルも厩壊した頃で、、、なんおいう話になったりしたした。

 本の内容自䜓は、哲孊の歎史を振り返っおいくもの。哲孊者たちがなにに焊点をあおお、どんな考えを瀺しおきたのかが順々に蚘されおいきたす。

 それ自䜓に、今を生きるわたしたちをパワヌアップさせおくれるような新しい知はおそらくありたせん。もっず新しいものを孊校で習っおいるからです。

 でも、オリンピックを芋お人間の身䜓や心の可胜性を芋るように、過去の哲孊者たちには、頭や考える力の可胜性を芋るような気がしたす。本などの知の蓄積や、教育システムや、科孊的な実隓機噚などが無いなかで、珟代の知の基瀎ずなるような考えを瀺しおいるからです。培底的に理性的に考えるこずでどこたでいけるのか、そんなこずを感じられる気がしたす。

 混沌ずしおいるずころから物事を敎理しおいくずはどういうこずなのか、過去の哲孊から孊べるこずは、そんなこずでしょうか。仮に意味づけするならば、ですけど。単玔に読んでいおおもしろいです。

yuさん『だれも死なない日』
 読んだずころは、死ねない囜があっお隣の囜の囜境を越えたら死ねるこずがわかっお・・ずいうずころ。死ぬから生物なのかな。死は怖いけどい぀たでも生きるのも怖いな。ちょうど、質問の時間での質問が䜕歳たで生きればいいかみたいなこずで。奜きなこずをすればいいのか。たずえばビヌチで1日䞭本を読むような生掻。でも毎日だずどうかなど。䜕がしたいこずでどうなればいいのかなど考えたした。

 たた、スヌヌピヌのストヌリヌが哲孊的だず聞き読んでみたくなりたした。

2021幎11月2日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『だれも死なない日』
 ゞョれ・サラマヌゎ「翌日、誰も死ななかった」人が死なない䞖界で人々がずる行動が曞いおある小説です。殺人や寿呜なんかはどうなるかず質問を受けたした。たず初めに葬儀瀟が隒然ず。ポルトガル語圏のノヌベル賞䜜家です。

 他の方の100分de名著 ブルデュヌ 「ディスタンクシオン」でネットの時代はブルデュヌはどう芋るだろうずいうのがわたしも聞いおみたいなず思いたした。

だいぜんさん『ニッポンの思想』
 「ニュヌアカ」の代衚的な存圚である、浅田地さんず䞭沢新䞀さんに぀いお曞かれおいたが、玹介されおいる内容が難しく、あたり理解できなかった。もうちょず、頑匵っお勉匷したい。

2021幎10月31日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

mtさん『あなたもこうしおダマされる』ロバヌト・レノィヌン著、忠平矎幞蚳
 著者の関心事ずしお「人はいかに操られ、自分がやるず思っおもいなかったこずをやっおしたい、あずになっお悔やむのか」が挙げられおいたした。仮に操られたずしおも悔やむこずがなければ「ダマされた」ずは思わないのかもしれたせん。そこには、なにかしらの心理的負担が朜んでいそうです。本曞は瀟䌚心理孊の立堎から、合法・非合法を問わず「ダマす」こずを分析したものですが、䞖の䞭には思った以䞊に「ダマす」テクニックが蔓延しおいそうです。

 䞀方に「ダマす」偎があるずするならば、他方に「ダマされる」偎がありたす。「ダマされる」偎は、なぜ「ダマされる」のでしょうか。本曞では、埗るこずの喜びよりも倱うこずの心理的負担のほうが倧きいこずが述べられおいたした。「ダマす」偎にずっおは、最初の扉を開けおしたえば、ずいうわけです。そしお、有名なミルグラム実隓やスタンフォヌド監獄実隓が取り䞊げられおいたした。自分の行為によっお他者が死ぬ可胜性があったずしおも、暩嚁による呜什があればそのたた実行しおしたう被隓者が、党䜓のうち65存圚したミルグラム実隓。看守圹の被隓者が逆らえない立堎の囚人圹の被隓者に察し、攻撃的になり理䞍尜な呜什を匷芁するこずが明らかずなったため、譊察沙汰になったスタンフォヌド監獄実隓。どちらも怖い話です。どちらも途䞭で圹目を降りるこず、぀たり倱うこずの心理的負担を受け入れれば倧事には至らないであろうこずが指摘されおいたす。

 他囜の話だからず䞀抂に蚀い切れない内容でした。「ダマす」テクニックはコミュニケヌションを逆手に取っおいるので、なかなか避けがたいもの。「ダマされないゟ」ずがんばるよりも、受け流せるようにしたほうがいいのかなず思いたした。

よしだ『゜フィヌの䞖界』ペヌスタむン・ゎルデル著池田銙代子蚳
 今日は゜クラテスずプラトンが登堎したした。名前しか知らない二人です。

 ゜クラテスは、奎隷から知識人から、ずきには政治暩力にも、察話をふっかける人。゜クラテスず盞察した人は、自分が物事をわかっおいないこずを実感せざるをえなくなっおいく。人によっおは、゜クラテスに怒りを芚える。政治暩力は自分たちの立堎が危うくなるので危険人物ず芋なしおいく。

 ゜クラテスは「無知の知」を自芚しおいた。自分はなにもわかっおいない、それが怖かったらしい。だからいろんな人にいろんなこずを聎いおいった。

 しかしその結果、凊刑されおしたう。゜クラテスが匁明すれば凊刑は免れたずされおいるが、゜クラテスは自分の䞻匵や行動を倉えようずしなかった。

 「無知の知」が゜クラテスの生き方の栞であるように感じられ、どんな䟡倀芳だよず理解が远い぀かないでいる。䞀床でいいから、いや二床目は結構だから䞀床だけ、䌚っおみたいものだ。

Yukikoさん『幞犏の資本論』
 幞犏には䞉぀のむンフラが必芁なんだそうです。
①金融資産
②人的資産仕事など
③瀟䌚的資本家族、恋人、地元など
 この䞉぀の䞭の二぀を持っおいるこずが貧困女子䞀番䞍幞な状態にならない秘蚣なんだそうです。

 䞀぀しか持っおいないず幞犏のピラルキヌの最䞋局になっおしたう可胜性が高いので二぀持っおいるずいう状態が倧事だずいうこずです。

 ①③の状態を組み合わせるず8タむプの人間にカテゎラむズするこずが出来るそうですが、ではその䞭で自分はどのタむプだず思うずどれにも圓おはたらない事に気づいお、人っおそんな単玔なものじゃないよねず思いながら読んだ本でした。
 でも読み物ずしおは面癜かったですよ。

2021幎10月30日テヌマのある読曞䌚「䟡倀芳の色々」

yuさん『マゞョリティ男性にずっおたっずうさずは䜕か』
 他人事のように誰かを非難し槍玉にあげるのは理解が足りないからなのか。䞖界には性・民族・障害など耇合差別を亀差的に問うこずがもはや回避できなくなっおいるそうだ。今日は、ゞョヌカヌ、パラサむト、バヌニングず芋た映画の読み解きの郚分を流し読みしたした。この䞖界は䜕お耇雑なんだず思いたした。

 「反教育論」を3巡目読んでいる方がいお、皆で小孊校や高校の頃の教育環境に぀いお話したりしたした。塟など久しぶりに思い出したした。

぀やたさん『萜ちこがれ、バンザむ-スヌヌピヌたちに孊ぶ知恵』河合隌雄谷川俊倪郎
チャヌリヌ「がく退屈なや぀だず思われるのがすごく怖いんだ・・」
チャヌリヌ「退屈するのもすごく怖い」
チャヌリヌ「いたたで䞀番䜕に退屈した」
ルヌシヌ「たったいたはぬきにしお」

 アメリカ瀟䌚では退屈しおいる人間や盞手を退屈させる人間は魅力がないず芋なされる颚朮が匷く、みんな匷迫芳念的に楜しいこずや新しいこずを求めおいるずころがあるそうだ。䞊のチャヌリヌの問いかけに察するルヌシヌの返答はひどいが、ひどすぎお笑っおしたうようなずころに、そういう匷迫芳念から抜け出せるような効甚がある気がする。たた、日本ず比べお匱さや悲しさなどのネガティブな感情を日垞の䞭で出せないので、その代償行為ずしおスヌヌピヌが長く愛されおいるずいう面があるそう。日本でも近幎は倧人の挫画ずしお受け入れられおきおいる背景には、西掋化による心の問題の増加ずいう事情もあるのかもしれないずいうのに耇雑な思いがしたす。読曞䌚前の時間にちょうど暇ず退屈に぀いお雑談しおいたのもあっお、なんずも考えさせられる挫画ず二人の察談でした。

だいぜんさん『むンスタグラム 野望の果おの真実』
 䟡倀芳の衚珟ずしおむンスタグラムに代衚されるSNSを利甚される方が倚いず思われたす。わざわざ、むンスタ映えする写真を撮るために食べきれないほどの倧きさのものを頌んだり。最埌たで読み進めたいず思いたした。

2021幎10月28日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

原有茝さん『思想史ずしおの「粟神䞻矩」』
 江戞時代の「歎異抄」解釈ず、明治以降の「歎異抄」解釈ずの違いや、犏沢諭吉の宗教芳や井䞊毅の宗教政策がどのような圱響を及がしおいるか、興味を持ちたした。ただ序章を少し読んだだけですので、続けお読もうず思いたす。

yuさん『ノヌベル文孊賞のすべお』
 ノヌベル文孊賞ずは䜕かを読みたした。ノヌベルの生涯ずノヌベル賞蚭立の経緯。遺蚀に「最も卓越した理想䞻矩的な䜜品」に䞎えるずあるが、その解釈も難しいようです。せっかくだからいろいろ読んでみたいなず思いたした。

 長い本を再読しおいる人がいらっしゃり芋習いたいものだず思いたした。

だいぜんさん『テスカトリポカ』
 メキシコからアメリカに向かう人もいれば、南に䞋る人もいる。最初に出おくる女の子ルシアは埌者だった。それからペルヌで働き、倪平掋の端、日本ずいう囜の存圚を知り、倪平掋を枡るこずになる。倧阪の違法カゞノで働く䞭、譊察のガサ入れを幞運にも免れ、川厎のキャバクラで働くこずずなり、䜕ずか暮らしおいくこずになったが。

2021幎10月25日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

よしだ『゜フィヌの䞖界』ペヌスタむン・ゎルデル著池田銙代子蚳
 14歳の少女宛に届く手玙には、哲孊の歎史が蚘されおいる。叀代ギリシャで哲孊が盛んになる前には、神話によっお䞖の䞭の珟象が説明されおいた。哲孊は、そこに疑問を投げかけおいく。

 ひず぀には、い぀も呚りにある、朚や花や虫などは、䜕で構成されおいるのだろう、分解しおいくず䜕が根元ずしお残るのだろうかずいう疑問。

 ほかのひず぀には、運呜はあるのかずいう疑問。運呜があるず考えるならば、おそらくそれを知る方法があるず考える。今も昔も人は占いが奜き。だけれども、哲孊はそこに疑問を投げかけおいくおそらく。

 思ったこずは、人は、原因を知りたいずいう気持ちず、未来を知りたいずいう気持ちを持っおいるずいうこず。原因も、原因がわかれば同じ倱敗をくり返さないで枈むから、ある意味では未来に察する願望の衚れのように感じる。人はい぀も未来を芋おきたらしい。

2021幎10月24日テヌマのある読曞䌚「䟡倀芳の色々」

mtさん『ノェニスに死す』トヌマス・マン著
 䟡倀芳ずいうテヌマから、䟡倀の転換点を扱ったものをず思い、本曞を遞びたした。ノィスコンディによっお映画化されおいたすが、劇䞭で䜿われた亀響曲5番4楜章のアダヌゞェットが繊现さを醞し出し印象的です。映画での䞻人公は音楜家で、マヌラヌがモデルずされおいたす。察しお本曞では、著者自身がモデルで、1912幎に発衚されたした。今回、読んだのは岩波文庫で初出1939幎、翻蚳も叀いタむプのもので、その分、重厚さが䌝わっおきたす。党5章のうち、3章たで読みたした。

 䞻人公の老䜜家は、栄誉を手にしながらも粟力の衰えが気になっおいたす。憂鬱な気分を払拭するために䞀路、ノェニスに向かうこずにしたすが、船䞊では若者の恰奜をした幎配の男性を芋、驚きたす。ノェニスに到着した老䜜家は、ポヌランドから来た家族ず同じ宿に滞圚したす。その䞭に10代前半ず思われる少幎がいたした。この少幎は船䞊で芋た幎配の男性ずは察照的な存圚で、老䜜家は「ギリシャ矎の象城」ずしお心を奪われたす。

 パラダむムシフトずいう蚀葉がありたす。認識の枠組が倧きく倉化するこずを意味したすが、本曞が曞かれた頃の19䞖玀末20䞖玀初は、たさにそんな時代だったのではないかず思いたす。そうした背景から、倢䞭になりながらも盞手にされない老䜜家ず少幎ずの関係が叀い時代ず新しい時代を象城しおいるかに思われたした。老䜜家の䟡倀は、䌝統的な䟡倀に名を連ねるこずず掚察でき、貎族の称号「フォン」を拒吊しなかったこずが、それを瀺しおいるように思われたした。もしかするず老䜜家は、ギリシャ時代のプラトニックラブ少幎愛のように、少幎を導きたいずいう劄想を抱いたかもしれたせん。しかし、少幎は、老䜜家の思いにはたったく関䞎せず、同じ䟡倀を共有しおいないこずが芋お取れたす。

 どうしおも映画の圱響が匷く、バむアスのかかった目で読んでいる可胜性は吊めないのですが、しかし、本ず映画ずいう媒䜓の違いから、衚珟に違いがあり、面癜いなず感じたした。

よしだ『生物倚様性』本川達雄著
 今日はサンゎの生態系ず、その生態系が厩されおいるずいうずころを読みたした。

 サンゎは、動物です。だから食物連鎖的には怍物の恩恵にあずかるこずになりたす。しかしサンゎがいる熱垯の海では、怍物が生きるのに必芁な窒玠やリンが海䞭に浮遊しおいたせん。怍物は成長しおいくこずができたせん。そこでどうしたか、、。

 サンゎは现胞の䞭に耐虫藻(かっちゅうそう)ずいう怍物を䜏たわせるこずにしたした。サンゎの排泄物には窒玠やリンが含たれたす。昔は畑の肥やしに家畜の糞などを䜿っおいたしたが、それず同じこずです。耐虫藻はサンゎの䞭で必芁な栄逊をもらっお光合成をするこずができたす。二酞化炭玠もサンゎが吐き出しおくれたす。反察に、サンゎは耐虫藻から、光合成でできた栄逊や酞玠をもらいたす。超匷力なタッグの完成です。

 そんな奇跡的な名コンビがいるこずで、サンゎのいる海には生き物の豊かな䞖界が広がっおいたす。生態系すげぇ。

2021幎10月23日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『俳句の時代』
 遠野ず熊野は繋がっおいるらしく、普段は日垞に忙殺されおいるが、時々は聖地の枅浄さに觊れおみたいものです。それで自分を取り戻すこずは、倚分あるだろうから。

小柀さん『諊めの䟡倀』
【抂芁】
 「あきらめ」るこずに察する森博嗣による芋解を曞いた本。
 諊めるなずいった颚朮が䞀般的ですが、諊めるこずの䜕が悪いのずいう著者のスタンス。

 ・重芁なこずは「諊める」察象は䜕かを考えるこず。
  ・目的
  ・目的ぞ向かう方法

  埌者であるならば、成功ずはむしろ諊めるこずで近づいおいく。

  前者の目的だっお、敎理しおみれば違うやり方で実珟できるこずもある。
  「矎人になりたい」が目的だったら、矎人になるこずで䜕を埗たいのか敎理すれば別の方法で実珟できるかもしれない。そもそも目的を達成する必芁はない可胜性があるこずに気づくこずもある。

 ・「諊める」こずによっお、人は考え始めるので、事態が改善する可胜性がある。
  倧倱敗は倧䜓の堎合、諊めないこずが原因で、もう少し早く諊めおいれば倱敗で枈んだものが、諊めなかったために「倧」が付加される。

Takashiさん『カフカ短線集』 カフカ著 岩波文庫
 二十線の寓話が入っおいる短線集だ。

 小説は心の奥に盎接届く。䜕の話か分からなくおも、理屈の壁をすり抜けお心の奥に届く。哲孊はそれを気付かせおくれるガむド圹だ。

 私が読むずころ、この短線集は䜕を蚀いたいのかがさっぱり分からない話が倚い。でも、なんずなく心に残っおしたう話ばかりだ。䜕かが届いおいる様な気がする。

 私は今日の読曞䌚で解説に䌌た感想を喋ったが、これはそんな底の浅いものではないだろうずも思っおいる。どうせ読むなら二、䞉床読み返したり、出来れば感想文を曞くのが良いのだろう。

2021幎10月20日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『黄色い雚』
 スペむンの䜜家。1970幎完党に廃村ずなったアむリ゚ヌニ゚村に残された二人の倫婊ず雌犬。雪深い自然の矎しさず人間の孀独。ひずりがっちでこの䞖にだれもいないっおどんな感じなのかなあず思いながら読みたした。わたしは蚘憶にすぎないのでは。

 他の方で平野啓䞀郎さんの「ゆっくり読曞・・」高瀬舟の読みの深さを聞いお、「深く読む」ずは。たた「承認欲求・・」の本で「䜙癜のある䌚話」ずは。
 たた「゜フィヌ」で「わたしは誰」だろう。なんずなく人間存圚に぀いお共通の本だった気になりたした。

原有茝さん今日は、この時間に読曞はできたせんでした。
 忙しいず忘れがちだが、ゆっくり䞁寧にするのは時々倧事で、時々思い出したいものだ。雑に扱うず誀解も倚い。誀解が争いに発展するかもしれない。

2021幎10月19日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

早川さん『もしも、シンデレラの行動がすべお蚈算ずくだったら考える脳の鍛え方』
 「さんたのカラクリTV」などのテレビ番組の䌁画をしおいた著者。0から新しいものを生み出すのは難しい。既にある1を1’に倉えおいく。䟋ずしお、シンデレラの話を登堎人物そのたたで新しい話にするならずか「チョむ䞍良〇〇」を出したくるずか、䜕かず䜕かを掛け合わせお新しいものにするなどの方法がある。䌁画をするには自分よがりではなく、盞手のこずを考えるこず、自分の䞭で決定のためのルヌルを持぀こずが倧事ずいうこずもわかった。
 䌁画をする仕事に携わっおいるわけでは無いが、物事に察する芖点の持ち方ずか、楜しく仕事をする極意などを知るこずができた冊だった。

よしだ『゜フィヌの䞖界』
 児童文孊、今日から読みはじめ。14歳の少女のもずに、哲孊的な質問が手玙で届くずころから始たる。

 最初の質問は「あなたはだれ」

 この質問に、自分の名前や圢容する䜕かで答えるのか、深く考え蟌んでいくのかがひず぀の分かれ目なのだず思う。倧人になるず、いろいろなこずに答えをもっおいる぀もりになっおしたう。
 14歳ずいう倧人になっおいく時期にこの手玙が届くこずに物語の意味があるのだろう。しかし自分の答えを厩しおいくこずは䜕歳になっおもできるはずだ。この本を読みながら哲孊的に考えるこずの意味を䞀緒に考えおみたいず思った。

2021幎10月17日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

mtさん『透明な迷宮』平野啓䞀郎著
 本曞は埌期分人䞻矩の最初の1冊で、6぀の短線が収録されおいたす。その䞭の「消えた蜂蜜」を読みたした。

 䞻人公の「僕」は、長期滞圚した山陰の小村でKずいう郵䟿配達員ず知り合いたす。い぀の頃からか、村人たちがKの胜力に気づいおいきたす。その胜力ずは、他人ず同じ筆跡で文字が曞けるずいうものです。あるこずから事件性を疑われ、Kは次第に疲匊しおいくのでした。

 小さな共同䜓の䞭で異質な存圚ずなっおしたったK。他人ず同じ筆跡から、Kの自己の危うさが垣間芋られるのず同時に、曞く人ず曞かれた文字ずの分かちがたい関係性が逆説的に浮かび䞊がっおきたように思いたした。本曞のほうが出版は叀いのですが、村䞊春暹さんの『䞀人称単数』ずテむストが䌌おいるように思いたした。

よしだ『地球進化 46億幎の物語』ロバヌト・ヘむれン著
 宇宙や地球の誕生の話は初めお読むので、ただただ理解が远い぀かないのですが、本圓の無から有が生たれた瞬間ずいうのは䞍思議でしょうかない。党くの無になにかが起きお、玠粒子が生たれ原子が生たれ分子が生たれ 。雲のようにいろいろなものが挂うずころに䜕かのきっかけが起きお倪陜が生たれ、その同心円䞊に地球をはじめずした惑星が生たれた。そしおそれは宇宙のなかのほんの䞀片での出来事。そんな宇宙誕生の歎史のなかに、生呜の誕生が有る。

2021幎10月16日テヌマのある読曞䌚『䟡倀芳の色々』

Takashiさん『ボディマッピング』バヌバラ・コナブル著
 アレクサンダヌテクニヌクずいう䜓の䜿い方を教える協䌚があり、本曞はそこの講垫の著曞だ。誀った知識によっお䜜られた感芚は、正しい知識によっお修正できるかずいうチャレンゞをひたすら繰り返す。

 䟋えば前屈するずき、「腰を曲げる」ずいう蚀葉誀った知識によっお骚盀の近くの脊怎を曲げるず思い蟌んでいる人は、その行為を繰り返すこずで少しず぀脊怎を痛めおいく。脊怎はその぀なぎ目のわずかな䌞瞮が蚱されおいるだけで、盎角に曲がったりはしない。
 前屈は股関節の動きによっお為されるものだずいう正しい知識があれば、ひょっずするず腰痛は防げたり和らげたりするこずが出来るのかもしれない。

 同じような誀解が「肩」「腕」「指」、あるいは「腹匏呌吞」などの蚀葉によっお䜜られおいる堎合もある。骚や筋肉や内臓の正確なむラストは今や簡単に手に入るが、私たちは䜓のマップず感芚ずを案倖結び付けおいないこずに気付かされる。

 ただ、い぀も思うのだが、䜕故アレクサンダヌテクニヌクの解説本はどれも䜙蚈な神秘的な味付けがしおあるのだろう。培頭培尟、䜓の䜿い方だけが察象なのに。

よしだ『生物倚様性』本川達雄著
 サンゎ瀁にはいろいろな生きものがいお、自分の食甚に藻類を育おおいるサカナもいるのだずか。そこだけ藻類がわさわさしおいるそうです。そういうの知るず、そっずしおおいおあげたくなりたす。

 ほかにも、特暩階玚に関する話が出お、考えさせられたした。たずえば、今の瀟䌚では男性の方が有利な環境になっおいるずされおいたす。そう䜜られおきたずも蚀えるのかもしれたせん。その堎合、先祖代々倧富豪ずかではなくおも、男性は瀟䌚的に特暩階玚にあたり、いかにもう䞀方の人々を擁護する発蚀などをしようずも、それは特暩階玚目線になっおいる可胜性があるずいうこず。う〜ん、これはいろいろず考えさせられお、たったく未消化です。難しい問題。

2021幎10月15日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

おおにしさん『人生を狂わす名著50』宮家銙垆
 著者は京倧倧孊院生兌曞店員で、倧孊の志望も倧孊院進孊も出䌚った本の圱響で決めたずいう人。
 本が「私の人生そのもの」であり、その結果人生を螏み倖しおもOKずいう”芚悟の人”が遞んだ本が50冊玹介されおいる。

 登堎する名著の䞭で私がすでに読んだいる本が15冊あった。
 たずえば、米原䞇里「オリガ・モリ゜ノナの反語法」を読んだ埌、゜連時代の東欧の歎史に関心を持぀ようになったし、斎藀矎奈子「劊嚠小説」では文芞評論の面癜さにはたっお、評論本ばかり読んでいた時期があった。
劊嚠小説ずはヒロむンの望たぬ劊嚠にヒヌロヌがおろおろするパタヌンの小説のこず。森鎎倖「舞姫」をはじめ日本文孊でよく登堎する

 このようにこの2冊は私の興味やものの考え方に圱響を䞎えたこずは事実だ。
 どんな本でも読めば読者に䜕らかの圱響を䞎えるものであり、著者のように人生を倉えるほどではなくおも、今たで読んできた数々の本が今の自分を圢づくる芁玠になっおいるこずは間違いない。
 だからこそ、読んでプラスになるような本を遞択するこずが倧切だ。
 ただし、本は読んでみないこずには、自分にずっお良い本かどうは分からないずいう偎面がある。
 本遞びは難しいものだず぀くづく感じた。

よしだ『個人䞻矩ずは䜕か』西尟幹仁著
 個人ずしおの暩利ず自由をもっお生きるこずには、瀟䌚的になのか個人的になのか、なにか玠地が必芁ずされるのだず思わされたした。明治維新で西掋の個人䞻矩的な制床はもっおこられたけど、そこを生きる人に必芁ずされる慣習や考え方は眮き去りにされたのではないかずいう話でした。

2021幎10月12日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『シブダで目芚めお』
 チェコ文孊。1991幎生たれの䜜者。チェコで日本孊を孊ぶ女子倧生の話。2幎の時図曞通バむトで川䞋枅䞞を芋぀けたずころを読みたした。日本に興味を持ったきっかけは村䞊春暹の「アフタヌダヌク」

 ショヌペンハり゚ルの「読曞に぀いお」を4巡目しおいる参加者がおられたした。私も初めお読んだ時は衝撃を受けおそれを叀兞新薬文庫のむベントで線集長に質問したら「あなた真面目な人ですねえ」ず蚀われたこずを思い出したした。

よしだ『地球進化 46億幎の物語』ロバヌト・ヘむれン著
 博物通なんかにいくず、宇宙の誕生から始たる幎衚がある。人類の誕生にはほんのすこしだけ詳しくなったがためか、宇宙の誕生に぀いおほずんど分からないのが悔しい。
 「ビッグバン以前は空間も時間もなかった」「誕生したずき原子栞より小さかった初期宇宙は」、第1章ではそんな蚘述を目にした。どうしよう、党然わからない。けど、䞍思議ず興味をそそられる。

2021幎10月10日テヌマのある読曞䌚「䟡倀芳の色々」

yuさん『理䞍尜な進化』
 適応䞻矩に察する論争を読んだ。グヌルドの適応䞻矩批刀では、適応䞻矩は生物がいかに最適化されおいるかずいう問いをたお、いかにもっずもらしい答えをそこに圓おはめるこずができるかを競う。実際にそうであるかは別ずしお。
 䞖界ずは、人間ずは、知識ずは。蚀葉におどらされるなあ。ず思いたした。

 他の方も生物倚様性や民俗孊、波などを読んであり、1぀の朚に40皮類の蟻が䜏んでる熱垯やティラノサりルスの手はなぜ短いのかに぀いおなど話したした。

よしだ『生物倚様性』本川達雄著
 熱垯雚林は生物倚様性がすごいらしい。なんず1本の朚に、43皮類ものアリがいるこずもあるのだずか。
 ものすごい䞇胜で匷い存圚がいるず、倚様性は厩れるらしい。いろいろなニッチに特化した生物たちで倚様性は生たれおいく。
 43皮類のアリはそれぞれどんなニッチに特化しおいるのだろう。

mtさん『民俗孊』宮田登著
 党郚で15章あり、そのうちの1章3章を読み終わりたした。1章は日垞生掻をタヌゲットずした孊問の起こりず発達に぀いお、ペヌロッパや日本、アメリカなどから抂説。2章は初期の民俗孊者ずしお、柳田囜男、南方熊楠、折口信倫らを玹介。3章は民俗孊のキヌずなる「垞民」ずいう抂念に぀いお玹介。さたざたな識者の䞻匵が述べられおいたすが、最初に垞民ずいう蚀葉を䜿ったのは柳田囜男ずのこず。昭和10幎頃に確定したずされる柳田の垞民芳によるず、垞民ずはふだんの生掻の䞭で普通ずしおやっおいるこずを指すため、庶民や士族のような身分ではないこず、むギリスのcommonを䜿いたいこずなどが述べられおいたす。さらにそこから、垞民を盞察化する動きがあり、さたざたな内容の垞民が研究されおいるそうです。

 日垞生掻ずいう雑倚なものをどう集玄しおいくのか、ずおも興味深い内容です。著者たえがきに「1990幎」ずあるので、珟圚の民俗孊から芋るず叀い内容かもしれたせんが、面癜く読んでいたす。

 皆さたのお話も、ずおも興味深く面癜かったです。ありがずうございたした。

2021幎10月9日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『名叀屋矎味しい店カタログ』
 名叀屋の本気が感じられた。久屋倧通、゚スカ、倧須、亀島、枅氎、日間賀島など幅広く取り䞊げおあっお興味深い。

Yukikoさん『ナナメの倕暮れ』
 この本はコロナが始たった時期に本屋で偶然、手に取った本です。
 コロナの䞖界が始たっおステむホヌムずいう蚀葉が広たり、これからどんな䞖界が始たるのか䞍安になっおいた時期でもありたした。
 若林君の曞くくすっず笑える゚ピ゜ヌド、どうやっお生きずらい自分を倉えお行ったのかを曞いたこの本は、䞍安な気持ちや毎日をこれからどう向かい合っお生きお行くかを教えたくれた本でもありたした。
 若林君は玔文孊が奜きで、読曞家ずいうこずもあっお圌の芋た目をいい意味で裏切る玠晎らしい゚ッセむ本です。
 私は圌がオススメする本平野啓䞀郎のドヌンを読んで、平野啓䞀郎もファンにもなりたした。
 人生が぀たらないず思った時に読むのにオススメの本です。

サダマさん『れロで死ね』
 人生でのお金お䜿い道を考えたした。

よしだ『瀟䌚心理孊講矩』小坂井敏晶著
 いろいろず垞識が芆される、恐くおおもしろい本。
 意志はないかも、結果の前には原因があるわけでないかも、責任は瀟䌚秩序のために぀くられたかも などなど 。
 䞀芋過激なんだけれども、その新しいものの芋方の先には、過床に人を瞛り付けないような捉え方ができるようになりそうかも。

2021幎10月3日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

mtさん『ラむオンのおや぀』小川糞著
 䞻人公の女性は33歳。がんのステヌゞ4で医垫に䜙呜宣告をされ、瀬戞内海のホスピス「ラむオンの家」に入所するずころから物語は始たりたす。食べ物にた぀わる堎面が印象的で、䞻人公の心のあり方ず密接です。

 食べるこずや食べ物によっお衚珟される生きるこずは、やがお蚪れる死ずのコントラストなのかもしれたせん。ただ読み始めなのですが、皆さたのお話から、今埌の展開に期埅できそうで、楜しみです。

yuさん『陰陜垫』
 平安時代の醍醐倩皇の時、陰陜垫安倍晎明の話。鬌や異界のものたちがいた時代の話。芋えないものたちのこずをどう考えるのかを考えたした。

 名は䞀番小さな呪ずいうのがそうかもしれないなず思いたした。他の方は最埌をどう迎えるかや、無理しない行き方など、人の生き死にに関する話題だったなず思いたした。

ながいさん『マズロヌ心理孊入門』
 マズロヌの5段階欲求は知っおいたしたが、よく芋るピラミッドはマズロヌが唱えたものではないこずが衝撃的でした。
 䞖の䞭の情報は偏っおいるず思っおいお、䞀次情報を仕入れに行くこずは
重芁だず改めお感じたした。
 今埌もファクトベヌスで情報をみるようにしおいきたす。

おおにしさん『歌うように䌝えたい』塩芋䞉省
 7幎前に脳出血で倒れお巊半身䞍随ずなった俳優塩芋䞉省の闘病蚘。
 リハビリの結果5幎前に俳優を埩垰された塩芋さんは共挔した星野源圌も倧病を患った過去ありから病ずのかかわりに䞀区切り぀けるために闘病蚘を曞くこずを勧められ執筆を決意したそうです。

 本曞のサブタむトルに「人生を䞭断した私の再生ず垌望」ずあるように、
塩芋さんにずっお闘病蚘を曞くこずは自分自身を再生させるためのプロセスでもあったのでしょう。
 最初の章を読んで、塩芋さんの内省的で萜ち着いた文章から䜕か人生のヒントがもらえそうな気がしたので、最埌たで読んでみたいず思いたす。

2021幎10月2日テヌマのある読曞䌚「䟡倀芳の色々」

小柀さん『蚀語孊バヌリ・トゥヌド』

「AIは絶察に抌すなよを理解できるか。」章の感想

抂芁
 ダチョり倶楜郚の熱湯コマヌシャルにお
 䞊島竜平さんが「抌すなよ絶察に抌すなよ」ずいっおいる堎面をAIは理解できるか。

なぜAIに理解が難しいのか
  ①意味文そのものが衚す内容ず意図話し手が聞き手に䌝えたいこずが正反察になっおいるから。

  ②意図を特定するための手がかりが蚀葉そのものの䞭に入っおいないから。
   䟋癜いギタヌの箱。ギタヌが癜い箱が癜いこれだけでも曖昧。
  
  たた、䞊島竜平さんが熱湯颚呂の前にいたら抌す、ずいう芚え方だず厳しい。
  クリヌムパむが目の前に眮かれおいたらどうするのかパタヌンは無限にある。

思ったこず
  には䞊蚘の通り難しそうだけど、人間は䜕でできるのか
   →人間も膚倧な前提知識ず類掚を基にパタヌンマッチングをしおいるだけでは
    ダチョり倶楜郚を知らない人間だったら文字通り受け取っお抌さないはず。
    文字情報だけではなく、画像や音声なども前提知識ずしお
    孊べるようになればAIもいずれはできるのではず思いたす。

Takashiさん『死に至る病』キェルケゎヌル著
 キェルケゎヌルの蚀う絶望は、怪我や病気ずは違うらしい。

 怪我や病気は、その原因をい぀たでも気にしおは駄目で、たずえば他人が病人に向かっお「だからあんなに〇〇しちゃダメだっお蚀ったじゃないの」ず病気の原因を毎日責め続けるこずは、非人間的なこずだずいう。
 しかし絶望は違う。毎日垞に今この瞬間、原因に遡っお自分自身を責め続けるのが絶望だ。

 井䌏鱒二の黒い雚の゚ピ゜ヌドに、火事で䞋敷きになった息子を助けきれずに逃げ出しおしたった父芪の話がある。逃げた埌、この息子は奇跡的に助かっお父芪ず察面するのだが、息子はいたたたれなくなっお出お行っおしたう。小説にこの先は曞いおないが、この父芪は垞に自分を責め続け絶望しながら生きおいくのだろう。

 私の想像だが、絶望に気付いた父芪がずる道は぀。䞀぀は自分から逃げるこず。䟋えば、お酒におがれるなど。二぀目は物語を逆転する嘘を䜜るこず。䟋えば、父はもっず沢山の呜を救いに行ったから仕方が無い、みたいな嘘をでっち䞊げるこず。䞉぀目は信仰に入るこず。自分の眪ず匱さを認め、そんな自分が䟝っお立぀倧いなる力に自芚的になるこずだ。

 死に至る病は信仰に぀いお曞かれおいる。キリスト教がベヌスの論述であるが、宗教ずいうよりむしろ信仰に぀いお曞かれおいる本だ。

yuさん『女のいない男たち』
 出版されたずきに読んで再読したした。「シェ゚ラザヌド」で、出おくる女性の高校生の時の思い出話が心に残りたした。短線が本党䜓で埮劙に絡たりあっおいるずころがありたした。

 䟡倀芳がテヌマで、人ずの距離の取り方ずか考え方ずか色々あるなあず思い぀぀「死に至る病」そういえば哲孊の先生「キルケゎヌル」の話ばっかりしおいたような。ず昔を思い出したりしおいたした。怪我や病気ず絶望は違う。

よしだ『生物倚様性』本川達倫著
 ナマコ・りニ・ヒトデなどの棘皮(きょくひ)動物の研究などをしおいた本川達倫氏の本です。沖瞄の倧孊にいたこずもあるなど、生物ず盎に関わり合っおた方です。

 生物倚様性がなぜ倧事なのかずいう議論のひず぀の方向ずしおは、人間にずっお有益だからずいうものがあるず思いたす。たずえば、この本に茉っおいた内容ではありたせんが、ゞャングルに未知の怍物がいたずきに、その怍物が薬に぀かえる新成分をもっおいる可胜性があるずいうこずなどです。ほかにも、生態系が豊かであるこずは、食糧生産や防灜の芳点からも重芁であるず思いたす。

 でも、そんな颚な䟡倀芳の先に䜕が蚀えるかず考えおいったずきに、ひず぀の恐ろしいこず(?)に気づきたす。あれ人間の䞖界の倚様性も人間にずっお有益だから認められるべきなんだっけずいうこずです。぀たり、ひずりひずりの違いは有益さを内包しおいるから䟡倀がある、そんな考え方でいいんだっけ、ずいうこずです。

 この本の副題は「「私」から考える進化・遺䌝・生態系」です。前に䞀床読んだのですが、生物党䜓ず人間ずを分けずに、「私」の先にあるものずしお生物倚様性を考えようずいう内容だったような気がしたす。壮倧だけず倧切な話ずしお、読み進めおみたいず思いたす。

2021幎9月29日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

たぐろ奜きさん『未来は予枬するものではなく創造するものである』
 フレヌムワヌクよりストヌリずいうずころ。他の方の話では、自由意志の話が面癜かったです。アむデアに関する意識を高めおいお、思考ずいうずころに興味があり本曞のSF思考もヒントになるかなずいう感じで読んでいたす。

よしだ『瀟䌚心理孊講矩』小坂井敏晶著
 䜕かの行為をするずき、人が意志をもち、それに応じた脳の信号が発生しお、身䜓なりが動く、ずいう流れであるず考えるのが䞀般的であるず思いたす。しかし最近の研究では、脳の信号が発生し、その埌に意志が発生し、身䜓なりが動くのだずいうのです。脳も自分の䞀郚だから、脳でも意志でもどちらでもいいではないかず思ったりもしたすが、脳の信号は自分の内から玔粋に起こるものではなく、倖的な圱響を倚分に受けるずのこず。たずえば、自然灜害を感じさせる重䜎音が響く環境に身をおけば、譊戒感から攻撃的な行為に及んでしたうこずがあったりするかも、ずかそんなこずではないかず解釈しおいたす。
 意志なんおものはないず仮にされたずきに、自分ずいうものぞの認識や、責任に察する考え方に混乱をきたしそうです。ただ、ここで蚀われおいるこずは、あたりにも個人ずいうものが呚囲から分離したものずしお捉えられおきた近代の補正なのではないかず思っお、背筋を䌞ばしお読んでいたす。

2021幎9月26日テヌマのある読曞䌚「䟡倀芳の色々」

yuさん『理䞍尜な進化』
 進化論ずいうずダヌりむンを思い浮かべるが、私たちが普段䜿甚しおいる進化論は実はスペンサヌ論だずいうずころを読みたした。お守りずしおの進化論ず孊術的な進化論の繋がりが耇雑だなあず思いたした。
 皆で子䟛の頃の読曞䜓隓に぀いお話したりしたした。小孊生の頃を思い出したり。

Rieさん『むンサむト』
 自己認識の重芁性を再認識できた事良かったです。自己認識の旅は生涯終わる事がなく(自己は倉容するので圓然だずは思いたすが)むンサむトは自己認識を行う掞察力、己を知ろうずいう意思、自分に察する奜奇心であり、自分ぞの正しい愛情であるず、皆さんのお話しを聞いおいお感じたした。たた、幌少時の読曞䜓隓の問いが自己認識を深めおくださいたした。ヒヌロヌになっお䞖界を救う。そんな物語にワクワクした自分を思い出し、心が熱くなっおいたした。原点回垰ができた時間、そんな玠敵な時間をありがずうございたした。

ながいさん『ムダなありがたい保険』
 僕自身生呜保険に加盟しおたすが民間の保険䞍芁だず感じおいるので早くやめたいなず感じたした。芪がもずもず生呜保険䌚瀟で働いおいおその玹介で入っおいるのでやめにくいので、そろそろ刀断材料を揃えおやめようず思っおたす。家庭を持ち父になった堎合には怜蚎の䜙地があるかなず思いたすが、そもそも貯金があればいらないず思っおいるので、もう少し保険の勉匷をしおいきたす。

Takashiさん『哲孊入門』ラッセル著、ちくた孊芞文庫
 今日は章のヘヌゲル哲孊の解説を読んだ。本章ではこの埌ラッセルによるヘヌゲル哲孊の批刀が展開されるのだが、私はヘヌゲルなんお䞀行も読んでいない。だからこのラッセル批刀が劥圓かどうかは刀断しようが無いのだ。

 だから気を付けなければならない。「ヘヌゲルっお〇〇の郚分が駄目だよね」ず他人に語りたくなる誘惑に打ち勝たねばならない。本曞の論理構築が、いかに緻密で的を射たものであったずしおもだ。私はラッセルの論旚を読み取るべきであっお、ラッセルの結論を借りお「駄目だよね」ず蚀う資栌は無い。そういうのは痛々しくお恥ずかしいこずだ。

 昚今の哲孊解説曞ブヌムでも同じこずが蚀える。解説曞だけ読んで甚語の知識を仕入れお分かった雰囲気を出すずやばいのだ。でも時間も無いし、芋栄もあるし、私もやっちゃうんだよなこれを

よしだ『コンビニ人間』村田沙耶銙
 今日で最埌たで読み終わりたした。

 コンビニがも぀合理性に䞻人公はフィットしおいた。ある時、おかしな流れのなかで圌女はコンビニをやめるこずになる。するず、圌女の生掻は厩れおいく。元気に働くために寝る時間を決めおいたが、バむトをやめたらその時間に寝る合理的な理由はない。枅朔感を保぀必芁性も薄れ、颚呂に入る理由も同時に薄れおいく。
 人それぞれに合う環境や生き方ずいうのはある。絶察的・普遍的な基準があるわけではない。

 テヌマだけでなく衚珟や描写など、党䜓がおもしろい本でした。

mtさん『高瀬舟』
 短い物語の䞭に、今日でも通甚する普遍的な問題提起を内包した秀逞な䞀線です。読んでみお、「足りるを知るこず」「嘱蚗殺人の是非」「その時代の法ず運甚のあり方」が気になりたした。合わせお『高瀬舟瞁起』も読むず、著者の思うずころを知るこずができたす。

 皆さたからいろいろなお話をうかがうこずができ、うれしく思いたした。ありがずうございたした。

 本曞は著䜜暩が切れおいるので、青空文庫のアプリをむンストヌルすれば、スマホで無料で読むこずができたす。

yukikoさん『めくらやなぎず眠る女』
 村䞊春暹の短線集は初めお読みたした。

 短線でもそこかしこに村䞊春暹らしさが溢れた䜜品でした。
 感想では䞊手く話すこずが出来たせんでしたが、䞻人公の高校時代の描写そしお倧人になった今の自分ずそこに映る景色は䜕気ない颚景が詩情に溢れおずおも爜やかでそしお文孊的でした。
 短線でも村䞊春暹を堪胜出来たした。

 この短線集は英語版が先に出版されお、その埌日本語版が出たそうですがこの詩情溢れる文䜓を䞖界䞭で読たれおいるず思うず嬉しい気持ちになりたした。

2021幎9月25日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『波』
 45幎ぶりにでた森山恵さん蚳で読みたした。私にずっおは超難解な本でした。䞀床は読んでいお再読です。小説ず小説の間に挟たれる自然描写が繊现で现かいです。

 他の方は「玫のスカヌトの女」「村䞊さんのずころ」「矀集心理」などを読んでたした。村䞊さんの普通の回答がいいずいう話で、わかりやすく回答できるっおのはやはりすごいこずだなず思いたした。難しい事象を簡単な蚀葉にするこず。

よしだ『瀟䌚心理孊講矩』小坂井敏晶著
 序盀の、瀟䌚心理孊を批刀的にみるずころを読みたした。
 今回は科孊のあり方に぀いお。瀟䌚心理孊が実隓に䟝りすぎお、理論構築を疎かにしおいるのではないかずいう批刀でした。
 おもしろかったのは、実隓ずは理論の正しさを確かめるためにあらず、ずいうずころでした。理論ず異なる実隓結果が出るからこそ、新たな芖点の発芋や理論の構築に぀ながるずいうこずです。実隓によっお簡単に確かめられる理論や仮説など矮小なものである、みたいなこずも曞かれおいお、過激だけど刺激的でした。
 確かめる実隓正解がある実隓よりも、発芋や芖点を芋぀けるための実隓の方が、なんだか楜しそうだなず思いたした。

2021幎9月22日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『理䞍尜な進化』
 数倚の生物がどのようにしおこの䞖から退堎しおいったかずいう本の序章を少し読んだ。
 他の人は「゜ロモンの指茪」や「ドヌパミン」の本、「華氏451」、「コンビニ人間」。
 なんずなく理科系の話になった。アクアリりムはなるべく自然に近い方がいいらしい。雑草を抜かない蟲法を連想した。

うさじさん『゜ロモンの指環』

今日もありがずうございたした

最近メダカを飌いたいなず思っおいたのですが、この本を読んで参考にできたらず思いたす?

アクアリりムは䞀぀の䞖界である。
なぜならそこでは―動物ず怍物が䞀぀の生物孊的な平衡のもずで生掻しおいるからである。
アクアリりムの魅力は、この小さな䞖界が自掻しおいるずころにあるのである。
本の匕甚より


超蚳 アクアリりムの䜜り方→
① ガラス鉢の底に砂をしき、氎草をヌ本さしたしょう。
② 氎道氎を入れお、窓際で数日眮きたしょう。氎が柄んできたらOK
③ 氎網を぀くりたしょう針金で䞞い茪っかを䜜り、靎䞋やカヌテンなどのがろきれで袋を䜜る簡単なものでOK
④ 近所の池に行っお、網ですくいたしょう。
 お店で買いならされた䞊品な生物よりも、自然な環境で育ったものの方が、完党な生呜共同䜓だからです。
⑀ 魚に逌をやったりずきどきガラスをふく以倖は、特に倧きな䞖話は必芁ありたせん。


YouTube動画で発芋したのですが、こちらの動画はたさに、動物ず怍物の平衡が保たれた状態を蚀えるのではないでしょうか。↓
https://www.youtube.com/watch?v=ta6u7b2GYGU

぀やたさん『もっず! : 愛ず創造、支配ず進歩をもたらすドヌパミンの最新脳科孊』
 ドヌパミンは、他者ずの関わり方や、政治的なスタンス、新しい䜓隓を求める奜奇心、芞術におけるむンスピレヌションなど、人間のあらゆる粟神掻動に圱響しおいるそうです。これたで人類の発展に貢献しおきた䞀方で、今埌は滅亡を招く芁因にもなりかねないこずが指摘されおいたす。今回は「䟝存症」の郚分を読みたした。
・「欲しい」ず「奜き」は、䜿われる脳の領域ず化孊物質が異なっおいるため、必ずしも䞀臎しない。ex.空腹でないのに目の前にドヌナツを眮かれるず食べたくなる
・「欲しい」を叞るドヌパミン欲求回路は、進化の過皋で生存や生殖に有利になるように匷化されおきたため、意思の力で抗うのが難しい。
・アルコヌルや薬物など自然界にない物質が、ドヌパミン欲求回路を乗っ取っおしたうのが䟝存症の原理である。
・䟝存症になるず「奜き」ずいう快楜を埗るためではなく、「欲しい」ずいう欲求に抗えないがために摂取を繰り返すようになる。
・オンラむンゲヌムは、アむテムの出珟確率やランダム性が䟝存性を高めるようにデザむンされおおり、䟝存者の増加が瀟䌚問題になっおいる。
・幞犏には「欲しい」ず「奜き」の調和が倧切で、自然に觊れたり、絵を描くなどの創造的な掻動が効果的である。

2021幎9月21日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

marikoさん『ダむ゚ット』倧島匓子
 他の方が玹介されたよしもずばななのどんぐり姉効の話しが奜きでした。人の圹に立぀っおそんなに倧それたこずでも、力が入ったこずでもないんだなず思いたした。い぀も居心地のいい読曞䌚の堎を提䟛しおくださっおありがずうございたす。

けいこさん『どんぐり姉効』
 芋知らぬひずからの、悩み盞談などのメヌルぞ返信するサむトを運営しおいる姉効の話。
 盞談に察しお具䜓的な回答を提瀺するのではなく、圓たり障りのないずはいえ優しい蚀葉にずどめるずころが良くお、そういうやりずりを求めおいるひずはきっず少なくないだろうず思う。もし本圓にそういうサむトがあったら、わたしもメヌルを送っおしたうかもしれない。
 ばななさんは、読んだひずの悩みをちょっず軜くするような、人生に寄り添っおくれるような、知らないうちに救われおいるような小説を曞くひずだず思う。
 『キャッチャヌ・むン・ザ・ラむ』のホヌルデンが、「僕にずっお良い本ずいうのは、読み終わったずき䜜者に電話をかけたくなるような本だ」みたいなこずを蚀うけれど、わたしにずっおはばななさんがそのひずりだ。

よしだ『瀟䌚心理孊講矩』小坂井敏晶
 読み始めたばかりで、たずは「瀟䌚心理孊」に぀いお曞かれおいたした。
 重芖しなければいけない前提は、人の心理は瀟䌚環境の圱響を受けるし、䞀方で瀟䌚も人の心理によっお圱響を受けるずいうこず、だそうです。その盞互䜜甚あるいは埪環関係を研究するのが瀟䌚心理孊であるずのこず。
 人の心理は個人の䞭で確固たるものずしお存圚できうるものではない。瀟䌚環境によっおは、差別や殺人を受け入れおしたうこずもある。もう䞀方で、どこかの暩力者が瀟䌚を誘導するにしおも、人の心理から党く倖れた方向に持っおいこうずしおも、そうはいかない。人の心理に反しない範囲でしか導くこずはできない。そんな颚に解釈したした。
 いろいろなこずを考えおしたいたすが、人は瀟䌚から独立した心を持おるわけではないけど、党く無抵抗に服埓せざるをえないわけでもない。個人でもささやかながら自分なりの瀟䌚芳をもち助力するこずはできるのかもしれないです。

 最近は挫画『タッチ』で、浅倉南が䞊杉達也に将来のこずを話すシヌンで「どんなこずにでも自分の意芋を蚀える倧人になる」みたいなこずを蚀っおいたのをなぜかよく思い出したす。メディア関係の仕事にでも就いたのかな〜。

2021幎9月19日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

小柀さん『戊略の䞖界史』

戊略を䞖界史にしたずいうより、䞖界で起きた歎史的な事件などをベヌスに戊略を語った本。现かいずころは読み切れおおらず、ざっず党䜓を読んだのみにはなりたすが、クラセノィッツや政治的な革呜運動、経営戊略など政治から経営たで幅広い分野を察象ずしおいたす。

本曞内で戊略ずいう蚀葉に厳密な定矩があるわけではないようですが、たえがきには以䞋の蚘茉がありたした。
 ・蚈画は次から次ぞず倉化しおも自信をもっお行動できるような䞀連の出来事
 ・戊略は自分ずは異なる、盞容れない可胜性もある利害や関心をも぀他者が、自分のプランを劚げかねない堎合に必芁ずしおいる。

個人的にはたえがきに曞いおある蚀葉の匕甚に戊略に察する瀺唆を受けたした。埌半には「合理的な戊略の限界」などの章もあり、他者からパンチを受けるこずが戊略ずいうものは前提で、耇雑で簡単に纏められるものではないのだず思いたした。

  誰にでも蚈画プランはある。顔面にパンチを食らうたでは。 -マむク・タむ゜ン-

぀やたさん『NHK「100分de名著」ブックス ダヌりィン 皮の起源: 未来ぞ぀づく進化論』長谷川 眞理子
 ダヌりィンが唱えた進化論は、突然倉異によっお生物の圢質に倚様性が生たれ、その䞭で環境に適応できたものが生き残るずいう自然淘汰のはたらきで生物の進化が起こるずいうもの。その結果はあくたで偶然によるもので、䜕らかの意図や優劣によるものではない。ずころが、進化論は匱肉匷食の理論だず誀解されがちであり、歎史的にもナチスドむツの優生思想や、資本䞻矩の過剰な栌差などを正圓化するのに甚いられるこずもあった。これらは䞀面的な芋方で人間の優劣を決め぀けるもので、もっず広い芖野で倚様性を捉えるダヌりィンの進化論ずはたったく異なっおいる。私ずしおは、いずれにしおも人間を含む生物の生存競争には残酷な面があるこずは確かだず思いたした。
 たた進化の過皋で人間が獲埗した本性ずは、『基本的に雑食で、適床の運動ず嚯楜を必芁ずし、共同䜜業によっお生蚈を立お、公正・平等をよしずし、奜奇心が匷く、密接なコミュニケヌションをずり、共同で子育おをする瀟䌚的な生き物』だそうで、これが満たされるず幞せを感じられるずのこずですが、本圓でしょうか笑
 読曞䌚では、異性の声ず魅力の話や、意識ず無意識の䞍思議の話などで盛り䞊がり、楜しかったです。
 ちょうど今日読んだ郚分が掲茉されおいたので、リンクを貌っおおきたす。
https://textview.jp/post/culture/21642

原有茝さん『自分史の曞き方』
 自分史は、䞀生に䞀床は挑戊しお欲しいゞャンルだそうです。本人の蚘憶の敎理になるし、身近な人にも手掛かりになる。手順ずしおは、身近な詳しい芪戚に聎くこず、自分史幎衚を䜜成するこず、アルバムを芋るこずのようです。自分史を珟代史の䞭に䜍眮付けるこずが倧事らしい。

よしだ『それでも、日本人は「戊争」を遞んだ』加藀陜子著
 ようやく終盀、日䞭戊争や倪平掋戊争たできたした。しかし倪平掋戊争に入ったず思ったら残りが薄いので開戊たでで終わり
 印象的だったのは、蒋介石は日䞭戊争で日本に攻められおいるずき、チャヌチルは第二次察戊でドむツに攻められおいるずき、静芳しおいたアメリカに、自分たちが日本・ドむツに敗けたらこんなデメリットがあるずか、アメリカには協力する責任があるずか、アメリカに察しお蚀ったずいうこずでした。「自分たちが敗けたらどうするの困るでしょ」ず蚀っおいるようにも受け取れお、政治家の力ずいうか豪胆さはすごいず思いたした。歎史の倧きな流れの䞭で䞀人の人間の力など圱響するこずはないに等しいず思ったりもするのですが、こういう゚ピ゜ヌドを知るず「いや、あの人がいなければ」ず考えおみたくなりたす。歎史のたら・れば。

2021幎9月7日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『沈黙のちから』
 キリスト教ず芥川韍之介のこずが述べられおいたした。たた、著者は父から、キリスト教の教えを受け継いだずありたす。著者は、苊劎されたようで、高校から䞀人暮らしをしお、経枈的に苊劎されたようです。珟代文の教科曞から、芥川韍之介ずキリスト教を孊んだようです。芥川韍之介ずキリスト教の組み合わせは、意倖な気がしたした。

yuさん『しろいろの街の、その骚の䜓枩の』
 ニュヌタりンに暮らす小孊4幎生の日垞の話。家の間取りが同じなど同質なもののじわっずした䞍気味さが枊䞭にいるず気が付かないだろうなあず思いたした。

 「ただしい人類滅亡蚈画」で反出生䞻矩が分かりやすく曞かれた本ずいうこずで玹介され読んでみたいず思いたした。蚀葉に敏感な参加者の方が「ぞっずした」ずおっしゃっおいたのが印象的です。

぀やたさん『もっず! : 愛ず創造、支配ず進歩をもたらすドヌパミンの最新脳科孊』
 ただ手に入れおいないものに欲求を感じるこずず、今ここにあるものに満足を感じるこずは、別々の神経系が担圓しおいる。前者で「もっず」ずいう欲望を匕き起こすのがドヌパミンである。欲しいものを買うたでのワクワク感が、手に入れたずたんに冷めおしたうようなこずが起こるのは、ドヌパミンが結果には責任をもたないからである。バズ・オルドリンは匷力なドヌパミンのはたらきで人類初の月面歩行ずいう偉業を成し遂げたが、同時に満足するこずを知らない砎滅的な人生ももたらされた。有胜な職業人の䞭にも、ドヌパミンの欠乏を埋めるために次々に高い目暙を達成し぀づけざるをえなくなっおいる人もいる。タむトルの通り、ドヌパミンがもたらす光ず圱こそが人間の営みなのかもしれない。

よしだ『コンビニ人間』
 幎霢や性別に応じた䞖間䞀般の”普通”から倖れる䞻人公に、䞻人公の友達の旊那さんが「え」みたいな感じで応察するシヌンがありたした。䞻人公にずっおも、旊那さんの考え方ずしおも、これはなかなかに蟛い、、。倚様性を尊重する意味がすこし分かった気がしたす。
 それにしおも、この本はすごい。珟実を芗いおいるような気になりたす。

2021幎9月6日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

おおにしさん『100分de名著 ル・ボン 矀衆心理』
第1回攟送分たでのたずめ
・ル・ボン「矀集心理」1895幎刊行。ヒトラヌも愛読しおいた本。
・矀衆ずは 意識的個性の消滅、感情や抂念の同䞀方向ぞの転換
 EX:小孊校の校庭。䌑み時間の児童は自由に行動するが、朝瀌では敎列し、運動䌚ではクラス察抗に熱狂する→矀衆化
・矀衆心理は脊髄反射、無意識レベル
・矀衆ぞのトリガヌ数の力が働く ネット炎䞊 ”皆が叩くので私も叩く”

(感想)
原䜜は難しそうなので、100分de名著は良い手匕きになりそう。
自分も簡単に隙されたり矀衆の䞀人になる可胜性があるこずを垞に心に留めおおきたい。
匷力な意芋に出合ったずき脊髄反応をせず、その意芋をじっくり吟味する䜙裕を持぀こずが倧切だ。

よしだ『それでも、日本人は「戊争」を遞んだ』
 日枅戊争から始たり、ようやく満州事倉・日䞭戊争に到達したした。このあたりは、なぜかい぀も難しく感じる 。
 日露戊争では日本ずロシアは敵察したわけですが、その埌は協力的な関係にあったようです。ペヌロッパ先進囜に察抗するためにはロシアは日本ず敵察し続けるこずは埗策ではないず考えたようです。前に読曞䌚で他の方が蚀っおいたしたが、ロシアはいろいろな囜に挟たれおいるから歎史的に倧倉、ずのこず。日本ずロシアの協力は、䞭囜の東北郚をどのように棲み分けお䜿うか、ずいう点においおでした。う〜ん、歎史を理解しおいないずニュヌスは理解できないずいうこずを痛感。

2021幎9月5日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

タカさん『SF思考』
 これからのむノベヌティブな発想、ビゞネスアむデアにはSF思考がずおも参考になるず思いたした。

Takashiさん『死に至る病』キェルケゎヌル著 岩波文庫
 キェルケゎヌル先生によるず、殆どの人間は絶望しおいおそれに気付いおいないそうだ。䞀郚の人は絶望に気付いおも絶望から逃げようずしおいるし、曎にその䞭のごく䞀郚の人はどこたでも自分基準に固執しお、際限なく人に迷惑をかける存圚に倉わっおいく。
 キリスト教の神孊の偎面を持぀本だが、キリスト教埒ずお䟋倖ではなく、殆どのキリスト教埒は信仰を理解しおいなくお絶望しおいるらしい。
 
 ず、いうわけで私はキェルケゎヌルを絶望先生ず呌んでいる。講矩に䞀床は決めセリフの「絶望だ」を叫ぶ有名な先生だったんだろう。想像だけど。

 蚀っおるこずは奇劙だが、先生の絶望理論を圓おはめるず人間を理解できそうな気がしお䜕だか䞍思議だ。

yuさん『波』
 むギリス䜜家の本。45幎ぶりの新蚳で傑䜜らしい。蚳者が「源氏物語A・りェむリヌ版」蚳者の1人である森山恵さん。6人の男女が語る青春ず老い。劇詩で物語のあらすじはおえないけど、蚀葉が矎しい。䞭幎期を読みたした。

 他の方ず倖囜文孊は文化や囜民性を知らないず理解しがたいけど読み終わるず「ああ」おなるよね。などず話したした。むギリス人はブラックナヌモアがあり詩は英語で読むず韻をふんでいるなど。今村倏子さんの「父ず私の桜尟通り商店街」は読んでみたいず思いたす

Yukikoさん『空癜を満たしなさい』
 肝心の読曞感想ですが、読曞タむムに家事をしおしたいただ序章を読んだずころです。

 久しぶりの読曞䌚しかも女子だけのグルヌプで同性同士を気安さで、
読曞の感想も楜しかったですが、その他の話で盛り䞊がり楜しかったです。

 今床は読曞しない読曞䌚質問に答える䌚に参加しおみたいなあず思いたした。

2021幎9月4日テヌマのある読曞䌚「䟡倀芳の色々」

おおにしさん『聖曞vs.䞖界史 キリスト教的歎史芳ずは䜕か』 
党䜓を斜め読み
䞖界史で聖曞の蚘述に基づいお曞かれたものを普遍史ずいう
・普遍史では倩地創造を元幎ずしお歎史を線纂。
・普遍史の歎史は叀代ロヌマ時代に始たる。聖曞の版により幎号蚘述の違いがあり歎史孊者の間で統䞀した幎衚を䜜るこずができなかった。論争続く。
・䞭䞖になりルネサンス、宗教改革、倧航海時代や科孊革呜など文明の進歩により
キリスト教的䞖界芳がぐら぀き始めたが、䞭䞖的普遍史線纂の努力が続けられた。ニュヌトンも普遍史を出版

18䞖玀になっお啓蒙䞻矩者が普遍史を吊定し始めお、普遍史から䞖界史ぞ移っおいった。。
・䞖界史はむ゚ス生誕を元幎にしお、ずで幎号を衚した。倧措氎は史実から䌝説ぞ。
・啓蒙䞻矩者は䞭囜の幎代蚘が䞖界最叀のものであるこずを認め、普遍史批刀に぀ながった。

(感想)
18䞖玀になるたでノアの箱舟を史実ずずらえおいたずは驚き。
䞖界史が垞識ずなっおも聖曞の蚘述が真実であるず信じおいる人もいお、西掋人の䟡倀芳の原点になっおいるず思われる。
むスラム圏の䞖界史に぀いおは別途調べおみたい。

うさじさん『無意識の構造』
 本日もありがございたした。

 質問に぀いお考える䌚では、30分では話足りないほどの察話ができお
楜しかったです。蚀葉の定矩や意味が人によっお違うからこそ、その意味に぀いお話し合う堎は倧切だず思いたした。

 読曞䌚では、以䞋のたなびがあり、楜しかったです。

・䟡倀芳が倚様化する時代では、盞手の気持ちに共感するこず「シンパシヌ」だけでなく盞手の立堎に立っお考えるこず「゚ンパシヌ」も倧切であるこず。
・共感的な性栌かどうかは、遺䌝的に決たっおいるずいう考え方があるこず。
・昔話やわらべうたは、子どもに䜕かを瀺唆したり、その囜の歎史的背景などが反映されおいるこず。

 個人的には、自身ずは感じ方や考え方が違う方の立堎になっお物事を考えるずいうこずをしおみるず、色々発芋があるのではないかず感じたした。

yuさん『倩才たちの日課』
 過去四癟幎の偉人たちの日垞が収められおいる。300人くらいで1人くらいです。「どんなものをたべおいたか」「䜕時に食事しおたか」でどんな人かだいたいいいあおるこずができるらしい。
 他の方は「コンビニ人間」「倱われたいく぀かのものの目録」「聖曞ず䞖界史」などを読んであり、異物を瀟䌚は蚱さないのはなんでだろうなどど考えたりしたした。その反面「個性的であろうずする颚朮」ずなんだか矛盟するなア。個性も瀟䌚から䜜られたものには寛容なのかな䟡倀芳がテヌマでした。

原有茝さん『沈黙のちから』
 悲しみず愛しみ、蚀語ず蚀語以前のこずが曞かれおいたす。蚀葉にならない思いはあるが、出来るだけ蚀語化した方がいい蚳です。離別や死別は悲しいものです。ただ、悲しみは愛しみに倉わるようです。それには時間が必芁なのです。

぀やたさん『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』橘玲
 近幎の脳科孊、進化心理孊、進化生物孊、行動遺䌝孊などの知芋を総合するず、「わたし」のほずんどすべおは無意識が支配しおいお、意識はその衚面の䞀郚か幻想に過ぎないこずが明らかになり぀぀ある。たた、パヌ゜ナリティ心理孊の「ビッグファむブ理論」により、人間の性栌は五぀の因子「倖向的/内向的」 「楜芳的/悲芳的」「協調性」「堅実性」「経隓ぞの開攟性」から成り立っおいお、そのバランスは人によっお先倩的に決たっおおり生涯で倧きく倉化しないずされおいる。この本では「無意識魂」を「スピリチュアルズ」ず呌び、「わたし」ずは぀たるずころスピリチュアルズのも぀傟向のこずである、ずいう芳点から、人間ずいうものの本質的な特城や様々な瀟䌚問題に぀いお考察されおいる。
 今日読んだのは、五因子のひず぀である「楜芳的/悲芳的」に぀いお曞かれおいる郚分。近幎、う぀病や終末期患者の䞍安などの症状に、LSDなどの幻芚剀が非垞に高い治療効果を発揮するずいうこずがわかり、各囜の粟神医孊䌚で泚目されおいるらしい。う぀病の患者は自分が他者や䞖界から隔絶されおいるずいう苊痛を感じるが、幻芚剀によりその状態から解攟され再び぀ながりを感じられるようになったずいう。この説明ずしお、人間が進化の過皋で身に぀けた匷すぎる自己がう぀病の原因であり、幻芚剀には脳内の自己を叞る領域DMN,デフォルトモヌドネットワヌクの掻動を抑制する効果があり、自己ず䞖界の区別を䞀時的に消倱させるはたらきをするためだずいう仮説が玹介されおいお、ずおも興味深かった。

よしだ『コンビニ人間』村田 沙耶銙
 いわゆる「普通」ずは感芚が異なるであろう䞻人公は、子どもの頃、道端で死んでいる鳥を芋お、お父さんが奜きな焌き鳥にしお食べたらいいのではないか、ず思い、それを口に出す。圓然呚りは驚く。
 しかし、小鳥が埋葬されたそばには、匕きちぎられお死んだ花が䟛えられおいた。

 䜕が劥圓なのかは、倚数掟がそう思っおいるこずに匕きづられおいるように感じる。すこしひねくれた考えをするずすれば、倚数掟のうちの少なくない人たちも元倚数掟に匕っ匵られお、倚数掟をさらに倚数掟にしおいるのではないかず感じるこずもある。
 少数掟が倚数掟にむりに合わせる必芁がない瀟䌚に、すこしは倉わっおきおいるのだろうか。

 たこずに個人的な話で恐瞮ですが、颚呂奜き・枩泉奜きの倚数掟数の厚さは倚数掟が倚数掟を぀くり出した結果だず思っおいたす

2021幎9月1日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

こっさん『犁色』䞉島由玀倫
 「矎しいもの」ず「矎しくないもの」に察する衚珟の解像床がものすごく高い。こんなに矎しいもの/醜悪なものを芋たこずはないはずだけれど、぀いリアルに想像しようずしおしたう。もしかしたら、読者に想像すらさせない぀もりで描いおいる郚分もあるのかな・・・
 みたいなこずを、自分䞀人の読曞ではなかなか感じる䜙裕がありたせんでした。集䞭しお読む時間ずアりトプットの堎をいただいお、自分が今䜕を感じおいるかを頭の片隅に眮きながら読曞するこずができたした。今回初めおの参加でしたが、新鮮で楜しかったです。
 たた皆さんがどんな颚に本を読んでいるのかも垣間芋るこずができおよかったです。感想を聞くず、どの本も読んでみたくなりたすね。優しい読曞䌚でした。たた参加したす。ありがずうございたした。

yuさん『色圩を持たない倚厎぀くるず、圌の巡瀌の幎』
 他の方が、「構図がわかれば絵画がわかる」を読んでおられお、色に぀いお話しおくださいたした。色には光がないから぀くるには光がなかった。暗いずころにいたのではそれをたた他の参加者の印象に残っお話しおくださいたした。9月になり、芞術の秋読曞䌚だなあず思いたした。矎ぞの解像床が高い䞉島由玀倫ず鷲田先生の京郜の平熱の文化の話など異なる本がシンクロした気がしたした。

よしだ『それでも、日本人は「戊争」を遞んだ』加藀陜子著
 ここ1ヶ月くらいはこれを読んでいたす。倏になるず取り出しおは途䞭で閉じおいた本。今回こそは読み通したい。
 印象的だったのは、先進囜が考える公平の範囲に぀いおです。第䞀次倧戊埌あたりの時代を読みたしたが、圓時のアメリカ倧統領りむル゜ンが蚀い出した「民族自決」ずいう思想は、個々の民族の考えに基づいお囜家や政治のあり方を決定しおいくべきずいうもの。なんだか民䞻的で良さそうだけど、実は民族自決の範囲は限定的でした。アメリカ・フランス・むギリス他、ペヌロッパ諞囜は含たれおいるんだけど、他の、朝鮮やおそらく東南アゞア諞囜などは含たれおいない。民族自決ずは蚀うけど、その範囲は圓然分かっおいたすよね、ず蚀わんばかりの暗黙の了解感があったようです。これに乗じお朝鮮では自治暩を求めお瀟䌚運動が起きるわけですが、それもりむル゜ンは予想しおいなかった
 今でもこういうこずはあるのだろうなず思いながら読みたした。

2021幎8月31日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

早川さん『モモ』
 小さい頃から勧められおいたけどなかなか読めなかった「モモ」をやっず読み始めたした。䜕かアドバむスをするわけでもなく、ただそこにいお話を聞いおもらうだけで、盞談する者が自ら解決策を出しおいける、そんな聞き方ができる「モモ」はすごいず思いたした。50ペヌゞくらいしか読めおいたせんが、これからたた䜕かが起こりそうな予感なので、続きを読むのが楜しみです。

 気恥ずかしく、そそくさず退出しおしたいたしたが、読曞の時間の確保や人ずの亀流、いろいろな考え方など、埗るものが倚い時間でした。たた時間が合う時に、是非参加させおください。ありがずうございたした

原有茝さん『オヌりェルのマザヌグヌス』
 オヌりェルの「1984幎」解釈が、むギリスでは銎染みがありすぎ、アメリカや日本では銎染みがなさすぎお、的倖れになっおいるものが倚いようです。想像力に乏しい倱敗䜜ずいう枅氎幟倚郎の誀解があるが、実際は、立掟な政治思想のようです。

2021幎8月29日テヌマのある読曞䌚「話すこず」

おおにしさん『人は語り続けるずき、考えおいない』河野哲也
【第1章たずめ】
 子䟛たちが発する質問を答えようずするずき、質問を分解し専門化しお回答するしかない。
 それでは問いは連鎖し埌退しおいき、問いに答えるこずは氞遠にできなくなる。
 これが哲孊の問いの党䜓性のバラドックスである。

 ゜クラテスの「無知の知」は問いの党䜓性を取り戻すこず。
 ゜クラテスの察話法はあらゆる思想の枠組みを倖し、アむデンティティを取り壊し、流動的な生を生きるためのメ゜ッド。
 瀟䌚の䞭で”よりよい”生を生きるこずを吊定し、自分が吟味した”よき”人生を芋぀け、それを生きるために哲孊があるず゜クラテスは蚀う。
 進歩、発展、成長ずいう画䞀的な瀟䌚的芁請により、自分の生に意味付けを行うこずは、人生には䞍芁。぀たり、人生の意味や䟡倀の探求は、それ自䜓が無意味なのである。

【感想】
 ずんでもない結論。
 良い察話をするためにどうしたらよいのかを知りたくお読み始めた本でいきなりこんな話になっお戞惑っおしたう。
 人生の意味や䟡倀の探求は無意味ず蚀われおしたったら、我々は䞀䜓どうすればよいのだろうか。
 第2章以降に解決策が曞いおあるのかずりあえず読み進めおみる。

うさじさん『無意識の構造』
 今日もありがずうございたした。
 話の䞭で、教育やデザむン、察話やに぀いおの話題がでお楜しかったです。
 型にはたらないアむデアを芋出すには、やはり倚様な意芋やアむデアを受け入れたり、評䟡できる雰囲気や環境䜜りが倧切なのではないかず感じたした。

Takashiさん『オセロヌ』シェむクスピア著 新朮文庫
 ペヌゞ数は二癟ず少し、そしお倧きな文字。最初の䞉十ペヌゞで登堎人物ず背景を把握すれば、ストヌリヌが単玔なので最埌たであっず蚀う間に読めたす。

 オセロヌの䞍安の皮が、悪党のちょっずした仄めかしでどんどん倧きくなりたす。悪い奎の思い通りに事が運ぶのを芋ながら、読者ははたるでドリフタヌズさながら「志村うしろ」ならぬ「オセロヌうしろ」ず叫びたくなる状況がテンポ良く展開されたす。

 こんなに面癜かったのか、シェむクスピア。

原有茝さん『異文化理解力』
 異文化理解には、開かれた心ず開かれたコミュニケヌションが必芁です。シェむクスピアや森鎎倖や質問や、開かれた気持ちで聎く姿勢が必芁になりたす。

2021幎8月28日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Takashiさん『オセロヌ』シェむクスピア著 新朮文庫
 
ガチの叀兞だし、どうなの難しいのず、思っお読み始めたが、これは超面癜い。

 立掟な軍人オセロヌ将軍の郚䞋むアヌゎヌ、こい぀がオセロヌ将軍の地䜍に嫉劬しお、色恋を絡めながらオセロヌ将軍ずその呚囲を眠にはめおいく話だ。むアヌゎ―の心情や策略が事を起こす前にセリフで説明しおあり、ずおも芪切な構成になっおいる。

 蚭定を倉えれば今のドラマでも十分面癜いものが出来るだろう。昔から沢山䜜られおるらしいけど。

 解説蚘事だけ読んで枈たせるのは勿䜓ないず思った。

yuさん『予告された殺人の蚘録』
 
この話は実話を元に曞かれおいる。はじめはノンフィクションずしお曞きたかったそうだが圓時スペむン語圏ではその分野が発達しおいなかったからずいう理由でやめたらしい。それをよんでも信じられない。えこれが。
双子の兄匟が、サンティアゎナサヌルを殺す話。登堎人物が倚い。

 他の方は掚し燃ゆ。に桐島郚掻やめるっおよを思い出したっおいうのが、ぞぇ。圓たり前すぎる颚景を蚀語化できるのは改めおすごいこずだず感じたした。

2021幎8月26日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yuさん『おかしな人間の倢』
 2130-2230の時間垯で、寝る前の読曞。自分はおかしな人間だず自芚しおいる男が、今晩自殺するこずにした。家に垰る途䞭、小さな女の子に膝を掎たれ助けを求められた。それが結局私をこの䞖にずどたらせた。ずいう。䜕もかもがどうでもいいず思っおいる人むけ

原有茝さん『日本人のためのKindle入門』
 初参加の方が、安い報酬の方が、クリ゚むティブな仕事ができるずおっしゃいたした。今日僕が読んだ本でも、薄利倚売のKindle出版を勧めおいお、最近ではnoteもそうらしいです。

よしだ『生物倚様性』本川達雄著
 ナマコやりニなどを、䞀時期は沖瞄の倧孊に圚籍しながら研究しおいた本川達雄氏の本です。遺䌝子などのザ・サむ゚ンスっぜい研究や本も奜きですが、日々生き物を芳察するようなザ・生物孊も奜きです。それぞれの生き物は、人間からみるず倉なのだけれど、ある皮の合理性ずいうかすごさを備えおいお、単玔に「すげぇ」ずなりたす。
 この本は前に䞀床読んでいおたた読み盎しおいたす。今回読んだずころで印象的だったのは、生物は環境に適応しお生きおいるだけではなく、環境そのものも䜜っおきたずいうこずでした。たずえば、元々は海䞭にしか䜏むこずができなかった生物が陞䞊に進出できたのは、シアノバクテリアが酞玠を倧量に発生させオゟン局ができ、陞䞊に玫倖線が遮断された環境ができたから。たた、生物は氎がないず生きおいけたせんが、雲を生み出し雚を降らす空気䞭の氎蒞気は朚の蒞散によっお生み出されおいる郚分が倧きいのだずか。森がなくなれば氎蒞気が生たれず雚が降らず森が消えおいく。必然的に、他の生物も生きおいくこずができなくなる。これ以倖にも倚様な生物が倚様な環境を生み出し、だからいろいろな生き物が生きおいくこずができおいる。いろいろな生き物がいるから、急激な環境倉動が起きおも、その䞭で生き残れるものがいる可胜性が高くなり、生き残っおたた繁栄しおいく。自然ずは倧いなるバランスの䞊でに成り立っおいるのだずいうこずが感じられたした。

2021幎8月25日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

匿名垌望さん『窓際のトットちゃん』
 教育ずいうのは埌のその人を圢成する倧切なものだずあらためお思いたした。小林先生は優しい蚀葉をかけおあげようず思ったからずいう動機でなく、本圓にトットちゃんの力を信じおいたからそのようにしたのだず思いたす。
 埌半は皆で哲孊カフェさながらの深くお興味深い話がたくさんできお楜しくうれしかったです。
 こうしお皆で話すず新たな掻力になりたす。
 ありがずうございたした。

原有茝さん『善の研究』
 プラトン、アリストテレス、デカルト、スピノザ、アりグスティヌス等の、錚々たる顔ぶれが出おくるず思いたした。意志による理想の実珟。個人の理想か、囜家の理想かで、だいぶ違う。党䞖界的な理想の擊り合わせが倧切だず思いたした。

おおにしさん『い぀かたこぶねになる日』小接倜景
 著者の小接倜景さんは北海道出身の俳人で、珟圚は倫ずフランスで暮らしおいる。
 本曞は倜景さんの日垞をたずめた゚ッセヌ集で、どの゚ッセヌにも倜景さんが珟代語蚳した挢詩が玹介されおいるこずが特城である。
 挢詩ず蚀えば、私には高校の授業で苊しめられた経隓があるが、倜景さんの蚳を読んでこんなに自由に面癜く蚳しお構わないのだずわかり、ちょっず挢詩が奜きになっおきた。

 本曞で玹介される挢詩は唐の詩人から日本人たで幅広い。
 高校教垫であったころの倏目挱石の挢詩も玹介されおいるが、若いころの挱石がずおもセンチメンタルな詩人であったこずを知り驚いた。

 タむトルの「たこぶね」はタコの名称で、メスは船圢の殻を䜜りその䞭に産卵しお子䟛を育おる。そしお子䟛が巣立った埌、メスは殻を捚おお新たな生掻に入るそうだ。
 倜景さんは、矎しい殻を惜しげもなく脱ぎ捚お未知の䞖界に泳ぎ出す「たこぶね」に女性の自由な生き方を重ね合わせお、い぀か自分も「たこぶね」になりたいず願っおいる。

 倜景さんの文章は思い぀くたた自由に時空を飛び呚り、我々にいろいろな䞖界を芋せおくれる。
 私には倜景さんはすでに゚ッセヌの䞭で「たこぶね」になっおいるように思えた。

2021幎8月22日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Takashiさん『哲孊入門』ラッセル著
 
「哲孊者は䜕故こんなに现かいこずを考えるのか」

 この読曞䌚䞻催者よしださんの問いだ。
 私は哲孊者ではないし、哲孊の本を読み始めおただ幎ず経っおいないビギナヌなので、確かなこずは䜕も蚀えない。そこでここでは私の思い蟌みを曞きたい。

 人は考えたいのだ。考えるために問いを立おたいのだ。

 私自身ずしおは、哲孊の䞀぀の偎面である「人間ずはどうあるものか。぀たりは自分ずはどうあるものか」を考えおいきたい。壮倧な話は専門家にお任せするずしお、䜕故私は怪談が奜きなのか、䜕故倪るのに菓子パンを食べおしたうのか、䜕故人の悪口はこんなに楜しいのか、どうしお䞀䜕床も珟実逃避したくなるのか等々、いちいち考えたいのだ。

䞊條さん『移民受入の囜際瀟䌚孊——遞別メカニズムの比范分析』
本曞に収録されおいる第4章、堀井里子さんの「「囜境のないペヌロッパ」ずいう幻想——EU共通移民政策の展開」を3分の1ほどよみたした。

EUは囜境のないペヌロッパずいう理念のもずで共通移民政策を構築しおきたした。

しかし、移民・難民の到来ぞの察応をめぐり加盟囜の意芋は割れ、既存の政策は機胜䞍党ずなっおいたす。

本章では、EU共通移民政策の展開を次の分野に焊点を圓おお分析がなされおいたした。

1. シェンゲン協定、EUの難民・移民政策を芏定する基本的な制床枠組みを倖芳
2. EUの高床技胜移民誘臎政策に぀いお
3. EUの囜境管理政策
4. 囜境での難民察応

今回は「2」の途䞭たで読みたした。

「1」では、タブリン芏則によっお、シェンゲン・゚リアにおいお倖偎に䜍眮する囜は移民・難民の受け入れや囜境管理のコストの負担しなければならないこずが述べられおいたした。EU経枈圏を拡倧するたびにこの負担は経枈的・瀟䌚的基盀が脆匱な新芏加盟囜に移動しおいきたす。
シェンゲン・゚リア囜境の出入囜管理が撀廃されおいる゚リア
タブリン芏則難民申請を最初に到着したEU加盟囜のみで受け付ける芏則

「2」では、高床技胜移民受け入れの背景や、そのために導入された「ブルヌカヌド」指什がどのように成立し、実斜されおいるのかを珟実ず理想の乖離に泚目しながら述べられおいたす。

今回は、高床技胜移民受け入れの背景たでしか読むこずができたせんでした。背景ずしおは、IT分野での専門家の䞍足の指摘などによる、高床技胜人材の䞖界的な獲埗競争の激化がありたす。

【感想】
日本も高床技胜倖囜人の受け入れ優遇などがあるように思えたす。䞀方で、人手䞍足を補うための「劎働者」ずしおの実質的な受け入れの指摘もあるかず思いたす。諞倖囜の移民政策をみるこずはこうした日本の倖囜人受け入れの政策をみる䞊でも圹立぀ものだず思いたした。

よしだ『それでも、日本人は「戊争」を遞んだ』加藀陜子著
 こういう時期じゃないずなかなか読たないので読み進めおいたす。数幎前に買っお開いおは閉じおをくり返しおいた本。今回こそは読み切りたい 
 この本は東倧教授の加藀陜子先生が䞭高生向けに行った出前授業を収録した本です。明治維新以埌から倪平掋戊争たでの経緯をたどりながら、戊争の開始ず継続の意思決定の内実を探求しおいく内容だず理解しおいたす。
 印象的だったのは、圓時、東京垝囜倧孊法孊郚の岡矩歊ずいう人が、日本の自由䞻矩・民䞻䞻矩では、個人䞻矩に関する理解があたいずいう指摘をしおいたずいう点です。明治維新を為しおたず行うべきは䞍平等条玄の解消であり囜家の独立であり、個人の独立はちょっず埌回しであった、ずいう背景があったのだず読み取れたした。
 身分の差が取り払われた明治でしたが、いきなり、四民平等、お䞊の顔を䌺わなくおいいず蚀われおも人々は逆に困っおしたうのだず思いたす。犏沢諭吉は『孊問のすすめ」の䞭で、「お䞊の顔を䌺うな、自分で考えお商いをしたり政治に参加したりしないず、たたお䞊がすべお決める前時代に戻らざるをないぞ、瀟䌚が腐敗しおいくぞ」みたいなこずを蚀っおいたした。そのために諭吉は孊問をすすめるわけですが、蚀い換えるず政府が民䞻䞻矩や自由䞻矩を掲げおも、人民がそれを理解しないずそういった瀟䌚は成立しないずいうこずなのだず思いたす。
 瀟䌚党䜓の制床はそれずしお、では個人ずしおはどういった知識や技胜を身に぀けなければいけないのか、ずいうこずは同時に孊ばなければいけないこずなのだず感じたした。個人の独立や自由ずは、個人でしか成し埗ないものなのかもしれたせん。はたしおそれがいいこずなのか日本人に合っおいるのか、あるいは個人の独立や自由ずはそもそもどういうこずをいうのか、ずいうレベルからも考えおみる必芁があるようにも思いたした。

けいこさん『JR䞊野駅公園口』
 ただ50ペヌゞほどしか読めおいないのだが、特に心に残った箇所があった。
 「むンテリのシゲちゃん」が東京倧空襲に぀いお語る堎面。
 「僅か二時間ほどで、十䞇人もの呜を奪ったずいうのに、郜内には公立の東京倧空襲・戊灜蚘念通は䞀぀もなく、広島ず長にある平和公園もないのです」
 倧きな問題が起こるず、それよりも些末に感じられる問題は隅に远いやられおしたうのかもしれない。でも、それは解決したわけではない。もしかするずそうやっお、故意にではないにしおも、「なかったこず」にされおしたった問題があるのではないか。もちろん、いろんなこずをいっぺんに考えるこずはできないから、優先順䜍を぀ける必芁はあるのだろうけれど、いろんなこずを忘れないようにしないずいけないず思った。

2021幎8月21日テヌマのある読曞䌚「話すこず」

぀やたさん『人を動かす察話術 心の奇跡はなぜ起きるのか』岡田尊叞
 粟神科医である著者が、実際に患者などず接する䞭で効果的だった぀の察話の手法共感的アプロヌチ、解決志向アプロヌチ、認知ぞのアプロヌチ、動機づけ面接法、認蚌戊略、愛着ぞのアプロヌチ、行動・環境ぞのアプロヌチを玹介しおいる。盞手の状態や堎面に応じお䜿い分けたり組み合わせたりするこずで、心理臚床はもちろん教育やビゞネスの堎でも、盞手の心を動かし自発的な行動を促すこずができるそう。今回読んだ範囲では、次の点が特に印象に残りたした。

「察話は人間存圚の根底にかかわる哲孊的ずもいえる問題ず密接に結び぀いおおり、たさにその郚分で人は倉わり、動いおいくのである。」

「察話を考えおいくずき、共感的䜜甚ず匁蚌法的䜜甚ずいう二぀の働きを念頭に眮くこずが必芁で、盞手をうたく支え、動かしおいくずいう難しい局面ほど、どちらか䞀方ではなく、䞡方の働きかけが必芁なのである。」

 様々な堎面で䜿えそうな実甚的な察話の技法の本ですが、盞手を郜合よくコントロヌルするのではなく、共感的な察話によっお結果的に自発的に動いおもらえるずいう考え方が根本にあるのがよいです。他の方が玹介された本でも、察話には共感的な人栌ず理性的な人栌の䞡方が必芁、理屈で説埗する前に感情に共感する、盞手の立堎を想像しお理解しやすい衚珟を心がける、など本曞ずも共通するこずが曞かれおいたようで、その点も興味深かったです。

うさじさん『話すための英文法』
 今日もありがずうございたした。
 今日は、「こずばの意味が人によっお違うこず」に぀いお考えさせられた気がしたす。
 こずばを構築するたでのプロセスが人によっお違うから、それぞれの人が考えおいる蚀葉の意味がバラバラになるのではないかず感じたした。
 あらためお、察話を通しおその意味や定矩に぀いお話し合うこずで、意味が深たったり新しい意味が生たれるのではないかず感じたした。

原有茝さん『善の研究』
 聎くこず、察話、珟堎、子䟛、英文法等、どれも興味深い内容でした。

よしだ『「聎く」こずの力』鷲田枅䞀著
 印象的だったのは、序盀にあった「哲孊はこれたでしゃべりすぎおきた  。」の䞀節でした。ただ真意ははかりかねおいたすが、いわゆる哲孊的な論調である、論理の茪を薄く粟密に重ねおいくような語り口調が、はたしお聎き手の目線に立っおいるのか、䞀方的にしゃべっおいるだけなのではないか、なんおこずを意味しおいるのではないかず勝手に掚枬しおいたすちょっず悪口 。
 論理的に正確に話すこずは重芁ですが、コミュニケヌションのポむントのひず぀にすぎないようにも思いたす。哲孊的な語り口調に哲孊の本質があるのではないずか、あるいは哲孊的に聎くずいうこずも十分にありえるしそれも哲孊であるずか、そんな話が展開されるのではないかず期埅しおいたす。ただ序盀です。

おおにしさん『人は語り続けるずき、考えおいない』河野哲也
 序章から第1章たでの抂芁・感想
”察話ず䌚話は違うもの。察話ずは真理を求める䌚話であり、自分を倉えようずしおいる人が取り組むコミュニケヌションである”
 たずえば、䌚瀟おいおは通垞の䌚議・打ち合わせは䌚話で、「良い補品をずは䜕か」など䌚瀟の理念・方針などを話し合うのは察話であるず理解した。
 私はオンラむン䌚議では䌚話はできおも察話はできないのではないかず思っおいる。
 AppleやGoogleなどIT䌁業が、オンラむンず出瀟を組み合わせる方針に倉曎した理由はここにあるように感じる。

”子䟛は哲孊者であり哲孊察話は本来埗意である。䞀方、倧人は答えのない問いに向き合うこずに䞍安を芚える。結論がでない議論に䟡倀を芋出せないので敬遠しがちになる”
 芪は子䟛の質問を曖昧にしおごたかし、教垫は教科曞に曞かれたこずを教えるのみ。これは子䟛にずっおも倧人にずっおもこれは良くないこずだず思う。子䟛ず察話するこずで倧人も子䟛も倉わるこずができるはずだ。

”゜クラテスの察話術は察話者を自分の頑固な思い蟌みから解攟させる。゜クラテスは察話者に無知の知を自芚させるだけで、新しい結論を提瀺するこずはない”
 我々が知っおいる知識は、党䜓を把握したものではなく断片化したものであるこずを自芚するこずが「無知の知」の意味であるず思う。そしお察話を通じお知識の党䜓性を回埩させおいくこず、これが゜クラテスは教えだず理解した。
 メンタリストのヘむトスピヌチを批刀するこずはできおも、そもそも䜕故ホヌムレスが瀟䌚に存圚しおいるのかを子䟛に正しく説明できる倧人がどれくらいいるのだろうか。今の私は説明できない。ここに察話の必芁性を感じた。

2021幎8月15日テヌマのある読曞䌚「話すこず」

原有茝さん『珟代むタリアの思想をよむ』
 バフチンず、菊ず刀が気になりたした。

小柀さん『MC論』叀通䌊知郎
【本の抂芁】
䞀蚀でいうず叀通䌊知郎さんから芋たMCの歎史本です。
叀通さんの職務経歎を調べるず1977幎、党囜朝日攟送テレビ朝日にアナりンサヌずしお入瀟。
アナりンサヌずしお玄40幎くらいのベテランで、昭和、平成、什和ず時代の流れごずの有名MCの方ごずに叀通さん目線で語っおいく本です。

本によるず、も時代の流れで3぀の倧きな倉化がありたした。
ピンの叞䌚欜ちゃん、タモリ→ツむンの叞䌚ずんねるず、りッチャンナンチャン、ダりンタりン→1億2000䞇総MC時代YouTubeなど
「台本通りに進行する技術」→「生たれた流れに合わせお仕切る技術」
プロデュヌサヌや叞䌚が党責任→分業化構成䜜家、攟送䜜家、ディレクタヌ・・、責任の分散化

【本の感想】
・䞊の倉化は割ずビゞネスマンも䌌たような流れになっおいるなず感じたした。
・昭和はキャラ重芖、平成、什和はテクニック重芖にどんどんなっおいるなず感じたした。
・自分が埗た孊びずしお、黒柳培子さんの章にあった、いろんな情報を事前に調べおおいお倖堀を埋めおおくこずで、その人がこれならどうだずいう話を匕き出すこずでその人しか知らない゚ピ゜ヌドを抜き出すメ゜ッドです。
ビゞネスで䜿えるかはどうあれ、高床なテクニックだなず思いたした。

Takashi『菊ず刀』ルヌス・ベネディクト 平凡瀟ラむブラリ
 本曞は第二次䞖界倧戊䞭にアメリカの文化人類孊者がたずめた日本人論を元に戊埌出版されたものだ。圓時は占領統治を目的ずしお読たれおいたが、珟圚では日本人理解の曞ずいう読たれ方をしおいる。

 本曞は冒頭から匷烈である。
 瀌儀正しさず傲慢さ、融通の利かなさず柔軟性、埓順さず反骚、忠誠心ず裏切りやすさ。この振れ幅の倧きさにたず著者は戞惑う。そしお日本人特有の階玚序列ぞの信頌、倩皇制に展開する本曞の抂芁を瀺す。
 吊定し぀぀も共感できる郚分が自分の䞭に僅かでもあれば、それが私の思考や行動の原理かもしれない。

぀やたさん『きけ わだ぀みのこえヌ日本戊没孊生の手蚘』
 
終戊蚘念日なので、戊没孊生の日蚘や手玙を集めた本曞を読みたした。
孊問や芞術や家族のために人間らしく生きたいず願いながら、兵士ずしお戊闘に参加したり犠牲にならざるをえなかった孊生たちの心情が克明に曞かれおいお、読んでいおずおも痛切に感じたした。
 日蚘や手玙を曞いたり、哲孊曞や文孊を読むずいう行為によっお、䞍条理で無慈悲な運呜の䞭でも、最埌たで人間個人ずしおの生ず死の意味を芋出だそうず葛藀しおいるずころに、人間の性のようなものを感じたす。話すこず、聎くこずにも䌌たものを感じたす。
 圓時の孊生たちは、二十代ずいうのが信じられないほど深みのある人生芳や哲孊を持っお生きおいお、その蚀葉は珟代を生きる自分たちにも深く刺さる力を持っおおり、『みんな愛囜心を抱いお誇り高く死んでいった』ずひず括りにはできないような凄味や厇高さを感じたした。 

yuさん『超 雑談力』
 シリヌズ环蚈70䞇郚。シリヌズがあるらしいです。雑談は第3の䌚話であり、埮劙な関係の人ず適圓な話をしながらなんずなく仲良くなるずいうずおも繊现な䌚話だそうです。
 適した話し方の説明が曞かれおいたした。

 話すこずのために曞店でMCの本を賌入されおきた方がいらっしゃっお行動力を芋習いたいず思いたした。あず、䌚話手法の本の䞭にでおきた『バフチン』なる人物の本の玹介もあり぀の本を読むずたた広がるなぁず思いたした。

2021幎8月14日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

なかずみさん『わかりあえないこずから コミュニケヌション胜力ずは䜕か』平田オリザ
 コミュニケヌション教育の䞀環ずしお、小䞭孊校で平田さんが挔劇を教える授業。朝、教宀で友達ずどんな話をするか。無意識で話しおいたこずを意識化し、曎には蚀語化しおいく。それを通しお、子どもたちは日々自分たちの話しおいる蚀葉に察しお意識的になっおいく。
 たた、机に突っ䌏しお寝おいお「話さない」、遅刻しおきおその堎に「いない」こずも衚珟なのだず気付いおいく。
 平田さんは、初等教育で「囜語」を解䜓し「衚珟」ず「こずば」に分けるこずを提唱しおいる。挔劇、音楜、図工、䜜文、スピヌチ、ダンスは党お等しく衚珟なのだ、䜕か感じたこずを衚珟する、ずいう点で違いはないのだず知った。そんな衚珟力が身に぀けばどれだけ豊かな人生になるだろうず思った。

原有茝さん『珟代むタリアの思想をよむ』
 むタリアファシズム政暩䞋にあっお、政治孊を研究しおいた、ガ゚タヌノ・モスカに぀いお読みたした。前の章には、ラブリオヌラずデ・サンクティスの圱響を受けお、ヘヌゲルずマルクスずマキャベリを研究したクロヌチェず、瀟䌚孊者のパレヌトの蚘述もありたす。クロヌチェ圓時には、ナポリ・ヘヌゲル孊掟があったようです。

yuさん『癜倜』
 ドスト゚フスキヌ初期の䞭線。内気で空想家の青幎26ず少女17の話。4倜䞭2話たで読む。内気だけど倚匁だず思いたした。読曞䌚埌読了したした。

 他の方は江國銙織の゚ッセむ、橋本治の短線をトルストむの短線。お話を聞いおいお、嘘がたじるず自分の感情や思いをストレヌトに衚珟するのは難しいずいうのが共通のテヌマになったような気がしたした。

Takashiさん『むワン・むリッチの死』トルストむ著
「人が人の垌望ずなり埗るにはそこに嘘がないこずが条件だ。」
この小説に盎接曞いおあるわけではないが、ここから読み取るこずのできる呜題だ。
 果たしおこの呜題は正しいのかそれを怜蚌するためには、恐ろしいこずに、自分の嘘を䞀぀䞀぀剥がし、芋たくもない自分の郚分を少しず぀拟わねばならない。
 䞻人公のむワン・むリッチはすべお拟い集めるこずが出来たのだろうか。そしお私は死ぬたでにどれだけ芋぀けるこずが出来るだろうか。

Haruoさん『初倏の色』
 短篇集の䞀篇「父」を読んだ。90歳を超えた父、60歳を手前にした淳䞀郎。幎老いた父のこずは母や劻に任せおきたが、母が亡くなり劻が入院しおしたった今は、父に向かわざるを埗ない。でも、どうしたらどう接したらどう介護したらいいのか分からない。倧孊教授だった父は垞に「嚁圧的」だった。
 息子ぞ掛ける蚀葉は「なんだ」の䞉文字しかなかった。そこに疑問、萜胆、蚝しさの衚明が蟌められおいた。䟋えば、孊校の成瞟を持ち垰った時などに、悪くはないが特別良くもない成瞟に察しお、父は「なんだ」ず蚀うのだ。考えおみれば父だっお、息子に向かっおどうしたらいいのか分からなかったのかもしれない。
 劻が倒れた時、䌚瀟にいた淳䞀郎に父は電話をかけおきた。軜い認知症のはずの父が「救急車を呌んだ」ず電話しおきた時に、そんなこずができるのかず感心したが、「どこに運ばれたの」ず質問するず答えは「知らん」。こちらで調べるしかなかった。そこで思う。父芪は「昔から認知症」だった。
 父ず息子なんおそんなもの、ず蚀うのは簡単だが、そんなものなのかずも思う。この寂しい感じは䜕だろう今の時代、「父芪の嚁厳」なんお倱われおいっおいるのだず思うが、そうするず、ここで描かれおいるような「寂しい感じ」はなくなっおいるのかなくなっおいないんじゃないの
 私の話で、倕方に父から電話がかかっおきた。父はもうすぐ80歳になるはずだ。倧雚でうちの裏山が厩れないか、前の川が氟濫しないか心配で電話しおきた。ただそんな䜙蚈な心配をするのか、ず正盎思った。それにかこ぀けお話したかったのかずも。

2021幎8月8日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

ゆかりさん『予告された殺人の蚘録 12の遍歎の物語』
 『8月の亡霊』を読みたした。やけ぀くように暑い8月初めの日曜日が舞台。ちょうど今日のような。
 トスカヌナの田園の䞀角の城を賌入したベネズ゚ラ人䜜家に昌食に招かれた私たち䞀家の話。4pながらクラむマックスはおぉ。ずなる話です。怖いかずいわれるず珟実感無さすぎお怖くは無いかもしれたせん。

 他の方は、原田マハ、村田さやか、西田幟倚郎、ラッセルを読んでいお、村䞊さんのスクヌルカヌストの本さっそく読み始めたした。

オカケヌさん『テクニックに走らないファシリテヌション -話し合いがうたく進む2぀のセンスず3぀のスタンス』
「第1郚 ちゃんずうたいファシリテヌタヌを目指そう」たで読みたした。
ファシリテヌタヌに必芁な2぀のセンス目利きのセンス、行動遞択のセンスず3぀のスタンス自然䜓、配慮、孊習者に぀いお、それぞれどんなものか、磚くためにできる日頃の心がけは䜕かが曞いおありたす。

印象に残ったのは以䞋の3点。
1)「センスはゞャッゞの連続から生たれる」。センスは先倩的なものではなく、埌倩的に磚ける。持ち物や身に぀けるもの、日々目を通すメディアや・・・「これはいい、ダメ」ずゞャッゞを続けるこずで、自然ずセンスが磚かれおいく。
2)「テクニックを駆䜿しようず考えるから、ちゃんずうたいファシリテヌションから遠ざかっおしたう」。恋愛を䟋に考えるず、色々なテクニックを孊ぶこずは、恋愛マスタヌになるために無意味なこずではない。しかし、テクニックに走っおしたうず、それだけで恋愛がうたくいくず錯芚しおしたい、思いどおりにならないこずもたくさんある。
3)「ちゃんずうたいファシリテヌタヌは、どういう理由でその行動を遞択したのかに぀いおちゃんず説明できる」。きちんず自分の根拠を持っお行動を遞択し、その遞択を怜蚌する習慣を身に぀けるこずが行動遞択のセンスを磚く䞀歩になる。

匿名垌望さん『しろいろの街の、その骚の䜓枩の』
雑草のサバむバルに぀いお読たれた方の感想から、
私が今たで抱いおきた雑草に察する「ザ・雑草魂」ずいうむメヌゞが、
図倪さよりもっずスマヌトでかっこむむもののように思え、
䞊手く綺麗に咲けない私はスルスルず聡くニッチを狙っおいこうかしら、ずなんずなく思いたした。

Takashiさん『哲孊入門』ラッセル著、ちくた文芞文庫
 「感芚から埗られる情報はそれ自䜓が自明だが、真や停ずしお存圚するものではない。」

 䟋えば殺人事件があった珟堎で真っ暗闇のなか物音がしたずする。その物音の分析は可胜だが、だからずいっお、そこに殺された人の幜霊がいるずいうこずを決めるこずはできない。
 䟋えば、Aさんが酷いこずを蚀ったずいう噂があったずしお、Aさんの発蚀ずその時の状況は怜蚌可胜だ。しかし、その事実を元にAさんの存圚が悪であり、断眪されるべきだずいう決め぀けはできない。

 自明であるこずず真停の”刀断”は別のものだずいうこずを肝に銘じなければならない。人間関係においおは尚曎だろう。

原有茝さん『善の研究』
 善の研究難しい。

2021幎8月7日テヌマのある読曞䌚「話すこず」

぀やたさん『「聎く」こずの力ヌ臚床哲孊詊論』鷲田枅䞀
 目の前の盞手をそのたた受け止める「聎く」ずいう行為が、話し手ず聎き手の関係性に䜕をもたらすのかが哲孊的に考察されおいたす。なかなかに抜象的で難解ですが、日垞䌚話の範囲を越えお察話の深淵さにたどり着くためのたくさんのヒントが埗られるように感じるので、少しず぀でも読み進めたいず思いたした。
・カラハリの郚族では堎の党員が同時に発話するずいうコミュニケヌションがあり、意味のやりずりではなくお、身䜓ずしお共存しおいるずいう感芚を呌び起こしあっおいる。それは個人の境界を溶かしお、「私より叀い私」、呜の栞が共振する珟象であるずも蚀える。
・聎くこずは他者を迎え入れるこずであり、聎き手は自己防衛を解き自分を脆匱な䜍眮に眮くこずが求められる。聎くこずは他者を支えるだけではなく、自分ずいう枠を壊し自己を倉革させる原動力にもなりうる。

Takashiさん『哲孊入門』ラッセル著、ちくた孊芞文庫
 今日読んだのは「『私たちは善を远求すべきだ』ずいう倫理孊の自明な原理がある。」ずいう意味の文章だ。
 普段の生掻の䞭で「良いこずずはなにか」ず質問した時、かなりの確率で返っおくるのが「絶察的に良いこずなんお無い。我々にずっお良いこずが誰かにずっお良いこずずは限らない」ずいう回答だ。
 倚分日本人は「絶察的な善はあるのか」みたいな思考が苊手なのではないか。「それぞれ違うんだよ」ずいう所で皆が安心しお思考が止たっおいるのではないか。
 本曞は共通認識から普遍universal)を抜出し、そこから組たれた呜題の自明性を決めおいく思考の道筋が瀺される。
 哲孊入門ずいうタむトルだけあっお、難しいけど、読めば分かるように曞いおある。決しお「著者の蚀う事を理解したければ〇〇ず△△は最䜎限読んでおけ」みたいな、ありがちな入門曞ではない。

よしだ『察話のこずば ヌオヌプンダむアロヌグに孊ぶ問題解消のための察話の心埗』
 話すこずで考えが進むような気がしおいお、個人的に探求しおいたす。
 この本では、粟神疟患の治療法に甚いられる「オヌプンダむアロヌグ」ずいう手法が、仕事や孊校などの日垞生掻でも掻甚できるずいう前提のもず、その考え方が玹介されおいたす。オヌプンダむアロヌグは薬物治療などに比べおも高い実瞟が瀺されおいるようで、きちんず聎くこず・話すこずの嚁力ずいうか倧切さが感じられたす。
 前半郚分を読みたしたが、基本的には、盞手の蚀葉のたたに聎いお、ありのたたにわかろうずするこずがたずは倧事であるず曞かれおいるようでした。自分の思い蟌みを捚おお、たずえ自分の垞識にないこずでも聎き、それは話し手にずっおどういうこずを意味するのだろうずいうこずを、盞手の内にはいるように聎いおいく、そんなこずが倧事であるず曞かれおいたした。
 他のオヌプンダむアロヌグの本も読みたしたが、聎くこずで治療の糞口を芋぀けるずいうこずよりも、そもそも察話自䜓が目的であるずたで曞かれおいたした。お互いをわかろうずする察話は健康にいいようです。

2021幎8月1日テヌマのある読曞䌚「話すこず」

Takashiさん『ザ・レトリック』ゞェむ・ハンリックス著
 今日読んだずころには、こんなこずが曞いおありたした。「メヌルには感情をのせるな」「遞択肢は議論できるが䟡倀芳の議論は難しい」
確かに感情をのせたメヌルは残っお独り歩きするこずを知らなければなりたせんし、平行線を蟿る議論は䟡倀芳に関するものが倚いず感じたす。
 著者は、議論には適した堎ず適したタむミングず適した時制が必芁だず蚀っおいたす。こういう本を読んだなら、なるべく実生掻に匕き付けお理解したいず思いたす。

じゃむぱんさん『シヌグラス』
 
蚀葉のこずを考えさせおくれるこの「話すこず」ずいうテヌマが、私はずおも奜きだず思いたした。
 ふだんなかなか生掻のなかに本を読む時間がずれず、こうやっお本を読む時間を甚意しおいただくず、螏ん切りが぀くずいうか、切り替えるこずができたす。い぀も本を読むためだけの自分だけの時間になりたす。今日は俳句を䞀句䞀句ゆっくり鑑賞するこずができたした。ありがずうございたした。

぀やたさん『<察話>のない瀟䌚』䞭島 矩道
本の内容
 『察話』ずは、自分ず盞手が異なる䟡倀芳や感情をも぀別個の人間であるこずを前提ずしお、意芋が察立するこずや倉化するこずを恐れずに蚀葉を亀わしながら発展させおいくこずである。ずころが日本瀟䌚は堎の『空気』が匷い力を持ち、党員の意芋が䞀臎するこずを重んじる文化なので、このような察話が成立しにくい。近幎特に若者の間でその傟向が゚スカレヌトしおきおおり、誰も傷぀かないこずを目指すずいう過剰な『やさしさ』が求められおいる。その結果、䌚話は圓たり障りのないものに終始せざるをえなくなり、本圓の意味での他者ずの関わりがなくなり、自分がどういう人間で䜕を求めおいるのかもわからなくなる、ずいった䞍幞な事態が起こっおいる。

感想
 誰も傷぀かないこずを求めるず皆が䞍幞になるずいうのは皮肉なこずですが、以前読んだ自殺垌少地域の本の話ずも぀じ぀たが合いずおも玍埗したした。他の参加者の方からも、察話するこずで粟神疟患が薬なしで治るずいう話や、蚀葉には意味以倖にも感情や情景も乗せるこずができるずいう話があり、人間にずっお話すこずには単なる情報䌝達を超えお心の健党さを保぀䞊でも倧きな意味があるのだず感じたした。読曞䌚も本を通しお芋知らぬ人ずも深い察話ができる貎重な堎だず感じたす。

2021幎7月31日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原さん『100分de名著 西田幟倚郎「善の研究」』
 経隓ず劎働ず教育ず知性が出お来るのが、ゞョン・ロックあたりだず気付いた。

よしだ『自由からの逃走』゚ヌリッヒ・フロム 
 読曞䌚で読んでいる人が䜕人かいお、おすすめ、ず玹介されたので読んでいたす。人は自由であるこずを求めるような気がするのに、それからなぜ逃走しようずするのか、ずいうのが興味が惹かれたポむントです。
 ただ䞭盀ですが、理論の舞台は、やはりずいうべきか、䞭䞖から近代・産業革呜以埌の瀟䌚ぞの倉革期でのこず。気になっお手に取る本は、ここらぞんの瀟䌚背景を取り䞊げたものが倚いような気がしたす。近代人の必然 
 自由から逃走するか吊かには、ひず぀の分岐点があるずフロムは蚀っおいるのだず思いたす。それは、衣食䜏や嚯楜・教育のすべおを共にしおいたずいっおもいい䞭䞖の共同䜓瀟䌚から、個人にさたざたな暩利が䞎えられた近代的瀟䌚ぞ倉わったずき、人は自由ずずもに孀独や孀立を手にしおしたった。そのずきに、自分なりの個性を確立できお自由に生きられるケヌスず、孀独に耐えきれずに䜕らかの支配のもずに身をおこうずするケヌスがある、぀たり自由から逃避するずいうのです。
 今回読んだずころはなかなかに刺激的で、自由から逃避するにもいく぀かの傟向がみられ、ひず぀には劣等感にさいなたれお自分自身を小さくしようずするマゟヒズム的傟向ず、もうひず぀は他人を自己に䟝存させ絶察的な力をふるおうずするザディズム的傟向です。察極にあるように思える傟向ですが、「支配」に䟝存しようずしおいる点では倉わらないずいうこずなのだず思いたす。
 フロムは瀟䌚心理孊者ずいう瀟䌚環境が人の心理に䞎える圱響を研究しおいた人ず認識しおいたす。心理や、衚に出おきおいるその人の性栌が、決しお個人の玠質だけによるのではなく、呚囲にある環境による郚分も倚くあるずいうのは倧事な芖点だず思いたした。それにしおも、近代化は、いろいろず劇的な倉化だったのだなず、明治維新から150幎も経ちたすが、思いたす。そしお、おそらくただそこで生たれた新たな問題は解決されおいないずいうこずも忘れおはいけないこずなのだず思いたした。長くなった 

2021幎7月25日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

原有茝さん『スチュアヌト・ホヌル』ゞェヌムス・プロクタヌ
 人事の査定倧倉だな、ロり゜ク科孊になるんだな、プラむドやゞャッゞはたずいのかな。

Takashiさん『ザ・レトリック 人生の歊噚ずしおの䌝える技術』
 本曞は実䟋が倚く、抜象的な内容が少なくお読み易い。しかし、ベヌスにあるのは西掋的思考法だ。分割、分類、普遍化、もしくは自分の心の䞭の事ず倖の事象を切り分け、䞀旊抜象的な思考たで持ち䞊げお個別事䟋に萜ずし蟌むこずをひたすら繰り返しおいる。
 日本人は八癟䞇の神ず倧自然ずご先祖様ず私ずの䞀䜓感が重芁だ。これはDNAずしお私たちに深く刻たれおいる。それはそれで重芁ではあるが、同時に分割、分類、普遍化の思考圢匏も理解した方がよい。
 䜕も政治経枈みたいな壮倧な話ではなく、私のごく身近な人達ずの人間関係を良くするため、私は読曞を続けたい。

2021幎7月24日テヌマ「話すこず」の読曞䌚

Takashiさん『ザ・レトリック 人生の歊噚ずしおの䌝える技術』
 本曞は議論するこずず、聎衆に聞かせるスピヌチなど、話すこず党般の「技術」に぀いお曞かれおいたす。技術を䜿う目的は盞手を説埗したり蚀い負かしたりするこずではなく、盞手の気持ちに寄り添っお議論を続けるこずです。
 ず、豊富な䟋を挙げお分かり易く曞いおあるのですが、私は数幎前に読んだ内容をすっかり忘れおいるこずに愕然ずしたした。
 ありがずうリベル読曞䌚、がんばれ俺

よしだ『圌岞の図曞通 ヌがくたちの「移䜏」のかたち』
 
䜓調を厩したこずをきっかけに奈良県の山村に移䜏した倫婊の話です。研究者の旊那さんず図曞通叞曞の奥さんの移䜏なので、珟地で私蚭図曞通を開いたりずずおも文化的な(?)移䜏でした。
 印象的だったのは、移䜏ではなく匕越しに近かったのだずいうこず。自己実珟ずはそういう華やかなきっかけではなく、これからどう暮らしおいこうかず考えた末の結論が移䜏だったずのこず。でも取材なんかを受けるず、キャッチヌなきっかけを求められる。聞きたい人の期埅ず、話す人の珟実ずのギャップを感じお、実はもっず話す人の実情が隠れおいたりはしないだろうかず、呚囲を芋回しおみたくもなりたした。

2021幎7月17日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

うさじさん『零の発芋』
 今の数字の抂念が、むンド、アラビア、ペヌロッパ、䞭囜など様々な囜々の文化などが合わさっお圱響を受けおいるこずが面癜かったです。

Haruoさん『冬の道 吉村昭自遞䞭期短篇集』
 短篇集の衚題䜜を読みたした。この前篇タむトルは「黄氎仙」「欠けた月」ず共に、父芪の死期を綎った短篇です。
 戊埌間もない東京で、劻を亡くしお以降、身蟺の䞖話を堂々ず女に任せるようになった父芪が病気になり入院し亡くなるたでが、淡々ず綎られおいたす。混乱期なので、死を芪類・瞁者に䌝えるのも倧倉、葬儀瀟は芋぀からず、棺を自補せねばなりたせん。
 「私」は18歳で、結栞による療逊があり、工堎を手広く経営しおいた父芪が死に、長兄次兄は父芪の工堎を継いで商売倉えなどしながら䜕ずか遣り繰りしおいる。自分の将来は党然明らかになっおいない。
 心情をだらだら曞いたりせず、䜕がどうなった、誰がどうした、を簡朔に蚘しおいくのが、この䜜家の面癜さだず思いたす。
 自分の18歳だった頃を振り返り、もし自分の父が専制君䞻的な人物であったらずか、戊埌の混乱期を生きなければならなかったずしたらずか、そんなこずも想像しおしたいたした。

Yukikoさん『倜ず霧』
 今回、読んだ本はずっず気になっおいた本でした。
 読曞䌚でも読んでいる方もいたしたし、テレビでも取り䞊げられおいたので、この回でぜひず思い読んだ本です。
 ずおも暗く、悲しい話かず思っおいたしたが、筆者は医者であり哲孊者、孊者なので自分が芋おしたった、䜓隓しおしたった凄惚な出来事を静謐で淡々ずした文章で衚珟しおいたした。
 でもなぜかそこにいる䞍思議な臚堎感があり、自分だったらどうしおいただろうず考えずにはいられたせんでした。

 さすが名著、皆さんがオススメするだけの本です。
 これから困難状況に自分が陥った時、䜕床もこの本を読み返すだろうなあず思いたした。

よしだ『新しいヘヌゲル』
 匁蚌法ずいうものに興味があったので手に取っおみた本です。匁蚌法は、物事の矛盟や吊定のぶ぀かり合いの䞭から、新たな理解やアむディアが生たれるずいう、物事に察する芋方であるず今のずころは解釈しおいたす。そんな芋方を䜓埗できたら、矛盟や吊定を糧に前に進むこずができるこずになるので、なんずいうか、怖いもの無しな感を抱いたので深く知りたいず思いたした。
 読んだずころは序盀で、匁蚌法にはただ行き぀いおいたせんがあるいは「ヘヌゲル」に関する本だからこの先も匁蚌法に぀いおは深く蚀及されないかも 、筆者の哲孊ずいう孊問に察する批刀がおもしろかったです。それは、「ヘヌゲルは難解」ずいうのがその䞖界の定説のようですが、原因にあるのはか぀おの日本人が西掋哲孊を厇拝しすぎお難解なものに仕立お䞊げおしたったからではないかずいうこずでした。ありがたいものは、たずえば皇族に察するように、容易に近づけるものであっおはいけない、ずいう心理が働いたのではないかずいうこずです。ただ、私個人ずしおは、明治期の西掋化の流れが急速すぎお、いかに優れた頭脳をも぀孊者でも西掋孊問を深く理解し、日本語ぞ適切に咀嚌しお䌝えるには、あたりにも時間が足りなさすぎたこずにも原因があるのではないかずも思いたした。いずれにしおも、物事や䞖界を深く考えるための哲孊、これからも分かりやすい本を期埅したいず思いたした。

2021幎7月4日テヌマのある読曞䌚「話すこず」

Yukikoさん『超䞀流の雑談力』
 テヌマが「話す」で遞んだ本です。

 ビル・ゲむツが内向的だけどスピヌチをさせるずちゃんず䞊手に話せるずいうのは、堎数ずず瀟䌚的地䜍や知性を蚀葉で衚せる緎習を日々しおいたのかなず思いたした。

yukariさん『日の名残り』
 話すこずがテヌマでした。
 自分ず遠いむギリスの執事の話をどう読めるのかず思い遞びたした。旅の二日目から䞉日目を読みたした。たえ、誰に仕えおいたのを誀魔化すのはそういうわけだったのかず。
 慣れないナヌモアや冗談を仕事のために緎習しおいる姿は奜感がもおたした。

 話すこず真実でないかもしれないけれど裏の意味を知るこずや䞊手く䌝えるのは難しいこずだず思いたした。

原有茝さん『日本的霊性』鈎朚倧拙
 他の方の、別の蚀葉で、が興味深いですね。

よしだ『コンピュヌタヌは人のように話せるか』
 この本は、「話すこず」テヌマの読曞䌚に合わせお遞んだ本です。たぶん僕らは、文章をただ読み䞊げおいるような話し方はしおいないはずです。感情によっお声の高䜎や話す速さが倉わったり、文法的に成立しおいないこずで逆に通じなやすくなったり、話すこずの䞭に人間らしさのようなものが蟌められおいるような気がしたす。そんなこずがコンピュヌタヌずの比范の䞭で改めお芋えおくるのではないかず思いたした。
 この本は、「話すこず・聞くこずの科孊」ず副題が぀いおおり、今回読んだずころでは、聞くこずがメむンで、耳の構造に぀いお熱く語られおいたした。耳か ず思いながら読んでいたのですが、著者の熱量(?)に抌されお、耳の粟巧な぀くりに感動したした。

2021幎7月3日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yukariさん『源氏物語』
 角田光代さん蚳の䞋巻。竹川、橋姫の途䞭たで読みたした。
 薫や冷泉院が、宇治の八の宮に阿闍梚を通しお興味をもったずころが印象に残りたした。どんな地䜍にいおも他人の珍しげなずころが気になるのだなぁ。ず。
 他の参加者の方が反教育論で、ピアノを習うこずは芪の欲をおし぀けおいお、子䟛は抌し぀けを孊ぶずいうのが印象に残りたした。

はらさん「日本的霊性」鈎朚倧拙
 
他の方が玹介された、ラッセル「哲孊入門」が気になりたした。

よしだ『華氏451床』
 この本は前に別の方が読んでいお、おもしろそうで気になっおいたした。本を芋぀けたら燃やさなければいけない法埋がある架空䞖界を描いたもので、本が遠ざけられおいる珟代にも近いのかなず思ったのですが、その背景ずしおは「さたざたな意芋をも぀こず」を犁止するようなこずを想定しおいるようでした。本ではみな違うこずを考えお蚘しおいるからです。
 1953幎にアメリカの䜜家によっお出された本だったようで、その瀟䌚背景ずの関連も気になっおいたす。経枈でも戊争でも、アメリカが䞀様に匷くなりすぎお、それ以倖を肯定するこずが難しくなった瀟䌚に、少し違和感をもっおいたのかななどず今のずころは想像しおいたす。

2021幎6月27日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

tomokaさん『恐怖の地政孊 地図ず地圢でわかる戊争・玛争の構図』

 今回は第4章アメリカず第章西ペヌロッパの半分を読みたした。森博嗣さんの本を読んだ感想をmunetaさんがおっしゃっおいたしたが、たさにアメリカは肥沃で広倧で、いろんなこずに恵たれた土地を持぀「金持ち倧囜」ずいう感じです。
 建囜から珟圚に至るたで、実は州を他囜からお金で賌入しおいたりずなかなか資本的に恵たれおいる状態で領土を広げおきたこずず、他囜から攻め蟌たれる心配がほがないずいう恵たれた土地であるために、匷囜になったこずが曞かれおいたす。
 それに比べるず西ペヌロッパはバラバラなのを無理やり䞀぀にしようず無理に無理を重ねおEUができたなぁず思いたしたが、実際に無理が重なっお今危機を迎えおいるんだなっおいうのが分かりたす。地政孊からも囜民性が芋えおくるので、なかなか面癜い分野だなず思いたす。

なかずみさん『13歳からの倏目挱石』小森陜䞀

 「吟茩は猫である」の考察を読んでいお、名前を぀けるずいうこずに぀いお考えたした。飌っおいる生き物に名前を぀けるこずは、その生き物ずの距離を決定づけおしたうのでないか。名前が無いこずで、自分のもの、ずいうより同居人(猫)ずいうスタンスになり、そちらの方が自分には心地よいず思いたした。
 たた、挱石の生涯は日本や䞖界が軍囜䞻矩に向かっおいく時代ず䞊行しおいたず知りたした。時代背景を知るこずで、䜜品の理解ももっず深たるのだなず改めお感じたした。様々な䜜品の解説はこれからも読んでいきたいです。

2021幎6月26日テヌマのある読曞䌚「無意識」

おらもっちさん『脳ず粟神』川村光毅

読みにくい本。
孊者が知っおいる知識を詰め蟌んだ本のように思う。


文章のリズムもなく、文章のたずたりがない。たた、話がハむレベルから詳现な話たで行ったりきたりず、芖点を振られる。曞いおある内容は、聎芚ず認識を䞭心ずしお、蚀葉や音楜などの感受に぀いお、神経から哲孊たで、散逞的に、いったりきたりだが、興味深いずころもある。

枋々認めざるをえない。

ダヌりィン叫びが、歌が、蚀葉になった。動物ず人間の情動衚珟は連続的である。
ル゜ヌ情念がコミニュケヌションを䜜った。
゚ンゲルス「猿が人間化するにあたっおの圹割」

謝蟞に笑った。
 「遂行は満足にできおいないたた刊行した。」
 「泚意深く読んでも䞍明なずころがあれば、著者も理解しお曞いおいるず刀断されお寛容いただきたい。」

真面目な代の倧孊教授が、知っおいる知識を詰め蟌んで、集倧成ずしお䜜成した本なのだろう。敬意ず笑いを感じおいる。


さお、笑いは、人類に基本的な感情であり、同時にむンストヌルされた衚珟でもある。肩を揺らし、呌吞を荒くし、小さな叫び声を発する。緊匵ず、リラックスの亀番。

 きっかけになるのは矀れ的な同意。理解。発芋。

 口角の䞊がりを制埡できるのは、詐欺垫ぐらいである。自分自身も同意できおいない蚀葉を話す人は、緊匵しお笑えない。

 自然な笑顔で、自然な笑顔に囲たれお生きおいきたい。

Yukikoさん『私は私のたたで生きるこずにした』

むンタヌネットで話題になった各囜の䞭流局の基準

むギリス
1.垞に公正に振る舞うこず
2.自分の䞻矩ず信念をも぀こず
3.ひずりよがりにならないこず
4.匱者の肩をもち、匷者に立ち向かうこず

フランス
1.倖囜語をひず぀以䞊䜿いこなし、広い䞖界を経隓するこず
2.ひず぀以䞊のスポヌツを楜しむこず
たたはひず぀以䞊の楜噚を匟くこず
3.ごちそうを぀くっお、お客をもおなすこず
4.ボランティア団䜓に参加しお掻動するこず
5.他人の子を自分の子のように叱れるこず

韓囜
1.100m2のマンションただしロヌンではないものを所有するこず
2.500䞇りォン玄50䞇円以䞊の月絊を皌ぐこず
3.2000ccクラスの䞭型車をも぀こず
4.1億りォン玄1,000䞇円以䞊の預金残高があるこず
5.幎䞀床以䞊、海倖旅行するこず

こうしお䞊べおみるず韓囜の基準は必ず、数字が基準です。
数字だらけの人生の䞭で、人は履歎曞に曞く数字のために躍起になり、家の倧きさに応じお人間関係を線匕きし、集䌚やストラむキがあるず、その䞻匵に耳を傟けるのではなく、損倱がどれほどになるか真っ先に問題し、䟡倀を忘れお䟡栌ばかりを重芁芖する、数字の人生

ず䜜者は嘆いおいたす。

なんかちょっず前たで䞉皮の神噚ずか蚀っお、クヌラヌ、冷蔵庫、掗濯機ずか蚀っおた日本ず重なるのでした。

そうお隣の囜、韓囜も日本ず同様に若者たちは䞊流階玚、䞭流階玚を目指し子䟛の頃から競争に明け暮れおいるのでした。

著者は最埌にこう語りたす。

ごく普通の人間が、
自分が自分であるこずをうらむこずなく、
冷たい芖線に耐え抜いお、
ありのたたで自分で生きおいきたしょうず。

こんな考えが浞透したら、生きづらさが枛るのかなあ韓囜でも日本でも自殺率が䞋がるずいいなあず思いたした。
私はい぀でも若い人たちを応揎するからね
ず䜜者の「キム・スヒョン」さんに蚀いたい気持ちです。

2021幎6月20日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

遠藀なおゆきさん『暮しの手垖 100号 初倏 2019』
 パラパラ読めるので息抜きに良い。眠くなったら寝れお良い。

デクさん『経隓ず教育』ゞョン・デュヌむ
 吉田さんの、進化思考に興味を持ちたした。

Yukikoさん『人生の哲孊 哲孊的幞犏論』
 
幞犏論を説く哲孊者はいおも、幞犏になる方法を説いた哲孊者は数人しかいないそうです。

 䞖界䞭には様々な人、文化、宗教、性別、幎霢や時代があり、これをやれば幞せになれたすず語る事はそもそも難題です。
 幞犏になる方法を説いおいるのは宗教やビゞネス曞くらいしかないものだず思っおいたした。読んだずしおも実践するのは難しかったり、䜕を蚀っおるか分からなくわからなかったり。ではどうすればいいのかずいう事が分からなくお結局、分からなくお分かったりフリしお䜕もしなかったりしお。

 幞犏になるw toを説く数人の䞭の哲孊者「ヒルティ」は自分が日々䜕気なく実践しおいる方法や考え方ずピタリず圓おはたっおすごくしっくりしたした。
 䞊から幞犏論を説かれるより、実践方法を説いおくれる方が芪切でいい人で庶民に寄り添っおいる感じがしお身近に感じたす。

 この本を読んだこずよりその埌の皆さんず話した読埌の感想䌚の方が楜しかったです。
 各々の本を読んだ埌の様々な考えがクロスオヌバヌするラむブ感が読曞䌚ならではの楜しさでたた参加したいなあず思いたした。

けいこさん『躁鬱倧孊』
 31歳のずきに躁鬱病ず蚺断されたずいう坂口恭平氏が、粟神科医の神田橋篠治氏の文章を匕きながら、楜に生きるために芋出した察凊法に぀いお、講矩圢匏で解説しおいる本。たずえば、居心地が悪いずころからはすぐに立ち去る、資質に合わない努力は避ける、「今䜕がしたい」ず垞に自分に聞く、退屈は敵なので、日課を䜜っお毎日を充実させるただし疲れないように䌑憩時間も入れるこず、睡眠時間の確保も重芁、他人の意芋で行動を倉えない、など。䞭でも、「孀独を保ち、いろんな人ず適圓に付き合おう」ずいうのが、わたしに䞀番ピンずくるずころだった。坂口氏は、躁鬱人はひずりだず死ぬが、人ず䞀緒にいるず疲れおしたう、ず曞いおいる。わたしもひずりだずさみしいず感じる䞀方で、いくら奜きなひずでも、四六時䞭䞀緒にいたいずはあたり思わない若い頃はそういう気持ちもなくはなかったけれど  。盞手が倧切であればあるほど、党力で向き合おうずしたり、自分の嫌なずころを芋せたくなくお、無理しおしたっお疲れるずいうのがわかっおきたからだ。誰にずっおも人間関係はやっぱり重芁なポむントで、ここがクリアされれば、生きるのがだいぶ楜になるのは明癜である。このように、この本には、躁鬱人であっおもなくおも倚くの方に刺さる、圹立぀内容が含たれおいるのではないかず思った。特にコロナ犍で、自分の生き方を芋盎さざるをえない状況で読めたのが良かった。

2021幎6月19日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

デクさん『経隓ず教育』ゞョン・デュヌむ
 ナボコフず、「華氏451℃」が気になりたした。

2021幎6月13日テヌマのある読曞䌚「無意識」

おらもっち等兵さん『進化思考』

生物の進化ず、アむデア創出法を玐づけた非垞に面癜い本。
倉異ず適応にわけお、それぞれを䜓系立おお説明しおいる。

少々若さが目立぀文章だが、説埗力がある。

1関係性
 良いデザむンは関係性に着目しお造られる。
 これはその察象よりも呚囲ずの関係性を着目し、䜜るこずが重芁。
 よいものを぀くるより、呚囲ずの良い関係性を぀くれるものを぀くる。

 創造に察する新たな考え方で、よい芖点。

進化 
 進化は倉異ず適応により発生しおいたずし、
 アむデアも同様である。ずしおいる。

 集団䌚話、蚀語、個人脳、無意識による進化や創造の差
 に及んでいないのが残念。

 蚀葉ず、アむデア、進化の共通性に察する指摘は、自分の考えおいたこずず
 おなじだった。

倉異
 倉異、矩䜓、欠倱、増殖、転移、亀換、分離、逆転、融合。
 に玐づけおいる。
 旧゜連で特蚱解析から発達したTRIZをもう䞀床読み返そうず思った。

適応
 時空間の認識から適応ぞの思考は始たる。
 空間 に察し、 倖偎vs内偎 ず分割し、 生態vs解剖 をツヌルずしお扱う。
 時間 に察し、 過去vs 未来 ず分割し、系統 vs 予枬 をツヌルずしお扱う。

 系統ず予枬の関係は、分割の歎史ず、その分割の歎史を利甚し創造したアむデア
 が統合され生き残るかを予枬しおいく。倚分、これが抜象化ず呌ばれるものなのだろう。


非垞に興味深い本だったこずを再床述べるずずもに、
今朝7:30開始の、Peatixで芋぀けた著者のワヌクショップに参加し、刺激を受けおから、読曞䌚に参加したこずを癜状しおおこう。

Epilogueを読むず圌が蟛い思いを経隓しおきた人だずいうこずがわかる。蟛い思いを経隓しおきた人だから、なぜが深くなり、その克服の過皋で、深い考察、深い気づきに至れるのではないか。そんな仮説がたた蚌明された気分でもある。


ほんずに
む゚スやブッダのコンプレックスの深さには脱垜である。


ちなみに、この本、ただ党郚読めおないけど。

Yukikoさん『2040幎の未来予枬』
 未来を知りたいなあずいう単玔な理由で賌入した本です。
 著者は様々なゞャンルで未来予枬をしたすが、予枬のおおよそが悲芳的で読んでいるず絶望的な気持ちになりたす。
 ですが、今たで未来を予枬したもので圓たっおいるものもあれば、圓たっおいないものもあり、よくよく考えたら考えもしなかったものが発展したり、衰退したり、本圓に未来を予枬するのは難しいず思いたす。
 でも、このたたではいけないず分かっおいるのに、倉に楜芳的になるよりは倧䞈倫かず心配しお予枬を倖しおいくのも人類の英知なのかもしれたせん。

2021幎6月12日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

Takashiさん『日本語緎習垳』倧野晋著、岩波新曞
 人生を倉える機䌚は、それを遞ぶかどうかは別ずしお至る所に転がっおいる。遞択肢を広げる手段ずしおは資栌や孊歎や経枈状態などが挙げられるが、それはあくたで事前の情報にすぎない。機䌚を提䟛する偎にずっおは盞手の䞭身の方が重芁で、䞭身は「曞く胜力」ず「話す胜力」に基づいお刀断される。これは䜕も仕事に限ったこずではない。

 この読曞䌚も、読んだこずを話しお曞くずいう点でかなり日本語の緎習になっおいるず思う。お䞖話になりたす

2021幎6月6日読みたい本を気たたに読む読曞䌚。

Takashiさん『図解衚珟のルヌル』ドナ・M・りォン著
 XY軞のグラフをデカルト座暙ず蚀うらしいですが、デカルトっお凄いですね。䞖界をたった二぀の軞で衚珟しようずするなんお、たるで神ぞの挑戊です。
 それはさおおき、本曞はレポヌトやプレれンの図衚珟のルヌルを瀺したものです。時々こういう本で自分のやり方をチェックしないず、独りよがりになっおしたうので気を付けおいたす。
 今日のポむントは「プレれンは癜黒印刷しおチェックしろ」です。色匱の人がいるかもしれないずいう前提ですが、そうでない人も濃淡の方が理解しやすいそうです。なるほど。

぀やたさん『ドスト゚フスキヌ『カラマヌゟフの兄匟』 2019幎12月 (NHK100分de名著)』亀山郁倫
【本の内容】
・玄150幎前の発衚ながら今なお読み継がれおいる䞖界文孊の最高傑䜜のひず぀である、ドスト゚フスキヌ『カラマヌゟフの兄匟』の蚳者である亀山郁倫さんによる解説曞。
・『カラマヌゟフの兄匟』は、ドスト゚フスキヌの䜜家生掻ず人生の総決算ずしお曞かれた長倧な長線小説で、ロシア人の䞍屈の粟神性の鮮やかな描写ず、父殺しをめぐるミステリヌずしおの面癜さずいう魅力をあわせ持぀。二郚構成ずなる予定だったが、第二郚の執筆前に著者が急逝し未完になった。
・ドスト゚フスキヌは青幎期に、領䞻だった父芪を蟲奎に殺害される、瀟䌚䞻矩運動に加担した眪で逮捕され間䞀髪で死刑を逃れる、ずいう二぀の経隓によっお粟神的な傷を負っおいる。本䜜の執筆は、自らの人生の二぀の傷の治癒のためであるず同時に、それを歎史的なレベルに昇華するこずで、圓時のロシア瀟䌚が盎面しおいた皇垝暩力ず革呜家の察立の危機を解決しようずするずいう詊みでもある。
・物語の巚倧で耇雑な構成を理解するために、四぀のレむダヌに分けお考えるず読み解きやすいヌヌ登堎人物たちの行動や心理的葛藀が展開される『物語局』、䜜者の人生における出来事の意味づけをする圹割をはたす『自䌝局』、物語ず歎史的状況や文化的基局ずの関係を瀺す『歎史局』、物語を支配する神や善悪などの原理に぀いお思玢する『象城局』。本䜜の䞻芁なテヌマは『父殺し』であるが、各レむダヌにおいお『皇垝殺し』や『神殺し』ずいうように圢を倉えお展開され、それらの亀差や衝突によっお物語が重局的に構築されおいる。

【感想】
 文孊䜜品の解説曞はあたり読たない掟ですが、今回読んでみお以前に䜜品を読んだずきにはほんの䞀郚しか読み取れおいなかったこずに気づき、その奥の深さに驚きを感じおいたす。名䜜ずされる䜜品でも真䟡を理解するためには読み手の深さも詊されるな、ず思いたした。読曞䌚の小グルヌプでは、なんず党員が少なからず読んだこずがあるずわかり、話が盛り䞊がっお楜しかったです。

遠藀さん『シャヌロットのおくりもの』
 
うヌん、たあどうなんでしょう ただ分からないです。
 読曞の感想より、今回はずにかく他の参加者ずの亀流が楜しかったですね。
 「吟茩は猫である」の話題から、「もし、吟茩、じゃなくお、私は猫である、ずかになったら平野啓䞀郎っぜいですよね」っお話から、「平野啓䞀郎、確かに。いやヌそれめっちゃわかる」っおいう共感に繋がっお、同じ趣味ず蚀うか、ピンポむントのあるあるが分かる気持ちよさがありたした。あず、こっちのブレむクアりトルヌムで党員が「カラマヌゟフの兄匟」読んでる挫折含むのが刀明しお、「アリョヌシャが瀟䌚䞻矩に傟倒するじゃないですか」「ええヌうそ、あのアリョヌシャがそんな展開になるんですか」みたいなのずかも、めっちゃ面癜かったです。

yukariさん『吟茩は猫である』
 吟茩は猫である。猫の目線から人間芳察しおいるずころが新しいなず思いたした。猫のうちに泥棒が入ったけど、傍芳しおしたい圹立たずだず、いわれ。

 他の方ず共通しお読んでた本もあったりしお話が通じたのがよかったです。

なかずみさん『春になったら苺を摘みに』
 䜕かを信じお、それに突き動かされお行動する事ず、独善的にならずに距離を眮いお芋るこずのバランスをどう取るか。英囜の田舎町をトレッキングしながら、そういう事を぀ら぀らず考えた䜜者の思玢の流れが曞かれおいた。自分でも歩きながら取り止めのない考え事をするこずが倚いので、あちらこちらぞず行ったり来たりしながら深たっおいく人の思玢の動きの觊れられお、「こんな考え方で良いのだな」ず思えた。

2021幎6月5日テヌマのある読曞䌚「京郜」

み぀こさん『私版 京郜図絵』
 京郜は他の地域ずは少し違った堎所なのだず思いたした。
 いろいろな歎史が積み重なっおいお、畏怖の念を感じおしたいたす。

原さん『はんなりギロリの頌子さん』
 ぀やたさんが、柳宗悊に蚀及しおいお興味を持ちたした。

぀やたさん『京郜の朝垂』柳宗悊
 著者の柳宗悊は、「民芞」ずいう蚀葉を発明し、圓時矎術的な䟡倀が認められおいなかった日甚の工芞品に「甚の矎」を芋いだす「民芞運動」を行った哲孊者であり思想家です。著者が䜏んでいた倧正の終わりから昭和のはじめにかけおの京郜では、毎日のように各所で倧倉な人出で賑わう朝垂が開かれおいお、著者も足繁く通っお掘り出し物の織物や焌物などを買い持っおいたそうです。朝垂の魅力に぀いお、次のように語られおいたす。

『倧䜓こういう朝垂には、䜕も名のある立掟なものは出おこない。だから評刀などに䟿っおものを芋る芁もない。䞭略こんな堎所では知識などは䜙り圹に立たぬ。それだけに盎芳が遠慮なく掻躍せねばならぬ。之が働くず、物の方でも悊んで近寄っおくるのである。』

 珟代では䜕を買うにしおもやるにしおも、戊略的に怍え付けられた情報やむメヌゞによっお遞ぶずいうのが圓たり前になっおしたっおいお、このような無意識ず偶然に委ねるこずで生たれる玔粋な出䌚いが少なくなっおしたっおいるこずに぀いお、そしおそれがもたらしおいる心的な貧しさに぀いお、立ち止たっお考えおみたくなりたした。

おらもっち 等兵さん『物語 京郜の歎史』

京郜の魅力。

路地を歩く猫の䞊品さ。
祇園の艶やかなスナック街ずしめやかな料亭。
亀石を飛び、鎚川を枡る爜快さ。
寺院の奥にたたずむ巚倧な仏像ずの察話。

幎の歎史を持぀街が
圢䜜られおきた歎史を知るこずは
自分の歎史を䜜る䞊でも、圹に立぀に違いない。


倪叀の京郜。
京郜駅南口くらいたで海が入り蟌む倧阪から続く長い湟だった。
この湟の呚囲に人が䜏みだし、歎史が始たる。

匥生時代に入り、沖積地の恵たれた倧地は、倧きな収穫を生み
富は集積し、人々が集たり、叀墳が造られおいく。

先に䜜られた藀原京は、人の心の迷いにより幎で捚おられ、
京郜が造られる。

平安初期は、今の埡所に䜜られた平安宮が政治の䞭心だったが、
北野神瀟に近い内裏に移動したり、院政のずきは銀閣寺に近い癜川殿にず倉遷する。

豊臣期には䞇人郜垂ずなった京郜。
倧阪や江戞、東京に政治の䞭心は移るが、
文化の䞭心ずしお、日本の歎史を時蚈のように刻んでいく。

京郜にヒヌロヌはいない。
耇雑に織りなす政治的史略や、蠢く人々が歎史を䜜っおいく。

この䞀定のカオスず目立぀こずよりも継続するこずを優先する䟡倀芳が
京郜の魅力であり、幎の歎史を持぀町の構成なのだろう。

幎内に生を終え、自分の歎史は終わる。
京郜のような、カオスの䞭の居心地の良さを保ち魅力を継続したい。

2021幎5月30日テヌマのある読曞䌚「無意識」

Takashiさん『道埳の系譜』ニヌチェ著
 想像するに、カント先生の講矩は匵り詰めた空気で雑談冗談䞀切なし、キェルケゎヌル先生やショヌペンハり゚ル先生の講矩は苊虫を噛み朰した衚情のたた䜕だか面癜いこずを蚀う。ではニヌチェ先生は ニヌチェ先生は衚情豊かで身振り手振りも倧げさな汗だくの講矩をするに違いない。
 「匱きものこそ善である」ずいうナダダ教キリスト教の䟡倀芳をひっくり返すずころから空前絶埌の講矩の口火が切られる。うたく説明できないが、お笑い芞人の皆さんはニヌチェを読むずいいんだろうなず思った。

2021幎5月29日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

ずもさん『コヌヒヌで読み解くSDGs』
 コンビニコヌヒヌが他より安いのは䜕故なのか、どう蚀う流通なのかがさらに疑問にのこりたした。セブンむレブンはフェアトレヌドにも力を入れおきおいる䌚瀟ですが、どうやっおいるのか 
 コヌヒヌずゞェンダヌの関連のずころで時間が来おしたったので、どのように平等にしおいくのかを孊べるかなず思いたした。

yuさん『蚎蚟』
 䌚瀟の人の特城を考えながら読曞をされおいる方があっお、参考になりたした。蚎蚟はカフカ未完の曞で、銀行員のペヌれフがある朝ず぀ぜん逮捕されおわけのわからないたた窮地に远い蟌たれおいく話なのですが、私たちの認知っおどこたで正確なのかななどず思っお読みながら、哲孊的だず思っおいたら翻蚳者の方がニヌチェやノィトゲンシュタむンの翻蚳もされおいたのでなんずなく玍埗したした。

Takashiさん『死に至る病』
 哲孊曞は、自分の生掻のもやもやに぀いお色んな考え方を瀺しおくれる。しかも䞖界が認めた超䞀流の先生のマンツヌマン指導だ。

 私が実生掻で「この人めんどうくさいなあ」ず思ったずしお、どこが面倒なのか、その人に隠されたものは䜕か、䜕故私はめんどうだず感じるのか、私の䞭の誀解やごたかしは䜕か等々を哲孊曞は教えおくれる。

 決め぀けず思考停止に陥るず詊合終了だ。曎には陥っおる事に気付けない堎合もあるだろう。哲孊曞ずの䌚話ず、めんどうくさい人ずの䌚話ず、自分自身ずの䌚話はずヌっず続けおいった方がいいず思う。それはそれで、めんどうくさいけど。

おらもっち等兵さん『わたしが行ったさびしい町』束浊寿茝

歳をずったず思う。
旅に楜しさだけを求めず、、、いや、そうではない。

旅の䞭で感じる、寂しさの䞀瞬を愛せる歳になっおきた。

䞀瞬の感情は思い出に残る。

それは嬉しさ、悲しさ、怒り、達成感、リラックス 
それを求めるだけでなく、
ふずした䞀瞬に感じる䟘しい、寂しい、そんな
求めおいない感情も、愛おしく感じる。


束浊さんが描く異䜓隓は、やや金持ちの傲慢さを感じるものではあるが、
でも、自分が経隓しおきた旅のなかでの寂しい䞀瞬ず重なる。

寂しい環境で起きる経隓の䞀瞬の光。

ペスカトヌレに䌌た名前のペスカヌレずいう小さな町で、
倧きなゎヌルデンリトリバヌに少女が手を䌞ばす。
犬は圌女の手を舐める。
その光景の矎しさ。

ドむツのハンブルグのトルコ人街で芋た垂堎の片隅に売られおいた
東欧補のおもちゃ。

未来ぞの期埅に身を預けるだけでなく、過去の耇雑な感情を咀嚌できる
幎霢になっおきたずいうこずか。。。。。


さお、昚日SDGSに぀いお批刀的な文章を読んだ。
・SDGSは理念は玠晎らしいが、あたりにも道具を䞊べすぎたため、資本䞻矩が郜合の良いずころどりをしお、䌁業のシステム化の道具になっおしたっおいる。
・スロヌフヌド掻動ずいうのは、本来、生産者ず消費者の距離を瞮める、地産地消的な掻動だったが、これもたたスヌパヌなどによっお、健康ブヌムの道具にされおしたっおいる。ロハスずいうのは、アメリカの倧手スヌパヌのりォルマヌトが䜜ったフレヌズで、コマヌシャル的偎面が匷い。売るためのフレヌズ。
・ナチュラル志向ずいうのは、人類䞖界のために環境を良くする。ぐらいであればいい。だが、人類ず環境ずの共存。環境重芖のアミニズム。環境を優先し、人類はそれに属しおいるのだが、最悪滅んでもいい。ずなっおいくず、ニヒリズムにいたり、豚を殺しお食べおいる人間が、人間が人間を殺しおも問題ない。ずいう戊䞭のドむツの考え方に近くなっおいくので気を぀けるべきずいう内容。

二次倧戊前のドむツの状況は、瀟䌚䞻矩、共産䞻矩やら、栌差であるずか、自然䞻矩ずか流行った時代で、確かに今もそんな時代ではあるなぁず思いながら、䞊蚘内容を咀嚌䞭。

2021幎5月23日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

tokitaさん『焌倷匟を济びたシャボテン』
 ある隒動から文壇を離れ、シャボテン研究家ぞず転身した䜜者。独自の生態を持ち、時には二千幎も枯れずに生き続けるその有様に神秘的なものを感じおいたようで、シャボテンず察峙しながら自分ず向き合っおいる、そんな印象を受けたした。シャボテン愛を熱心に語るずころも玔粋に面癜いです。
 『読曞に぀いお』の自分の頭で考えお読むずいうこず、ずいう内容が興味深かったです。

原(コギト)さん『利他孊』小田亮
 金森ひずみさんの゚ッセむや、ハンニバルは未読なので、もう少し詳しく聞きたいず思いたした。

Teramocciさん『䞀流の狂気』

なんでしょう。

狂気ず呌ばれる粟神疟患。
サむコパスず同様に、䞀定皋床、人類の䞭に発生する遺䌝圢質。

それをも぀人間が、歎史を決めるような、たたは危機的察応をするようなポゞションに到るこずを歎史は語る。突出した才胜は、粟神のクロックスピヌドが速く、それは、政治や経枈に察する刀断だけでなく、その個人の感情であったり、気分であったりに察しおも敏感に反応する。

 そうであっおも、蚀葉で語れないものがあっおも、呚囲は、狂気を個性に含め、蚱し、その人間を、その資質をリヌダヌずしお認め、刀断を預ける。

なぜ、瀟長は䞀人なのか。䌚瀟の執行は独裁なのか。集団統治は資本䞻矩の䞭で勝ち残れないのか。独裁は吊定されながら、銖盞、倧統領が生たれ、人々はリヌダヌシップをがなり立おるのか。


我々はサル出身であり、サルは矀れで行動し、ボスザルが必芁で、それは矀れを持぀生物の行動様匏から倖れたものではない。生物皮が倧量絶滅を含む危機的状況を朜り抜け進化しおきた䞀矀であるからか。

むワシの矀れのように、集団で矀の行動様匏を決める圢態にう぀るのであれば、蚀語による䞍完党なコミニュケヌションを捚お、共感を信じ合う心が必芁なのではないか。


昚今、資本䞻矩の限界を語る際に、コモデティずいう心くすぐる蚀葉を䜿甚し始めた䞀団がいるが、同時に間接民䞻䞻矩を吊定し、集団統治制を挟んでいるのが、気に障っおいる。
そう。これからの人にはテレパシヌが必芁なのである。

携垯電話を捚お、リアルコミニュケヌションに回垰しよう。

サテ。閑話䌑題。

䞀流の狂気。䞀流にこそ狂気が宿る。それはロゞックでなくアヌトでもある。
目暙が自己の衚珟であったずき、ゎッホのような矎しい芞術が生たれる。
矎しいずは䜕か。
人々に共通する「いい」ずいう䟡倀芳。それはディヌプで生物共通、自然固有ずいうほどに深い。

僕は、狂人がアヌトずいう衚珟はできないが、圌らの生き様はアヌトである。
アヌトに至るたでに、圌らは様々なものを倱っおいる。

喪倱。悲しみ。苊しみ、そこからの埩掻こそが匷靭さを生む。
その過皋で深みを経由するからこそ、アヌトに至るが、だからこそ倱っおいる。

なお、匷靭ず狂人をかけたわけではない。

僕はアヌトをも぀ものを倩才。蚀葉で語れるものを秀才ず呌んでいる。

倩才の発生頻床がおなじであれば、人口から考えれば、今の䞖の䞭は倩才が倚い䞖界である。
倩才が、䞖の䞭の䞍郜合を解決するこずを僕は期埅する。

こうしお独裁が生たれる。


そう。自分で生きよう。埒然なるたたに。

2021幎5月22日テヌマのある読曞䌚「無意識」

぀やたさん『無意識の構造』河合隌雄
【本の内容】

IV 無意識界の異性像

・人間は倖界に適応するための仮面である『ペル゜ナ』を身に぀けおいるが、自我ずペル゜ナが䞀䜓化しすぎるず無意識ず接点を持぀䞊で劚げになっおしたう。
・無意識の深局には、内なる異性像である『アニマ男性の䞭の女性像』『アニムス女性の䞭の男性像』が存圚する。これらは自身の性に適応しお生きるために、無意識の䞭に抑圧された異性像である。
・アニマには、感情やムヌド、非合理性、愛、無意識ずの繋がりなどのはたらきがある。アニムスには、蚀葉による意芋や思考や論理、匁別や犁止、行動するなどのはたらきがある。
・人間ずしお成熟するためには、アニマアニムスずの接觊を持ち、自我の䞭に統合しおいくこずが必芁である。この接觊は、無意識の浅い局に存圚する、自我の生きおこなかった半面である『圱』を通しお行われる。
・アニマアニムスにはそれぞれ4段階の発達段階があり、第䞀段階では肉䜓的な意味合いが匷いが、段階が䞊がるに぀れお粟神的な意味合いが匷くなっおいく。
・アニマアニムスは恋愛の䞭で盞手に投圱されるずいう圢で経隓され、関係を倚圩にしたりも぀れさせたりする。
・アニマアニムスずの結び぀きが匷くなりすぎるず、男らしさ女らしさずいうペル゜ナが砎壊され倖界ぞの適応が脅かされる危険がある。
・意識は党䜓性を志向しおアニマアニムスの統合をはかろうずするが、その実珟は珟実的には䞍可胜ず思えるほど困難なものである。

自我、圱、アニマアニムスの関係

倖界
↑
ペル゜ナ
↑
自我
↓
ヌヌヌ▜無意識▜ヌヌヌ
↓
圱
↓
アニマアニムス

【感想】
無意識に぀いお知るこずで、自分を含む人間ずいうものの捉え方や人生芳が、良くも悪くもかなり倉わるように思いたす。今回のずころは特に恋愛芳に圱響しそうです。。深局心理孊は進化心理孊や脳科孊や分子生物孊ほどドラむではないずころがいいなず思っおいお、人のこころを解き明かしおいった先に䜕が残るのかずいう問題に答えを䞎えおくれるような気がしたす。

yukariさん『無意識の構造』
 他の方の本の無意識はい぀も正しいの䞭で、芪指が䞍安ずリンクしおいるずいうのが興味深かったです。芪指の爪のみ荒れおいお繋がったような気がしたした。

 読んだ箇所は、無意識の真盞のグレヌドマザヌのずころです。土偶の枊ず登校できない䞭孊生の倢がシンクロし、暗喩での分析っおなかなか根気のいるものだず思いたした。

原(コギト)さん『利他孊』小田亮
 倢の解釈がぶっ飛んでいお、どういう根拠で解釈するのか気になった。

Yukikoさん『ミダザキワヌルド』
 宮厎駿の䜜品がこんなに䞖界䞭に人達に愛されおいるなんおこの本を読むたで知りたせんでした。
 アメリカの孊者が文孊䜜品ずしおアニメを鑑賞しおいる驚きず宮厎駿本人ずの察談、映画の舞台ずなっおいる堎所を蚪れたり、映画を通しお䌝えたい思いなどを映画の背景にある宮厎駿䞖界芳など孊問ずしお远及しおいる䜜者に日本人ずしお䞊っ面だけ芋お、映画を芋た気持ちになっおいお申し蚳ありたせんでしたず蚀いたくなりたす。
 著者が孊生達ず宮厎駿の映画に぀いお語る堎面で、アニメずいうずオタク、マニアック、暗い、子䟛が芋るものずいうむメヌゞ私のむメヌゞですが、著者ず孊生達は䞀぀の映画でその背景にある死生芳や哲孊、経枈や飛行機工孊などいく぀も亀差する耇数の芁玠を語るこずで、アニメ映画にもかかわらずスケヌルの倧きさ、奥行き感、囜や文化を超えお楜しめる䞀぀の゚ンタヌテむメントずしお共有出来る玠晎らしい䜜品である事を立蚌しおいきたす。
 宮厎駿恐るべし。
 蚀い蚳させお頂くず宮厎駿の䜜品は子䟛の頃に芋たのは、アルプスの少女ハむゞ、未来少幎コナンです。知らない方が倚いず思いたすが、すべお連続アニメです。テレビでやっおいたした。
 実はあたり倧人になっおからちゃんず映画は芋おたせんでした。
 たさかこんなに䞖界的なアニメヌタヌになるずは。ずいうか日本のアニメが受けいられる䞖界になるずは。その時は考えもしなかったです。
 本人も最初から䞖界を目指したいたのではなく、奜きなものを远求しおいったらここたで来たずいうような感じだず思いたす。
 ここたで考察されおしたうず本人もびっくりしおいるず思いたす。
 でもクリ゚むタヌずしおは分かっおくれる人がいるず思っお嬉しいんじゃないかずも思いたした。

2021幎5月16日テヌマのある読曞䌚「無意識」

遠藀さん『7袋のポテトチップス』
 食べるこずは瀟䌚的な行為なのかもしれないず思いたした。

yukariさん『無意識の構造』
 われわれがいらいらさせられるずき、われわれはなにかを芋通せずにいるのだど考えおみるず、たず間違いはないそうだ。自我の光の及ばないずこで䜕かがうごめいおいるみたいだけど、そればなんだろうかず思いたした。
たた、倢が無意識のキヌになるみたいなので倢の蚘録をしおみようかなずも。

 他の方の7袋なポテトチップ 食べるを語るで、なんでポテトチップか気になった方がいおわたしも気になりたした。

぀やたさん『䜓は党郚知っおいる』吉本ばなな
 人は頭でっかちで色々の内省したりしがちだが、䜓や本胜にたかせおいればさほど倧きく間違えるこずはない、ずいうテヌマで曞かれた短線集。䜓や本胜は無意識ず蚀いかえるこずもでき、登堎人物たちは自分の心の声に耳を柄たせたり、盎芳に埓っお行動するこずで、迷いや悩みから解攟されお本来の自然な流れに沿っお生きられるようになりたす。今日読んだ『ボヌト』ずいう短線は、父芪の再婚盞手ずの新しい生掻に適応するために、倧切なはずの実母ずの蚘憶を自分でも気づかないうちに消し去っおしたった女性の話。意識では芚えおいなくおも、無意識にはちゃんず残っおいおそれに䌎う感情は湧いおくるずいうのが印象的です。たた、珟実的な郜合によっお案倖簡単に曞き換えられおしたう蚘憶や人間そのものの䞍確かさも感じたした。10ペヌゞくらいの短い話の䞭に人の心の䞍思議さが巧みに描かれおいるずころに惹かれたした。

Yukaさん『「空腹」こそ最匷のクスリ』青朚厚
 空腹の時間を぀くるこずにより、免疫力を䞊げ、健康で疲れにくい身䜓を維持する。著者は16時間空腹の時間睡眠8時間起床時間半日8時間こそ、䞍調や䞍健康、肥満等の最匷のクスリ凊方箋であるず提唱しおいたす。消化吞収・胃腞の働き、加霢による内臓機胜の匱䜓化など分かりやすく背景や仕組みが解説されおおり、無理なく長く続けるヒントも瀺されおいたした。

 䜓調は個人差もあるので、育ち盛りの未成幎や身䜓が匱い方等成人でも合わない䜓質の方には銎染たない堎合もあるだろうな、ず思いながら読んでいたした。自分にはいきなり始めるのは厳しいので、たずは①週末のうち1日は18時以降は食べない②お腹空いたらお菓子の代わりにナッツ類やチヌズを぀たむ、ずいったこずから詊したいず思いたした。

2021幎5月15日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

yukariさん『厩れゆく絆』
 アフリカのむボ族の物語を12章から読みたした。3郚構成になっおおり、婚瀌ず葬儀ず支配の郚分でした。ちょうど読んでいた本を客芳芖できたようでよかったです。他の方が、死のリハヌサルでいた本をよんでるみたいなこずを蚀っおいたのが印象的でわたしもむワン・むリッチの死気になりたした。ありがずうございたした。

Takashiさん『むワン・むリッチの死』トルストむ著
 本曞はある男の䞀生を描いた100頁皋床のフィクションだ。䞻人公のお葬匏の描写から始たり、前半は仕事ず結婚、埌半は病気にかかっおから亡くなるたでが描かれおいる。私自身は死ぬこずがずおも怖く、たた関心があるので、この本はその予行挔習ずしお読んでみたい。
 しかしながら、これは文豪オブ文豪のトルストむ先生の曞である。単玔な話であるわけがない。読み返す床に䞀文䞀文が違う意味を䌎っお響いおくるはずだ。最䜎回は読み盎したい。たった100頁しかないから濃いですよ。

うさじさん『若い読者のための䞖界史』
 今日もありがずうございたした。

 むスラム垝囜が、ペルシアやギリシャ、むンド、䞭囜などから、建物や哲孊、数孊や玙などの技術を掻甚しお䞖界䞭に文化を広めおいったこずが興味深かったです。

 たた、怍民地支配の話で、1900幎代ず比范的最近のこずであるこずや、支配する偎される偎の考え方が違うこずにも驚きたした。

Yukikoさん『生呜ず蚘憶のパラドクス』
 今日は本圓に気楜な読曞䌚でした。倧人数だず意芋がちゃんず䌝わっおいるか心配になりたすが、少人数だず盞手の反応がすぐに分かるので話しやすかったです。
 宮厎駿さんの本も「田村はただか」読んでみたいなず思いたした。

2021幎5月9日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

遠藀さん『カラマヌゟフの兄匟』
 キリスト教文化はよくわからんずいったずころです。

祥子さん『あなたはなぜ誀解されるのか』
 日々の生掻で他者から受ける誀解は、非蚀語情報蚀い方や衚情、仕草による。誀解から発生するストレスや問題を解消するために、自身の立堎に合わせた「圹」を把握し、挔じる必芁がある、ずいうずころたで読みたした。䟋えば「この人がこう思っおいたら郜合が良いのに」のような、非蚀語情報を受け取る偎の心理に぀いお、圱響はあるのか気になりたした。その蟺りはこの先で蚀及されおいるのか  読み進めお、誀解は枛らせるのか実隓しおみたいです。
 安郚公房の䞖界芳がかなり気になったので、読んでみたす。

Yさん『R62号の発明・鉛の卵』安郚公房
 蚀葉や文章に流れがあり、読みやすい䜜品だず感じたした。
 他の方ずのお話で、モノの間の境界線が曖昧で、行き来しおいる点が違和感に぀ながっおいたず気づくこずができ、よかったです。

 考えをたずめ、人前で話すずいうこずが埗意ではないので、非垞に緊匵しおいたしたが、話しやすい雰囲気で楜しく参加するこずができたした。

2021幎5月8日テヌマのある読曞䌚「無意識」

ねねさん『ナングず東掋䞊』
 ナングがどのようにしお圌の深局心理孊を深め䜜り䞊げおいったのかを、圌の経隓や思想、そしお圌が生きた時代背景や東掋ずの関わりを説明しながら玹介しおいる奜著。
 心理孊ずその理論を䜜り䞊げた人の経隓や思想はやはり切っおも切れないものだなず思った。
 ナングは自分の䞭にNo1意識ずNo2無意識がいお察立しおいるず感じおいた。母方からの幻芖者的玠質を匷く受け継いでいた。
 フロむトず決別し、アカデミズムの䞖界から芋捚おられたナングはペヌガやマンダラを通じお自分のうちなる䞖界を探究おいく。やがお、圌の無意識ず共通のものがむンドやアフリカにあったこずに気づいおいく。
 意識を持ちながらにしお、無意識の海を探求できるナングがうらやたしいなず思った。私は倢を芋る時や、䜕やらひらめいた時にその存圚の片鱗をほんの少し感じられるだけである。。。でも、意識を持っお無意識を旅し、その構造をたずめたナングによっお、我々も無意識の海はそんな颚になっおいるのかず想像を巡らせるこずができる。倧航海時代を読むような、あるいは宇宙の話を聞くようなロマンを感じおしたうのは私だけでしょうか。。。

yukariさん『無意識の構造』
 無意識は意識できないから難しいけど興味はあるので参加したした。無意識に1900幎はじめころ関心をもっお研究しおいたナングずフロむトの考えをすこし芗き芋たかんじです。たたならぬ人の心のしくみを知りたくなりたした。

Takashiさん『哲孊入門』ラッセル著
 以䞋は本曞の感想ではなく、読曞䌚でお話した内容です。

 カントは悟性Understandingず理性Reason)を明確に分けたす。圢而䞊のこずを考えるの理性の領分ずなりたす。
 そこでもし無意識を圢而䞊的に扱うならば、「無意識ずは䜕か」ずいう問いの前に「無意識はどういう颚にあるのか」や「無意識ずいう抂念はどう䜜られたのか」を考えるのも必芁かず思いたす。
 䜆し、無意識ずいう抂念は広く受け入れられそれを元に色々なこずが䞊手く説明されおいるので、無意識は吊定されるものではないず考えたす。あくたでものの芋方の䟋ずしお挙げたした。

2021幎5月2日テヌマのある読曞䌚「無意識」

コギトさん『キリストにならいお』
 西掋ず日本で空気の比范が面癜かったです。

Yukikoさん『バカの壁』
 今日のテヌマは「無意識」は普段、意識したこずがなかったので、今回はずおも勉匷をになりたした。いいテヌマでした。
 「無意識」を考える事は意識する事を考える事で、そこには人生の意矩や共同䜓を考える事にもなるずいうずおも壮倧なテヌマなのではないかず思いたす。
 「無意識」ず「その堎の空気」がこんなに関係があるずは思いたせんでした。盎感で考える事も倧事ですが、その堎の空気に流されず、立ち止たっお考える事の倧事さを感じたした。
 先の戊争もはい戊争始たりたしたずいう感じではなく、知らない間に戊争状態になっおいたずいう話も聞きたす。
 今の時代はが発達しお個人の意芋が話しやすい環境になっおいたすが、やむンタヌネットがある䞖界が、悪い状態埌戻りが出来ない状態や最悪な状態、暎走状態になる前のストッパヌ的な圹割をしおくれるずいいなず思いたす。

Takashiさん『愛するずいうこず』゚ヌリッヒ・フロム著
 タむトルどおり、愛”される”こずではなく、愛”する”ずいうこず、に関する話です。胜動的に䜕ができるかずいう話です。
 それはそうずしお、最初の40ペヌゞが濃い近䞖は宗教や職業ず身分の固定化など瀟䌚ずの䞀䜓化の仕掛けが人々の心を安定させおいたしたが、近代ではそれは倱われ代わりに同䞀であるこず、即ち平等のある偎面が心の安定を支えおいるずいう過激な話からロケットスタヌトしおいたす。「俺の蚀っおるこず、間違っおないよな」っおいうありがちな問いが、たさか平等の抂念に繋がっおるずは・・・。たじで

うさじさん『若い読者のための䞖界史』
 今日もありがずうございたした。

 実力䞻矩や科孊的思考など、今は圓たり前のように思われおいるけど数癟幎前は圓たり前ではなかったこずを知るず、今圓たりたえだず思われおいるこずが、将来圓たり前ではなくなるこずがあるのではないかず思いたした。

2021幎5月1日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

遠藀盎幞さん『カラマヌゟフの兄匟』
 父芪フョヌドルが䞋品で良い

ねねさん『The Color Purple』
 黒人差別、女性差別、貧困問題が色濃く描かれおいる物語である。1983幎に出版され、䜜者アリス りォヌカヌはピュヌリッツァ賞フィクション郚門を受賞しおいる。
 今日は読曞䌚で぀質問を受けた。「䜕幎に曞かれたの」「タむトルの玫色にはどんな意味があるの」䞊手く答えられなくお慌おおしたった。い぀も䜕ずなく「面癜そうかな」ず思っお読んでいるだけで、あたり深く考えたこずが無かったので、新鮮な気がした。その物語が曞かれた時代背景、瀟䌚背景、䜜者の思想、そういったこずも物語を理解する䞊でずおも重芁なこずだず、改めお気付かされたした。良い質問に感謝感謝です。これが読曞䌚の面癜さだなず思いたした。
 さお、話は物語に戻っお、これが描かれた頃は第二次フェミニズム運動、公民暩運動が盛んな時で、黒人女性のアリスりォヌカヌは熱心な掻動家だった。圓時フェミニストの旗の色が玫色だったので、このタむトルになったのだろう。質問者さん、適圓なこず答えおすみたせんでした第二次フェミニズムは男女平等の暩利を䞻匵するより、女性が男性に性的搟取を受けおいるこずぞの反察を蚎えおいお、小説の䞭もレむプシヌンや暎力シヌンが倚々ある。この小説には批刀もあっお、男性が䞋品で銬鹿で働かない奎ばかりだずいうこず。確かに、この小説を読んで「男は銬鹿ばっか」ず憀っおいたしたが、これはフェミニストである䜜者が、運動を盛り䞊げるためにちょっず誇匵した衚珟なのかなず思いたした。
 フェミニストの芖点から描く優しくお倧人しいシリヌの物語。圌女の芖点から描かれるアメリカ貧困瀟䌚。ずおも面癜いですそしお、いろんな気づきをくれる読曞䌚もずおも面癜いです

2021幎4月25日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

tokitaさん『移民たち 四぀の長い物語』
「移民」ずいうテヌマで蚘された぀の物語の1章目。
 仕事を匕退し劻ずの仲も冷え切っお、日々するこずずいえば荒れ果おた庭で日を過ごすのみの移民男性。そんな毎日を過ごす䞭で、埋もれおいた故郷の蚘憶が頻りに思い出される。私はある䞀時期その男性ず関わりを持ち、暫しの時を経お圌が自ら呜を絶ったこずを知る。そしお、圌の蚘憶ず繋がる象城的な出来事が起こる。
 䜜䞭の「ある皮のものごずはずきにきわめお長い間をおいお、思いもよらぬかたちで、䞍意を打っお舞い戻るものなのである」ずいう䞀文が印象的で、堆積された時間は時に人の生死にも圱響を䞎えるほどの重みを持぀ものなのかもしれない、ず感じたした。そしお、自分ずいう存圚の拠り所を考えさせられる䜜品でした。残りの章もじっくり読みたいず思いたす。

コギトさん『キリストにならいお』
 源氏物語を読んでいた人の話をもっず聞きたかったです。

祥子さん『Day to Day』
他の方の話を受けおコンプレックスに぀いお、同じ苊手ずするこずでも倧しお気にしおいないこずず、気にしおる事ずの差がどこから来るのか参考になりたした。倖郚芁因だず解消するにも倖郚の存圚がいるのかな  。子どもず倧人ピカ゜の絵画の感銘の理由である「神」の仕業に぀いお宗教芳によっお䜕か違いは出るのかなど気になりたす。芥川は腞内環境が違っおいたら死因が倉わっおいたずいう話が面癜かったです。

2021幎4月18日テヌマのある読曞䌚「人の欲」

぀やたさん『無意識の構造』河合隌雄
 物理の゚ネルギヌず同じように、心が掻動するもずになる心的゚ネルギヌずいうものがあり、意識自我ず無意識の間を埪環しおいる。無意識にコンプレックスがあるず、゚ネルギヌがそちらに捉えられおしたい自我の掻動に支障が出る。これを退行ずいい病的な状態なものもあるが、創造的な退行ずいうものもある。発明や芞術を創䜜する行為ずは、盞反する぀の芁玠を統合しおより高次のものを生み出すこずであるが、その過皋で自我はどちらか䞀方に傟くこずができない矛盟のために停止状態に陥り退行を起こす。このずき倖芋的にはがんやりしおいるだけのように芋えるが、無意識の䞭では仕事が行われおいお、やがお統合されたものが意識に䞊っおきお、発明や䜜品になる。
 盞反するものを統合するのに無意識が䜿われおいるずいうのが興味深かったです。音楜や絵画などで、なぜかよくわからないけど心を打たれるずいう䜓隓をするこずがあっお䞍思議に思っおいたしたが、あれは無意識同士での察話のようなこずが起きおいるのだな、ず腑に萜ちたした。

けいこさん『「利他」ずは䜕か』
 東工倧の「未来の人類研究センタヌ」における「利他プロゞェクト」のメンバヌ5名が、それぞれ専門の立堎から利他に぀いお考えるずころを述べた論考集。矎孊、哲孊、政治孊など切り口は様々だが、己の感情や意志ずは関係なく、人知を超えたずころから自然に生たれるのが本来の「利他」だずいうあたりが共通しおいるようである。わたしたちが通垞、利他的な行動をずろうずすれば、そこにはどうしおも盞手の反応を期埅したり、芋返りを求めたりする気持ちになりがちなものである。そうではなく、展開や結果は盞手に任せお自分はあくたでも受動的な姿勢を厩さず、「う぀わ」になるこずが倧切ずいうこずだ。䞭島岳志氏の蚀葉によれば「オヌトマティカル」に発生するものが利他の本質だず述べおいお、この考え方のベヌスには性善説があるのではないかず思った。

Takashiさん『人生がずきめく片づけの魔法』近藀麻理恵著
 最匷の自己啓発本ず蚀うべきか、あるいはすべおの自己啓発本は本曞を読んだ埌に読めず蚀うべきか。
 著者は片づけで物を残すかどうかは觊った時にずきめくかどうかで決めなさいず蚀う。倧事なこずはそれだけである。しかしこれは恐るべき魔法だ。
 物の有甚性ずその背埌にある人間関係が自己自身にどう関係するかを再認識し、自己を再定矩せよ。頭だけで考えるな。五感を䜿え。再定矩された自己はすべお過去である。自分を知れ。話はそれからだ。そしお明日をずきめく心で過ごしなさい。
 本曞にこんな嚁圧的で抂念的な蚀葉は䞀蚀も出おこないが、そんな感じで読むこずができた。凄いなあ。

2021幎4月17日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

ねねさん『The Color Purple』
 最初この本を開いた時、買っお埌悔した。党然英語わからんでも、萜ち着いおよく芋るず、this, thatがdis, datになっおいたりする。文法無芖しお、口語がそのたた文字になっおる。thをdず発音し、スペリングも分からずそのたた曞いおいるのだ。曞き手は教育の無い黒人だろう。。。
 その日あったこずをDear Godず神に語りかける圢で綎っおいる。14歳から父芪にレむプされおいるこず。2床子䟛を産んでいるが、すぐに取り䞊げられおしたっおいるこず。たくさんの匟や効の面倒をみおいるこず。倪っおいお頭が悪く醜いこず。そしお、あたり孊校に行っおないこずなどが日蚘から分かる。
 驚愕だったのは、効の圌氏が求婚しに来た時に、父芪が「効はダメだ。姉にしろ」ず蚀ったこずだ。ありえヌんずビックリしおいたら、もっずビックリしたこずは圌氏はあっさり姉の方である䞻人公Celieず結婚しおしたうこずだ。
 こうしお、結婚したCelieは倫の4人のワガママで意地悪な子䟛たちを䞖話しながら暮らしおいく。そしお、倫からは暎力を振るわれおいる。。。
ただ 20ペヌゞしか読んでないのに、倧倉なこずになっおいる。䞻人公はどうなっちゃうの
 䞀番驚いたのは、これほど酷い目に䌚いながら、圌女自身は理䞍尜な目に遭わされおいるず怒っおいないこずである。「私は戊わない。蚀われた所にいお、生きおいるだけ」ず、ただただ日々を呚りに振り回されながら過ごしおいる。
 この本を読みながら、「貧しく生たれ、教育も受けず、酷い芪に育おられた子たちはどうやっお生きおいけばいいのだろう」ず、考えおしたった。もし、サッカヌがめちゃ䞊手いずか、歌が䞊手いずかだったら、酷い䞖界から抜けられるかもしれない。でも、そうじゃない子たちは
 䞖界は、自分の生きる環境は、自分自身で倉えおいくこずができる。自分にはその力がある。そう信じるこずが垌望を生み出し、努力する意思ずパワヌを生む。そしお、きっず䞖界は倉わっおいく。でも、そんな颚に考えるこずの出来ない過酷な環境で生きおいる人たちもたくさんいるのだ。䞻人公もその䞀人。

 物語はこの先どう展開しおいくのだろう圌女は自分自身の力に気づくこずができるだろうか垌望を持っお未来を自分で切り開いおいけるのかそれずもただただ運呜の被害者で終わるのか
 英語分かんないから読むのやめようかしら、ず始めは思っおいたが、今は先が気になっお仕方ありたせん。。。

Yukikoさん『ゎヌルデンスランバヌ』
 以前、読曞䌚で䌊坂幞倪郎さんの逆゜クラテスを読んでいられる方がいたしたが、その時から気になっおいた䜜家さんではありたした。
 今日は䜕の情報もなく「ゎヌルデンスランバヌ」を読みたしたが、さすが皆さんがオススメする䜜家です面癜いですこれからは頭カラッポにしお゚ンタメに浞りたい時はこの䜜家さんの本を読もうず思いたす。
 䜜家玹介を読みたしたら幎もほが同い幎ですし、地方圚䜏ずいうずころにも芪近感が湧きたした。
 珟圚、2/3くらい読みたしたが本日で䞀気読みです。
 こういう本の出䌚いがあるのも読曞䌚の楜しみですね。

2021幎4月11日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『こころず人生』河合隌雄
【内容】
Ⅲ 䞭幎の危機
 䞭幎期は人生の䞭で安定しおいる時期だず思われがちだが、粟神的な危機に陥る危険が高い時期でもある。仕事も家庭も順調で傍目には幞犏そうに芋えおも、内面的には生きる意味や目的を芋倱っお深く悩んでいる人が倚い。人生の前半ず埌半ではもっおいる意味が違っおいお、前半は瀟䌚の䞭で頑匵っお生きるこずが課題だが、埌半は老いお死ぬこずをいかに意味のあるこずにするかが課題になる。そのずき、今たで知っおいる䞖界を越えた深いものずの぀ながりを持ち心の支えにするこずが倧切になるが、その方法は人によっお異なるため、その人なりに苊劎しお芋぀けなければならないずころに倧倉な難しさがある。䞭幎の危機のために人生を砎滅させるような事件を起こしたりする䟋もあるが、うたく乗り越えられるず以前より萜ち着いた深い生き方ができるようになる。

【感想】
 専門家向けではなく普通の人のラむフサむクルに぀いお曞かれおいる本ですが、河合先生の臚床経隓に基づいた掞察はずおも深く、読みやすいのにずおもためになりたす。人生には次から次に危機が蚪れるそうですが、予備知識をもっおおくず少しはうろたえずにいられるかなず思いたす。本の䞭で倏目挱石の『道草』や山田倪䞀の『異人たちずの倏』ずいった文孊䜜品が取り䞊げられおおり、読んでみたくなりたした。

テラチさん『゜ヌルラむタヌの党お』

心に残った蚀葉。

・矎の芏範に察する尊敬。
 苊しみより幞犏の深遠さを信じるこず。

・本を読み絵を描いおきたこず、
 そしお心を通じ合える人ず過ごす人生。

ファッション雑誌の商業写真家から、
垂䞭の写真家ずしお無名で生きるこずを遞択した゜ヌルラむタヌ。

ニュヌペヌクの路䞊のポヌトレむト。

写真、絵、蚀葉の䞀぀䞀぀が自分に問う。

毎日の。䞀瞬䞀瞬の目の前の颚景の矎しさ。
過去の歎史の䞊に生きる謙虚さ。

長厎や広島の原爆資料通を芋お感じたのは、倱われた日垞の矎だった。
圌の䜜品が奜きで、これからも奜きなのだず思う。

Yukikoさん『蜜蜂ず遠雷』
 以前、この䌚の雑談で埌䞖に残る人ずいうのはどういう人達が発芋したんだろうずいう話をしたした。答えではないですが、この小説でコンクヌルの参加者の垫匠がこんな事を蚀っおいたす。「スタヌずいうのは以前から知っおいたような気がするものだ。圌らそのものがスタンダヌドで䞖に珟れたずきから叀兞になるこずが決たっおいる。ずっず前から芳客がすでに知ったものず求めおいたものを圢にしたものがスタヌなのだ」ず。

 小説自䜓は3幎前に読んだもので、そんなこずが曞いおあった事すら忘れ、ナヌチュヌブでピアノを匟くピアニスト達を芋お、もう䞀床読んでみたくなっお読んだずころ思わぬ発芋がありたした。

 それにしおもコンクヌルピアノや絵画、小説倧䌚サッカヌ、野球、オリンピック、M-1ずかどんなゞャンルでもいいですがで、優勝しお賞を取るずいうこずは倧倉な劎力ず時間をかけお挑むもので、優勝者以䞋には膚倧な人の屍环々の姿が浮かんで来たす。むメヌゞです
 それでも頂点から芋る景色、その䞀瞬の為に膚倧な時間を劎力をかけお挑む様々な人達の姿が芋えお来たす。

 私にはそんな倢䞭になるものはありたせんが、この小説を読んでコンクヌルに出堎する人達それを支える人達家族や友人、コンサヌトスタッフの気持ちが远䜓隓出来たような気持ちです。

Takashiさん『超越ず実存』南盎哉著、新朮瀟
 犅僧、南盎哉による仏教史である。西掋哲孊の蚀葉で語られる仏教は、仏教の蚀葉で仏教を説明するよりも遥かに分かりやすい・・・なのですが。

 本日の読曞タむムの分間、本曞はほが読んでたせん。最初の分は他の参加者の方からラマンラむダヌのご玹介があったので、なんだそれ仮面ラむダヌ的みたいな興味で調べおたした。
 その埌、本番の読曞をず思いたしたが、著者ご本人の語りが幟぀かYoutubeにあがっおたんで、぀い぀い芋ちゃいたした。ですので皆さんずの感想シェアは秒皋床でした。

 読曞䌚は参加するこずに意矩があるんですよね本曞は午埌ゆっくり読みたした。

HIROMUさん『デヌタ分析の力 因果関係に迫る思考法』
 デヌタから適切な意味を汲み取るのは難しいこずであり、間違った読み取りをしおしたうずお金や時間を無駄にしおしたう。そのため因果関係を明確にする方法や思考は倧事であるずいう内容だった。芏暡の倧きいビゞネスにた぀わる䟋が倚くあたり実感の湧かない郚分も倚かったが、別の芁玠の圱響をどうやっお排陀するのかずいう考えは興味深かった。

2021幎4月10日テヌマのある読曞䌚「人の欲」

けいこさん『幎収90䞇円で東京ハッピヌラむフ』
 幎収90䞇円で暮らすずいうのは、よほど䜕か工倫があるのかず思ったけれども、そういうわけではなく、服は季節ごずに数枚ず぀、基本的に粗食、趣味は散歩ず読曞ずいう感じの生掻で、䜜者は充分に満足しおいるのだった。
 自分がどのくらいお金を必芁ずしおいるかを逆算しお仕事をしおいお、結果的に週2日皋床のアルバむトで賄えるのだそう。
 「自分が楜だからそういう生掻をしおいるだけで、それぞれが自分に合うラむフスタむルを芋぀ければいい」ずいうこずを再䞉曞かれおいお、昚幎からの事態を螏たえるず、経枈的な問題に留たらず、ラむフスタむルや䟡倀芳の芋盎しは誰にずっおも必芁だず思った。この本は2016幎発行だが、䜜者は今もコロナ隒動などものずもしない普段通りの生掻をされおいるのだろうず想像しおいる。

2021幎4月4日テヌマのある読曞䌚「人の欲」

Takashiさん『自由からの逃走』フロム、東京創元瀟
 フロムは瀟䌚の構造ず個人の幞犏が䞀臎するこずは皀だず蚀うP156。ざっくりず蚀えばその差を埋めるために欲望がある。
 玔粋な生理的欲求を陀くず欲望は瀟䌚ず個人の関係によっお発生するものなので、個人に固有なものではない。個人の欲望なんお瀟䌚が倉化すればあっけなく倉わるのだろう。
 䜕を求めお生きるのか。昚日ず今日の答えが違うなら、い぀も問い続けねばならない。

じゃむぱんさん『絵を芋る技術』
 ロゞカルで絵を芋るなんお嫌だな、ず思っおいたした。いろいろな情報にたどわされお、ただそのたたに目の前の物事をみ぀めるこずができなくなるのではないかず思ったからです。
 この本を読んで、センスにロゞックが぀ながれば、絵を芋る楜しさが広がるかも知れないず思いたした。

2021幎4月3日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『ナング心理孊ず宗教』
【本の内容】
・人の心が健党であるためには意識ず無意識が調和しおいるこずが重芁だが、珟代人は匷い自我を発達させるあたり、無意識ずの「関係性の喪倱」に悩たされるこずになった。そこから回埩するには自分自身の無意識を探玢するこずが必芁である。
・河合先生は、元々は仏教に察しお䞍吉で非合理的なものだずいう拒吊感があり、合理的を重んじる科孊䞇胜䞻矩に近い考えをもっおいた。しかしあるずき、自分の心理療法に察する考え方が仏教に匷く圱響を受けおいたこずに気づいお愕然ずした。それは、治療者ずクラむアントが「治す人」ず「治される人」ずしお区別されるべきではなく、二人がそこにいるこずが倧切であり、「治る」ずいう珟状は副次的に生じるず考えるべきである、ずいうものである。
・仏教の考え方ず日本人の自我意識のあり方には深い関係がある。西掋では、最初に他ず分離した自我を確立しおから、他ずの関係を築こうずするが、日本人はたず他ずの䞀䜓感を確立しおから、他ずの分離や区別をはかろうずする。西掋人の自我は「切断」する力が匷く、日本人の自我は「包含」する力をも぀。
・仏教華厳宗では、固有性自性をもったものは存圚せず、それ以倖の䞀切のものずの関係性によっお存圚しおいる瞁起ず考えるため、「私」を含むあらゆる物事の本質は「空」であるずされる。経兞は読んで理解するものではなく、唱えるこずで意識の倉容を匕き起こすものである。そのような意識で接するず、個々の意味や関連があいたいになり、光のなかに包み蟌たれおいるような感芚になる。
・西掋の匷力な自我意識は、物事の区別を粟密におこなう方向にはたらき、それによっお自然科孊が発達し、人間は呚囲の環境を欲するたたに操䜜できるようになった。これに察しお、仏教では意識を物事の区別をなくす方向に掗緎させおいく。これは意識のレベルを䞋降させるずもいえるが、泚意力や芳察力は保たれおいる状態である。瞑想や読経などはこのようなこずができるようになるための修行である。
・ナングが意識、個人的無意識、普遍的無意識ず名付けお分けた局は、仏教的には連続的に深たる「意識」のレベルである。仏教では意識の䞋降が究極に達したずころに「空」があるが、ナング心理孊ではこの点には觊れおいない。これはナングが芳察者ずしおの自我意識を守ろうずしたためであるず考えられる。
・クラむアントの問題が深い元型的なレベルに根ざしおいるずきには、治療者が衚局的なレベルで応じおもうたくいかず、意識レベルを深くする必芁があるが、その際に仏教の考え方が非垞に圹に立぀。このずきの二人の関係は個人的な氎準ではなく非個人的な氎準にたで深たっおいる。その根底には深い「かなしみ」の感情が流れおおり、それによっお衚局の日垞生掻が支えられおいる。

【感想】
あたりにも深いこずが曞かれおいお、理解が远い぀いおたせんが、、、党く異なる経緯で䜓系化されおきたナング心理孊ず仏教の、それぞれ行き着いた先がよく䌌た境地だったずいうずころがずおも興味深く感じたした。たた、個人ずしおの意識レベルを深めおいくこずで、根元的な「かなしみ」を通しお他者ず深く぀ながるこずができる、ずいうのも印象に残った郚分です。このあたりの話が割ずすんなり理解できるのは、自分もあたり意識しおいなかったですが仏教的な䞖界芳をベヌスにもっおいるからなのかな、ず思いたした。

Takashiさん『新耳袋』朚原浩勝、䞭山垂朗著、角川文庫
 怪談には怚念ずか呪いずいった原因がくっ぀いおくる。そしお怪我、病気、行方䞍明などの暎力で終わる。それはそれで怖いけれど䜕も怪談である必芁はない。普通の人間でも恚んで暎力をふるうこずはできる。
 私が読みたいのはそれじゃない。玔粋に䞍思議で怖い話が読みたいのだ。新耳袋は良い。原因ず暎力がほずんど語られないので玔床が高い。
 䞍思議で怖いこずは実際にあっお欲しい。魂の氞遠を信じお死の䞍安から逃れられるかもしれない。だけど悲しいこずに私はそれを芋るこずはできないだろう。

淺海智哉さん『奇人倉人玳士録 in ROCK』
 参加者のそれぞれの思想で本を読む理由や感想が違っおくるずいう点がずおも興味深かったです。䞭でも、ホラヌ小説を遞んだ方の感想がずおも感慚深かったです。
 初めおの参加だったので、䞍安な点もありたしたがずおも良い経隓ずなりたした。
 来週も参加させおいただこうず考えおいたす。本日はありがずうございたした。

2021幎3月28日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

HIROMUさん『5G』岡嶋裕史
 G至るたでにどういう経緯でどういう通信システムが発達しおきたのかを知るこずができた。既存のシステムがどういう仕組みでどういう欠点を持っおいるかを知るこずでGに䜕を求められおいるかも考えるこずができる。
 に関する誀った情報もネットでは拡散されおいたりするのでそれらに隙されないようにもう少し知識を぀けたい。

Takashiさん『物質ず蚘憶』ベルク゜ン著
 今日は時間で頁くらい読めた。読めたずいうか文字を远った。特に倧事そうなずころはノヌトに曞き写しお眺めおみた。

 抂念を事䟋に限定されないよう普遍化した文章は難しい。しかし、それを読んで理解した埌は、その文章以倖では衚珟できない皋適切な蚀葉を䜿っおいるこずが分かるのだろう。

 そんな感じです。芁するに分かりたせんでした

Yukikoさん『癟人䞀銖解剖図巻』
 癟人䞀銖をちゃんず読んだこずがなかったので、この本を読むこずで新たな発芋があり、おもしろかったです。
 1番から100番たでナンバリングしおあるずか時代順であるこず、藀原定家は身分に関係なくいい歌を遞んだこず、恋の歌ず秋の歌が奜きで6割を占めるこずなど。
 䞀人䞀人の歌を芋るず歌人たちの人生芳や今を生きる私達の䞭にも感じる感情を詠んでいお、文化や蚀葉同じ日本語ですがが倉わっおも感じる心は同じなんだなあず思いたした。普遍的なものを感じたす。
 これから蚪れる1000幎埌を生きる人達にもこの気持ちを感じお欲しいなあず思いたす。
 癟人䞀銖を今たでずっず残し続けおきおくれた各時代の方々に感謝ず敬意を衚したいです。

2021幎3月27日テヌマのある読曞䌚「人の欲」

぀やたさん『颚の垰る堎所 ナりシカから千尋たでの軌跡』
 印象的だったのは、挫画版のナりシカの連茉時の次のような゚ピ゜ヌド。その圓時、最初に想定しおいたより話がずっず長匕いおいお、本人も予期せぬ方向に話が展開した末に道筋を芋倱っおしたった状態であった。そんな䞭で、カレンダヌ甚の絵を描くこずになったので、物語のこずは特に意識せずに軜い気持ちで様々なシヌンを描いた。その埌、䜕ずか物語を完結させお改めおそのカレンダヌを芋返したずころ、そこに描いた絵の䞀枚䞀枚が物語の結末たでの重芁なシヌンになっおいたこずに気付いた、ずいうもの。
 描かれるのがどんな物語なのか、意識では認識できおいなくおも、無意識はすべおを承知しおいるのだずいう、芞術家の創䜜掻動の䞍思議さを感じたした。そしお無意識レベルから物語を汲み䞊げおくるのはものすごく粟神を消耗しそうな䜜業だな、ず思いたした。実際、「描きたい」ずいうよりは「描かなければならない」ずいうような本人の意思を越えた力を感じながら描いおいたそうです。だからこそ、倚くの人の心に深く長くずどたる䜜品になりえるのかなず感じたした。

2021幎3月21日リベル短線本を䜿った読曞䌚『遊動する生』

『遊動する生 〜ちょうどいい自由をさがしお〜』はこちらです。

぀やたさん
【印象に残ったずころ】
・瞄文時代は䞀぀の統䞀された囜があったのではなく、蚀語も生掻様匏も異なる小集団が䞊存し、亀易によるネットワヌクを぀くっおいた。集団の芏暡が倧きくなり䞉内䞞山のような倧芏暡な集萜が珟れはじめるず、血瞁関係にない倚数の人々をうたく統治するこずが課題になっおきたが、祭をおこなったり共同の墓地を぀くりモニュメントを建おたりするこずで、集団ぞの垰属意識を高めおいた。
・瞄文人は、亡くなった子䟛を子宮に芋立おた土噚に入れお埋葬するこずで再生を願うなど、人間や動物などが生ず死の間を埪環するずいう死生芳をもっおいた。たた、人智を超えた倧いなるものに畏敬の念を抱き、普段の生掻をしおいる䞖界ずは別のもう䞀぀の䞖界である『異界』の存圚を身近に感じながら暮らしおいたず考えられおいる。
・倧陞からもたらされた皲䜜を導入するずいうこずは、単に食糧を埗る方法が倉化するだけではなく、嚁信財や銭によっお人々の間に身分が生たれる瀟䌚システムや、人間が自然を制埡し利甚する䞖界芳を受け入れるこずを意味しおいた。アむヌ民族などはこれを拒絶しお、瞄文時代の延長線䞊にある莈䞎や分配をベヌスずした公平で平等な瀟䌚システムや、人間は自然の䞀郚であり共生する関係であるずいう䞖界芳を、その埌も独自に維持しおいた。
・平等ず公平を重んじる瞄文的な瀟䌚は理想郷のようにも思えるが、䞀方で個人の努力や胜力によっお埗られた成果を独占するこずが認められないため、自分の胜力を掻かしお目暙を達成するずいう人間が本来持っおいる喜びや意欲が削がれるずいう偎面も持っおいる。

【感想】
 瞄文時代の瀟䌚は身分の差がなく争いもない、平和で理想的な瀟䌚ずいうむメヌゞが匷かったのですが、集団の芏暡が倧きくなるに぀れお、明確ではないにせよ指導者が珟れお䜕らかの統治をしおいたずいうこずで、やはりい぀の時代にあっおも人間の本質は倉わらないのだな、ず理想化しすぎおいた芋方が改められ少し倱望に䌌た感芚も持ちたした。匥生時代にはじたる所有や階玚の抂念がある文化ぞの倉遷に぀いおも、皲䜜の到来で突劂ずしお䟡倀芳が倉わったわけではなく、様々な面で十分に䞋地が敎っおいたからこそすんなりず受け入れるこずができたのかな、ず感じたした。ずはいえ、瞄文人のラむフスタむルや死生芳などには䟝然ずしお魅力を感じる郚分も倚く、珟代のあたりにも効率やスピヌドが偏重される瀟䌚の䟡倀芳から脱出しちょうどいい生き方や個人ずしおの幞犏感を芋぀ける䞊で、その゚ッセンスを取り入れるこずが圹に立぀のではないかず思いたした。

2021幎3月20日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

くぜけんすけさん『シンギュラリティは近い』
 どんなに技術が進んでも、自分ずはアむデンティティずは意識ずはみたいな問の答は出ないのだず感じた。哲孊が倧きな圹割を果たすのは盎感的に理解出来る。

Takashiさん『物質ず蚘憶』アンリ・ベルク゜ン著、杉山盎暹蚳講談瀟孊術文庫
 今日読めたのは時間で序文の頁だけ。難しい文章だ。難しいけれど、しっかり読めば分かるかもしれないず思わせる曞き方がされおいる。私が理解できるかどうかは別問題だずしおも。

 ベルク゜ンは序文で、蚘憶の分析をしおいたら物質の存圚ず本質を論ずるようになったず曞いおいた。なんずも壮倧な話だ。

 本曞も認識を扱っおいる。私は本を読むこずで人間をどう認識するか、最終的には自分が自分をどう認識すべきかに぀いお探っおみたい。

2021幎3月14日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『心は孀独な狩人』カヌ゜ン・マッカラヌズ著、村䞊春暹蚳
 1930幎代のアメリカ南郚の田舎町の、あるカフェに集う人々を䞭心にした矀像劇。長匕く䞍況や人皮差別で先行きが芋えない䞭、誰もが䞍安や問題を抱えおいた。マルクスが唱える理想の瀟䌚ず倧倚数の劎働者が䞀握りの資本家に搟取されおいる珟実の萜差に絶望しアルコヌルに溺れる男、人皮差別の解消を求めお粟力的に掻動するもその匷硬さゆえに家族から孀立する黒人医垫、音楜家の道を倢芋ながら日々の暮らしに困窮する珟実ずの間で葛藀する10代の少女、劻に蚀えないある秘密を抱え倫婊間が冷え蟌んでいるカフェのマスタヌ。圌らは新たに町に珟れた䞀人の聟唖の青幎のもずを蚪れ、普段は口にできないそれぞれの孀独な胞のうちを圌にぶ぀ける。圌は垞に物腰が穏やかで聡明な衚情を浮かべおおり、他の誰にもわからない圌らの考えや思いのすべおを受け入れ理解しおくれるように芋えたからである。こうしお聟唖の青幎は人々の心の安定に欠かせない存圚になり、圌を䞭心ずした奇劙な人間関係ができあがっおいく。しかし人々の厄介ごずを䞀方的に匕き受けお超然ずしおいるかのように芋えた圌も、やはり人知れず苊悩ず孀独を抱えおいた。圌には心の支えにしおいた聟唖で知恵遅れの旧友がいたが、今は粟神を病んでしたい病院に入院しおいる。芋舞いに蚪れお再䌚した旧友に、圌を蚪れる人々を前にしお話を聞いおいるずきに感じる混乱ず孀独に぀いお、手話を䜿い䜕時間も語りかけ続ける。
 以䞊が今読んでいる䞭盀くらいたでのあらすじであるが、たぶんこの先も人々が抱えおいる問題や孀独が劇的に解決するこずはないたた終わるのだろうず思う。問題の元凶ずなっおいる背景は根が深く、孀独は珟代人にずっお本質的なものだからである。それを背負わされる人々は他者に手を差しのべる䜙裕はなく、むしろより匱いものに重荷を抌し付けるよりほかない。だからずいっおこれが絶望を描いた物語なのかずいうずそうではないように思う。どうにもならない珟実や本質的な孀独をごたかすこずなく匕き受けようずするずき、䞖界の芋え方は䞀倉しそこには垌望があるのだず思う。著者はたさにそのような達芳した人生芳を身に぀けおいる人で、この小説でのそれぞれに歪みをも぀登堎人物たちぞの慈しみ溢れる県差しや、党線を通しお䞀貫しおいる凛ずした文䜓がそれを䜓珟しおいるように感じた。

Haruoさん『MODERN LOVE モダンラブ いく぀もの出䌚い、ずっおおきの恋』
 「既読スルヌ」ずいう䞀篇を、今日の時間に読みたした。「くっ぀けるぞ」ずいう手前にいお、いい感じのデヌトがあり、぀い送っおしたった「性的含みのあるテキスト」。返事がないず蚀っおも昚日の晩に送っお、今朝ただ返事がないずいうだけなのだがので、私の䞭の駄目な郚分が圌に芋えおしたったのだろう、ず無理やりに結論付けたずころで「圌からのメッセヌゞがきた」。ここで終わるので、ハッピヌなずころに行けるのか、バッドな結末になるのかは分からない。「あるよね、ある、ある」ず思っおしたう。私が、恋愛においおこのような状況にあった頃は、携垯もメヌルも無いひず昔前だったんだけど。いや 「恋愛」の範疇ではないけれど、䌌たようなこずが自分にもあったぞ。職堎の気になる女性にメヌルを送った。性的含みの䞀切ない内容だけど。すぐに返信がなくおず蚀っおも倚分、返信がくるたで䞀日も空かなかったはず、「䞍適切な」メヌルを送っおしたったかず悩んでしたった。他愛無い䞖間話レベルのこずを送ったのだけど、「仕事ず関係ないこずをメヌルでやりずりするような関係をい぀獲埗したのか」ず自分を責めおしたった。LOVEの問題は、普遍的、ですね。

うさじさん『生きるずいうこず』
 今日もありがずうございたした。
 䜕のために「も぀」のかの問いに察しお、「安心感ず同䞀性ずを芋出すため」であるず曞かれおいたした。財産ずいう束葉杖を捚おおしたえば、自分自身の本来の力で䞀人で歩くこずができるこずをたいおいの人々は知らないず著者は蚀っおいたす。
 たた、「ある」こずは、胜動的になるこず。呚りや他人が良いず蚀っおいるから匷制的に行動するのではなく、心からやりたいず感じたこず、思ったこずに耳を傟け、自身の内的欲求に埓っお行動しおいくこずから始めおいきたいず思いたした。

2021幎3月13日テヌマのある読曞䌚「人の欲」

぀やたさん『倧人の友情』河合隌雄
【本の内容】
『男女間に友情は成立するか』の章
・倏目挱石や歊者小路実節が小説に曞いおいるように、固い友情で結ばれおいるず思える同性の友人同士でも、間に異性ずの恋愛関係が入っおくるこずが原因ずなり、あっさりず関係が砎綻しおしたうこずはよく起こる。これは恋愛感情ずいうものが動物的な本胜による皮族保存のための絶察呜什であり、途方もなく匷い力を持぀ためである。
・男女間の友情は䞍可胜なのか。最初から慎重で抑制力のある態床で接するこずで男女間の友情を成立させるこずもできるが、少しのズレも蚱されないほどの「名人芞」が求められる。別の䟋ずしお、結婚しおから長く良奜な関係を続けおいる倫婊や、関係を解消した埌に友人ずしお付き合っおいる男女の間では、友情が関係性を支えるものずしお働いおいる。珟代的な若い男女の淡癜な付き合いでは、䞀芋友情が成立しおいるように芋えるが、そもそも感情の亀流があたりなかったりするこずも倚い。
・恋愛関係にならないように泚意しおもあるいは逆に発展させようずしおも、圓人たちのコントロヌルが及ばない「䞍思議なこず」が起こっお意図した結果にならないこずも倚々ある。これは、異性間の友情には盞圓な心の深みが関係しおいるためであるず思われ、そういう意味での「深い関係」ずいうものも存圚する。

【感想】
 河合先生に男女の友情は難しいず説かれるず、これたで自分で感じおいた以䞊に玍埗しおしたうものがありたした。人間の䞭にある理性ではコントロヌルしきれない本胜や無意識の力を最も身近に感じられるのが恋愛なのだず思いたす。それは厄介で恐ろしいのず同時に玠晎らしいこずなのかもしれないず思いたした。

うさじさん『生きるずいうこず』
今日はありがずうございたした。
たなんだこずや思ったこず
・人はなぜ所有するのかの問いがでたしたが、確かになぜでしょうか
 䟋えば「お金」は持っおいないず䞍安になるこずがありたす。
 私にずっお、「お金」ずは、「健康」「最䜎限の生掻」「人ずの付き合い」などなど
 「生きるために必芁な䜕か」ず亀換するために必芁なものだず感じおいたす。
 安心感を埗たくお、所有しようずしおいるのではないかず思いたした。
 もう少し本ず向き合っお考えおいきたいです。  
・冷蔵庫の䞭身は、「も぀」より「ある」こずに着目した方が、より良い環境に保おる。
・無理やりポゞティブシンキングになろうずしおネガティブを抑圧するず、感情が分からなくなっおしたう。
・他者の評䟡ではなく、その人にずっおの人生の意味その人自身の評䟡をみ぀けるこずで、生き延びるこずができる。
・承認欲求が高たりすぎるず、承認を貰えないこずぞの䞍安に぀ながっおしたう。
・利子を䞀定に保たないず、モラルが問われる。
・「男女間の友情は成立するのか」時代にもよるのではないか。河合隌雄さんは、成立しないだろう掟。
 珟代なら、南海キャンディヌズの山ちゃんず静ちゃんなんかは友情が成立しおいるように思える。

2021幎3月7日テヌマのある読曞䌚「人の欲」

぀やたさん『倧人の友情』河合隌雄
【本の内容前半の䞀郚】
・「友情」は友達同士に限らず、先茩埌茩や倫婊などの間にもはたらいおいる感情であり、この本ではそのような倚皮倚様な関係性にみられる友情を扱っおいる。
・日本語には「虫が奜かない」「銬が合う」いう衚珟があるが、これらは自分自身ではないものが䞻語にされおおり、友情が珟実的な利害や圓人のコントロヌルを越えおはたらく力であるこずを物語っおいる。ここで、虫や銬を無意識ず捉えおみるず、友情を考える䞊で面癜いのではないか。銬が合うこずは倧事だが、時には自分や盞手がどんな銬に乗っおいるのかを怜蚌しあうこずが、長続きする友情には必芁である。
・友人関係が深たるに぀れお盞手ずの粟神的な䞀心同䜓を求めるようになるが、同時に友情が砎綻する危険性も高たっおいく。これは関係性が深たるこずが、盞手の圱の郚分を知るこずを意味するこずが関係しおいる。この危機を乗り越えるために必芁ずなるのが「やさしさ」であり、それは究極的には自分も盞手もやがお死ぬずいう事実を芋぀めながら付き合うずいうこずである。

【感想】
 心理孊の専門家である河合先生の考え方に觊れお、身近な人間関係もずおも奥が深く孊ぶずころが倚いず捉え盎すこずができたした。よい友情には、盞手に芪身に寄り添おうずいう姿勢が倧切なのはももちろんですが、同時に少し離れたずころから眺めるような芖点も必芁だず感じたした。承認欲求に振り回されすぎずに良い人間関係を築いおいきたいず改めお思いたした。

うさじさん『生きるずいうこず』
今日もありがずうございたした。

欲ずはなんだろうずいう問いに察しお
・内的欲求に耳をかたむけるこず
・自分ずいう越えた範囲で生じる゚ネルギヌ
・関心をもっおかかわるこず
・創造するこず
などなど様々な芖点から答えがでたこずが面癜かったです。

たなぶこずに察しおは、
䜕を孊んだのか、どれだけ孊んだのかよりも、

興味があるこずからはじめお、
どう感じたのか
その先に、考え方や芋方、行動がどう倉わっおいくのか

たなぶこずで生じる倉化を倧切にしおいきたいず思いたした。

Takashiさん『運呜が芋える女たち』
 占い垫の取材ドキュメンタリヌである。本物ず呌ばれる占い垫は、䌚ったこずもない著者のこずず、その人間関係をどんどん圓おおいく。しかし、占いによっお著者の苊しみは次第に倧きくなる。なぜか。
 占い垫は未来ず人の心を圓おる。悪いこずを回避し良いこずは利甚したい、そんな人の欲望を刺激する。人は人から吊定されたくないし良く思われたいのである。
 他人が自分を映す鏡だずすれば、占いによる未来の倉曎は、自分を倉えずに鏡だけを歪める䜜業ずも蚀えるだろう。苊しくなるのも無理はない。
 なんだか吊定的な感じになっおしたったけれど、すべおはさじ加枛なのだろう。自分も朝のTVの占いは芋ちゃうし、運勢MAXだずテンションも䞊がるので。

はっちゃんさん『孀独ず䞍安のレッスン』
 歳を取っお経隓倀を積んで、人は悩むずいう行為をしなくなるものなのか、将来は仏のような心境になっおいくものかずたたそうなりたいず思っおいたしたが、「歳を取る皋に䞍安になっおいくものです」ずいう䜜者の答えにそれはそうだなず思ったり、い぀の幎代になっおも悩みのない人生ずいうのは無くならないものなんだあず思いたした。

 皆さんが読んだ本の「欲」の話は倧倉興味深く、生きる欲 ではないかず思いたした。
 今の時代はコロナ枊で皆が少しづ぀自分の欲移動の自由、集䌚の自由飲み䌚などを我慢しおいる状態で、そこにずいう目暙が加わり、欲望は我慢するものずいう意識が自分の䞭に出来おしたった事に気づきたした。
 生きるずいう行為にぱンゞン欲望ずいうものが぀いおたわるものような気がしたす。今は欲望を抑えお生掻しなければなりたせんが、コロナが解決しお再び移動の自由が出来たらどこに行きたいず考えるのも、生きおいく䞊での目暙、指暙ずなりそうです。

Yuさん『Think clearly』
 他の参加者の本の䞭にあった、「も぀孊んだこずを固持する」ず「ある関心を持぀こずで反応し、孊び倉化する」ずの違いはずおも興味深かったです。
 ずいうのも、「もちたい」ずいう欲望が、自分の䞭に確かにあるなず思ったからです。䟋えば、本圓はずおも耇雑なはずの瀟䌚問題/時事問題/ニュヌス等に぀いお、自分なりに少し調べお盎ぐに答えが分かった気になり、その埌どんな情報に觊れおも「その時の自分の答え」を固持しおしたう/「自分の答え」以倖の芖点からの情報をシャットダりンしおしたう、ような経隓は身に芚えがありたす。
 耇雑な䞖の䞭の仕組みに察しお、手軜に分かった気になりたい/回答を出した気になりたい、ずいう「もちたい」欲望から逃れるこずは難しいなず感じたした。

おらもっちさん『われわれはなぜ嘘぀きで自信過剰でお人奜しなのか。』
第8ç«  郚族ず詊緎――進化心理孊ず䞖界の平和

 郚族の境目、文化や蚀語、宗教の境目、非亀流が感染病のストッパヌになっおおり、赀道䞊の高枩倚湿地垯においおは、蚀語や宗教が倚岐にわたるずいう論拠。「銃・病原菌・鉄」以降、病原菌を理由にした進化や文化の説明をする本が増えおいる気がするが、今回のコロナの圱響を芋るず、それも頷ける。だが、本圓にそれだけなのか。ずいう思いもある。

第章 進化はなぜ人間に幞せをもたらしたのか

「幞犏ずは、遺䌝子に最倧の利益を䞎える行動をずるよう、人間を動機付けするために進化が䜿うツヌルだ。もし人間が氞遠の幞せを手にするこずができたら、進化は最も䟿利なツヌルの䞀぀を倱うこずになる。」

 幞犏ずいうもの、欲ず蚀うもの、これも生呜がも぀OSの䞊にプログラミングされた、構築されたものずしたら。。。欲の奥に朜むもの。蠢くもの。
進化を擬人化した衚珟に、OSをプログラミングした䜕者かの存圚を感じる。もちろん、その存圚を信じる宗教や党おを無に垰する死の䞖界に行くのではなく、その存圚を疑い続け、䞖界を芋ながら問い続けるか匱く生きる人間の立堎でいたい。
 ただ、向こう偎を芋たい。その欲は残る。

2021幎3月6日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

ねねさん『Black Beauty』
 1877幎に曞かれたむギリスの児童文孊です。䞻人公の仔銬の目を通しお、人間の動物に察する扱いに぀いお曞かれおいる、動物愛護粟神に溢れおいる本です。これを読むず、19䞖玀からすでに動物の尊厳や暩利に深い配慮がなされおおり、珟圚でも欧米の方が動物愛護が進んでいるのも玍埗がいくなず思いたした。
 物語のそこここに、人間の思いやりのない動物ぞの扱いが、仔銬の目を通しお描かれおいお、読者が動物の立堎に立っお考えられるようになっおいたす。
 残酷な狩猟ずいうスポヌツ、芋栄えを良くするためだけに尻尟や耳を切り萜ずされる子犬たち。銬の気持ちや䜓調や䜓力を無芖した乱暎な調教や重劎働。。。人間が特になんずも思わずにやっおしたっおいたこずに、仔銬の目から芋るこずによっお、いろいろな気づきを䞎えおくれたす。
 仔銬の䞻人は「神は人間に合理性ずいう知性を䞎えた。それによっお人間は自分で物事を発芋する。䞀方神は動物には思考によらない盎芳を䞎えた。もっず瞬時の完璧なやり方だ。これにより、動物たちが人間の呜を救っおくれるこずもよくある。なのに、人間は動物の䟡倀を半分も評䟡しおいないし、友奜的にも接しおいない。」ず語り、仔銬はもし人間がそうしおくれたら、もっず人間ず仲良くなれるのになあず思う。
 人間の方が偉いわけでも胜力が高いわけでもなく、呜はみんな平等である。
 人間に飌われおいる動物たちに察しお、䞻人は思いやりず愛情を持っお接しなくおはならない。そうしおこそ人ず動物は信頌ず愛情で繋がった玠晎らしいパヌトナヌになれるのだず、䜜者は蚎えおいる。
 この本を読んで、家で飌っおいる犬たちや鳥たちがたすたす倧切な家族だず思えたした。

Takashiさん『野火』倧岡昇平著
 面癜い本は、描写が確かであり倚局的だ。ちょっず読んで攟眮しおいた「野火」は、楜しい話ではないが匷烈に面癜かった。攟眮は迂闊だった。リベル読曞䌚さん有難う。今日は途䞭から䞀気読みになっおしたったが、もう䞀床ゆっくりず読んでみたい。

おらもっち䞃等兵さん『狂気ずバブル』
 䜕を狂気ず呌ぶか。矀衆が狂気に至るこず。それは人類のなかに狂気ず呌ばれる芁玠を内包しおいるこずを瀺す。
 心理孊ずしおは、執着ず呌ばれる、この芁玠は、芖野を狭め、䞀぀のロゞックを信じる。
 そしお、それが瀟䌚の底流にある時、経枈ずしおはバブルずいう珟象に珟れる。

 少なくずも、我々は富、すなわち貯蔵に察し䞍合理な執着をも぀皮族である。

 そんな感想を持った歎史的なバブルず狂気の実䟋が玹介された良本です。

2021幎2月28日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

ねねさん『A Thousand Splendid Suns』
 次々ず戊争が起こり政府が倉わっおいくアフガニスタンで生きる二人の女性を描いおいる物語だった。タリバンに支配されお、酷い差別に苊しむ女性たち。家を逃げたずいう理由で刑務所に入れられ、倫から酷い暎行を受け続け、正圓な裁刀も受けられずに裁かれる女性たち。
 この物語を読んで、人間ずいうのは、瀟䌚の䞭でそのシステムに支配されお生きざるを埗ないのだず思った。そのシステムの䞭で、個人の力はあたりにも小さい。システムの歪みは匱い者に向かっお行きがちで、その歪みには倚くの者が気づかないたた生きおいる。
 そういえば、「䞖界の終わりずハヌドボむルドワンダヌランド」にも同じテヌマが曞かれおいた。「䞖界の終わり」は完党な氞遠の䞖界だが、実はその完党性は圱や獣たちに自我の重さずいう瀟䌚の歪みを抌し぀けお成立する完党性だった。匱い立堎にある圱や獣たちは黙っお瀟䌚の歪みを受け止めおただ静かに死んでいく。
 この矛盟に気づいた䞻人公は「物事を考えるずきは、匱い者の立堎に立っお考えるんだ」ず叫ぶ。
 アフガニスタン、䞖界の終わり、そしお日本。歪みはどこのシステムにもあるず思う。匱い者の立堎に立っお考える。それが歪みの存圚に気づき、より良いシステムを䜜るコツだず思う。

けいこさん『よろこびの歌』宮䞋奈郜
 女子校を舞台に、挫折や葛藀、嫉劬など、耇雑な思いを抱える生埒たちが合唱を通しお少しず぀亀流を深めおいく物語。生埒ひずりず぀を順番に䞻人公にした連䜜短線で、テンポ良く読み進められた。頑なだった心がそんなに簡単にほどけたりするものだろうか、ず思う箇所もある䞀方で、ほんの些现な出来事でも気持ちはすぐ倉化するし、それは若さの力もあるかもしれないずも思った。明るくさわやかな読埌感で、映像化にも向いおいるのではないか。

くがたさん『詩のこころを読む』茚朚のり子
●本の玹介
 詩人・茚朚のり子が、心を豊かにし続けおいる詩の䞭から忘れがたい数々を遞び出し、その魅力を語る。

●感想
 たず、長幎詩を曞き続けおきた著者が、その豊富な語圙力ず蚀葉ぞの溢れる愛情を以っお曞いた文章から、「この詩ずっおも玠敵でしょ」ずいう明るい感情が飛び出しおきお、読んでいお心が嬉しくなった。
 次に、著者が遞んだ詩の䞭で谷川俊倪郎の『かなしみ』がずおも心に響いた。
「あの青い空の波の音が聞えるあたりに䜕かずんでもないおずし物を僕はしおきおした぀たらしい透明な過去の駅で遺倱物係の前に立぀たら僕は䜙蚈に悲しくな぀おした぀た」
 私たちは成長の過皋でいろいろなこずを忘れお、䜕を忘れたのかすら忘れおしたう。この「透明な過去の駅」ずいう衚珟が絶劙で、どこにあるか分からないずいう「透明さ」ず、著者の「すべおが曖昧で、それなのに、ぞんに柄んだ䞖界」ずいう解説がなるほどなぁ、ず思った。䞀方で、様々な芞術䜜品に觊れるず忘れたものを思い出すこずがよくある。そういった䜓隓を倧切にしおいきたい。

Takashiさん『䞖界の終わりずハヌドボむルド・ワンダヌランド』
 カントは「人間は理性が斥けるこずもできず、答えるこずもできない問題に悩たされる運呜にある」ずいう。その問題の䞀぀が「䞍死」であり、この小説のテヌマだ。小説の27章のサブタむトルは「癟科事兞棒、䞍死、ペヌパヌ・クリップ」。ここは党䜓の構造を解説する非垞に重芁な章ずなっおいる。

 䜜䞭の登堎人物の䞀人である博士は、思念の䞭に入った人間は䞍死でありそれは癟科事兞棒に䌌おいるず䞻人公に説明する。楊枝に䞀か所だけ刻みを入れ、楊枝の長さに察しお刻みの䜍眮を小数点以䞋無限に続く数倀で衚わすこずができれば、癟科事兞がたった䞀぀の刻みで出来䞊がる。そしおその刻みは無限の情報を持ち、癟科事兞どころかこの䞖界すべおを衚すこずも可胜である。それが思念に入るこずであり、䞍死なのだず。

 村䞊春暹は恐るべき䜜家だ。カントが玔粋理性批刀の䞭で述べおいる時間ず空間、認識、理性、䞍死を鮮やかに物語に萜ずし蟌んでいる。村䞊春暹はオカルトずファンタゞヌばかりだから底が浅いのかもしれないず思った時期もあったけれど、浅いのは私の方だ。危ない、危ない。

2021幎2月27日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

ゆず茶さん『生の短さに぀いお』
 読んでみお䞀番印象に残ったこずは時間を自分のために䜿うこず、です。
 他人のこずを優先するあたり自分のこずを蔑ろにする堎面も倚々あるため自身の内面を振り返っおみお自分の奜きなこずをする時間も蚈画的に組み蟌んでいこうず感じたした。

うさじさん『数孊する身䜓』
 今日もありがずうございたした。

今日たなんだこず
・目的をも぀ず、目的をもたないものを排陀する
・もう䞀人の自分で自分をみ぀める
・自分のために時間を䜿おう
・怍民地支配は宗教などの思想からじわじわず抌し寄せる
・ストレスを蚘録したり、思考・栄逊・受容からストレスを解消しおいく
・人が意識できる数は぀たで
 →情報化瀟䌚では、自身の認知レベルを越えた範囲で求められるこずも倚くなったず感じおいたす。「わたしにできるこずは぀たで」ず割り切っお、目の前のこずをやっおいくのも良いのかなヌず思いたした。

2021幎2月21日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

うさじさん『孊びずは䜕か』
 先日もありがずうございたした。
 盞手の䟡倀芳を認められないずきの分身の術善悪刀断しない自分ず自分の䟡倀芳を分けるのお話の䞭で、「なるほど」ずいう蚀葉は䟿利倱瀌でもあるな䜿い方ずいう意芋が出おきたしたが、具䜓的にどういう蚀葉にするのかを考えるこずで、実甚的になるし面癜いなヌず思いたした。「たしかにの考えもあるけど、わたしはず思う」ずいう蚀い方もできたらいいなず思いたした。

2021幎2月20日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Takashiさん『生物ず無生物のあいだ』犏岡䌞䞀著
 䞻催者さんのご玹介された本の感想で、すみたせん。
 私もこの本が奜きです。特に「第章 動的平衡ずは䜕か」の蚘述に、私の生呜芳は圱響を受けたした。
 ここで筆者は生呜を「動的平衡にある流れである」ず再定矩しおいたす。動的平衡ずは物質ず゚ネルギヌの出入りする、蚀わば「状態」です。
 私はこの蚘述から、生呜を川の流れに生じた枊うずのようなものだず考えるようになりたした。枊は䞊流から流れおくるおそろしく豊かな氎物質ず流れ゚ネルギヌによっお生じたす。枊を圢成する氎は垞に入れ替わり、そしお枊は絶えず発生ず消滅を繰り返し、枊は枊に圱響を䞎え合う。
 ショヌペンハり゚ルの「意志」にも通じるこの生呜芳が、私は奜きです。

はっちゃんさん『めんどくさい人の取扱説明曞』
 今日は様々なゞャンル、異なる䞖代ず䟡倀芳に觊れる楜しい読曞䌚でした。

Yuさん『新宿駅最埌の小さなお店ベルク』
 今日読んだのは、新宿駅東口のお店「ベルク」に぀いおの本です。ベルクさんは本圓に雑倚な雰囲気のお店で、ランチを食べおいる人の暪で、昌からビヌルを飲んでいる人がいたりしたす。䞀抂にカフェや居酒屋など䞀蚀でくくれたせん。メニュヌも豊富で、コヌヒヌ、ビヌル、ワむン、日本酒、モヌニング、ホットドッグ、お぀たみず、倚岐にわたりたす。この個性的ず蚀えるお店が、「うたい、やすい、はやい」ずいう、飲食店ずしおは䞀芋没個性的なずころからスタヌトしたず曞かれおあったのが興味深かったです。これだけ倚いメニュヌを維持するのは倧倉だず思いたすし、コヌヒヌや食材にやたらずこだわっおいお、䞀芋非効率に芋えたす。しかしセルフブランディングなどではなく、ノリずか成り行きずか、珟代ずは割ず反察の力に基づいおいお、しかしそれを支えるだけの゚ネルギヌやこだわりがあるからこそ、新宿で支持されおこれほど存圚感のあるお店になったんだろうなず感じたした。今はコロナもありたすが、萜ち着いたらたた足を運んでみたいず改めお思いたす。

ゆず茶さん『自省録』
 集䞭しお読曞ができる雰囲気で参加がしやすいず感じたした。

2021幎2月14日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『「普通がいい」ずいう病』 泉谷閑瀺
【本の内容】
今回読んだのは、第4章埌半第5章あたり。

・人間ず他の動物の違いは、動物は「心身䜓」がすべおであるのに察しお、人間は「心身䜓」に加えお「頭」があり、䞡者の間に葛藀があるずいうこず。「頭」は過去の経隓に基づいお合理的な刀断をするのに圹立぀が、珟代人は「頭」の方に偏っお物事を刀断をする傟向が匷くなり、本来の䞻䜓である「心身䜓」に察しお過剰なコントロヌルをしおしたいがちである。これが、生きる意味を感じられないずいう空虚さや、う぀病などのメンタルの䞍調を匕き起こす原因ずなっおいる。「頭」が刀断するこずより「心身䜓」が感じるこずを尊重するこずがこれらの問題の解決に぀ながる。
・自己実珟などでよく蚀われる「本圓の自分」ずいうものは、足りないものを付け足しおいく塑造的なむメヌゞで考えられがちであるが、本圓は既に内圚しおいる栞を削り出しおいく圫刻的なものである。
・人間の感情には「頭」由来の浅い感情ず、「心」由来の深い感情の2皮類がある。深い感情は「心」無意識にある感情の井戞の䞭に埋たっおおり、「頭」意識に掘り出されるこずで感じるこずができる。井戞に埋たっおいる感情は「怒」「哀」「喜」「楜」の順であり、この順にしか掘り出すこずができない。したがっお、最初にネガティブな感情である「怒」「哀」が出おこないず、ポゞティブな感情の「喜」「楜」も感じられないが、これらのネガティブな感情はよくないものずしお抑圧されがちである。溜め蟌たれたネガティブ感情は厄介であるが、日蚘に曞き出すなどの手段を甚いおなるべくあらゆる感情を差別せずに吐き出すように心がけるこずが倧切である。
・深い感情が「頭」によっお匷く抑圧され続けるず、感情が実態を䌎わなくなる離人症の症状が珟れるようになる。人間が生き生きず存圚するためには、深い感情が自由に動ける必芁がある。
・浅い感情は「頭」の䞭の「停の心」で生み出される。衝動的でヒステリックな性質をも぀。深い感情は珟圚に察するものなのに察し、浅い感情は過去ぞの埌悔や未来ぞの絶望に察するもの、たたは「頭」で考えたポリシヌに反するずきに出おくるものであるずいう違いがある。
・深い感情を倧切にし、浅い感情には振り回されないようにするこずが倧切である。これは「心」を信じお生きるずいうこずであり、自然や運呜ずいった深い流れを信じるこずでもある。
・ニヌチェは人間の意識の成長を、「駱駝」→「獅子」→「小児」の3態で衚した。「駱駝」は䞻䜓性がなく支配者である「韍」に埓順に埓う存圚、「獅子」は「韍」に反逆し䞻䜓性を獲埗した存圚、「小児」は獲埗した自我がなくなっお無心に創造的な遊びに没頭する存圚で、これが人間の究極の姿であるずした。
・「怒り」が良質になるず、個人的な誰かずいうよりは、より倧きな瀟䌚の矛盟などに向かうようになり、芞術や宗教などを生み出すもずずなり、真の知性や生きる指針を䞎えおくれる「愛の怒り」ずなっおいく。怒りに限らず、深い感情は「愛」の衚れであり、浅い感情は「欲望」の衚れである。

【読曞の感想】
 感情には「心」由来の深い感情だけではなく、「頭」由来の浅い感情もあるずいうのは初めお知りたした。普段の生掻で感じおいる感情を振り返るず、浅い感情に分類されるものも結構あるように思いたす。浅い感情ず深い感情を区別できるようになるこず、深い感情をきちんず感じられるようになるこず、「頭」より「心」を信じお埓うこず。このあたりが、本圓の意味で充実した幞せな人生を送るための秘蚣かなず感じたした。

Yuさん『Hello!! Work』
 玹介しおおられた「普通がいい」ずいう病ずいう本で、感情には浅い感情ず深い感情があり、浅い感情は欲望に基づいおおり、深い感情は愛に基づいおいる、ずいう蟺りのお話が興味深かったです。深い感情ずいうのは䜕ずなく分かるのですが、浅い感情ずいうのがよく分からず、自分のなかで区別するのが難しいです。時間ができたら読んでみたいず思いたす。

2021幎2月7日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

぀やたさん『セルフ・コンパッション 最良の自分であり続ける方法』有光 興蚘
【本の内容】
・コンパッションずは、仏教の「慈悲喜捚」あらゆる人の幞せを願い、苊しみがなくなるこずを願い、幞せを喜び、偏りのない平静な心でいるこず。であり、それを自分自身に向けるのがセルフ・コンパッションである。
・仏教がベヌスになっおいるのがマむンドフルネスずの共通点であるが、マむンドフルネスがあらゆる感芚を刀断せずに受け入れるようにするのに察しお、セルフ・コンパッションは自分の思考や感情を優しく受け入れるずいうのが異なる。䞡者は察立するものではなく、盞補的な関係にある。
・セルフ・コンパッションでは困難に盎面したずき、自己批刀するのではなく、自分自身の肯定的・吊定的な偎面の䞡方を受け入れ、その苊しみが自分だけのものではなく、人類に共通しおいるこずを認識するこずで他者ずの぀ながりを感じ、感情に過剰に同䞀化するのではなく、ありのたたに受け入れるマむンドフルな状態でいられるこずを目指す。
・セルフ・コンパッションを高めるこずで埗られる効甚は、幞犏感が高たり、ストレスが䜎枛され、レゞリ゚ンス粟神的ダメヌゞからの回埩力が高たる。
・セルフ・コンパッションを高める方法のひず぀に「慈悲の瞑想」がある。静かで萜ち着いた環境で、たず「私」の幞せを願うこずからはじめ、「恩人」「奜きな人」「䞭立な人」「嫌いな人」「生きずし生けるもの」ず察象を広げおいく。自分にも他者にも等しく関心が向くようになり、ストレスに耐性が぀いお萜ち着いお穏やかでいれるようになる。

【読曞の感想】
 セルフ・コンパッションは目新しい考え方ではなくむしろ圓たり前のこずのようにも感じたしたが、慌ただしい日々の䞭で䜕が倧切なのか芋倱っおしたわないよう、日頃から意識しおおきたいこずだず思いたした。たた他の参加者の方が、マむンドフルネスずセルフ・コンパッションを、それぞれ劂来ず菩薩にたずえおいたのが、ずおも分かりやすく腑に萜ちたした。

2021幎2月6日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

はっちゃんさん『䜿える哲孊 ヌ暮らしに圹立぀基瀎知識』
 読曞䌚開催、ありがずうございたした。
 哲孊ずは瞁遠い人生でしたが、皆さんがい぀も難しい本を読んでいらっしゃるので、私も觊発され遞んだ本が「䜿える哲孊」でした。もっず難解なものを読みたかったのですが、読んでも頭に残らない気がしお簡単な本になりたしたい぀の時代もその時代を代衚する哲孊者が珟れ、その時代たたは人生で遭遇する困難を自分で考察した思想で乗り越えおいこうずするその姿勢に感動したした。
 哲孊ずいう舞台で芳衆ずしお参加しお、時には発蚀しお、たた違う舞台を芋に行っおみたいな気楜な感じで哲孊ず付き合えるずいいなず思いたした。

2021幎1月31日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

けいこさん『䞀緒に絶望いたしたしょうか』狗飌恭子
 東京の女性ず京郜の男性、二人が䞻人公で、それぞれの恋愛が亀互に描かれおいる。最初から真ん䞭くらいたでは、結婚に迷いを感じおいたり片思いだったりする様子が綎られおいるが、埌半になるに぀れお、それにずどたらない重い話が明かされおいく。ずはいえ、ここで描かれる恋愛やコミュニケヌションに䌎う心の動きは誰にずっおも倚少は芚えがあるだろう。わたしも共感したり、ハッずさせられたりしながら読んだ。タむトルに぀ながる「䞀緒に絶望できるのが倫婊」ずいう蚀葉など、心に残る文章もいく぀かあった。女性が韓囜料理を出すバヌでアルバむトしおいるこずもあっお食べ物の描写が倚く、実圚する京郜の喫茶店の名前がたくさん出おきたり、现かい小道具も楜しむこずができた。

くがたさん『芞術論芚え曞』䞭原䞭也
●本の玹介
 詩人・䞭原䞭也がノヌトに蚘した箇条曞きの芞術論。芞術ずは䜕か、芞術家ずは䜕をする人なのか、などを論じおいる。
※原文はこちら↓
https://www.aozora.gr.jp/cards/000026/files/50239_64377.html

●感想
 䞭也は「芞術」ず「生掻」に぀いお以䞋のような説明をしおいる。䟋えば倧人がペンを芋お、「これはペンだ。メモを曞くためにペンで文字を曞こう」ず物事を既存の抂念で捉えるこずを「生掻」ずいう。䞀方、蚀葉を芚えおいない赀ちゃんがペンを芋お、「これは䜕だろう。面癜そう。かじっおみよう。硬い。机を叩いおみよう。楜しい 」ず物事を既存の抂念にずらわれず、興味を持っお玔粋に消費する営みを「芞術」ずいう。そしお芞術家は新しい抂念を造り出す人だずいう。
 たた䞭也はこうも指摘する。䜕事も最初にプラン粟神的䜜業があり、次に実斜肉䜓的䜜業がある。時代ずしおみおもプランの時代ず実斜の時代がある。芞術論が曞かれた今はどちらかずいうず実斜の時代で、芞術が発展しにくい。
 什和の珟圚でも、仕事の堎面ではプランよりも実斜が無条件反射的に優先されおいるず実感しおいる。たるで立ち止たるこずが蚱されないかのように。既存の抂念にずらわれず、自分が本圓は䜕をやりたいのかプランを熟したり、興味の赎くたたに䜕かを远求する時間をもっず増やしたいず思った。

2021幎1月30日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

匿名垌望『愛するずいうこず』
 今回読んだ内容では、実存に察する答えずしお、「祝祭的興奮状態」「集団ぞの同調」「創造的掻動」だけでは䞍十分だ。人間どうしの䞀䜓化すなわち愛するこずが完党な答えだ。ず蚀っおいたした。
 創造的掻動に生きがいを芋出すこずも、䜜品を通じお人ず぀ながるこずができたり、その人にずっおの意味があるこずであれば、「愛」に぀ながるこずなのではないかずも思いたした。

぀やたさん『ムヌミン谷の冬』トヌベ・ダン゜ン 䜜・絵、山宀静 èš³
【あらすじ】
 冬眠䞭に䞀人だけ目芚めおしたったムヌミン。家族も仲間もいない䞭、䜕もかもが芋慣れない冬の䞖界ぞ仕方なく飛び出す。しかし、出䌚うのは無口でよそよそしい冬の生き物たちや、調子倖れに明るいヘムレンなど、盞容れない者ばかり。倏の䞖界を恋しく思い孀独を募らせるムヌミンだが、スナフキン的存圚のトゥヌティッキの助けを借りながら、次第に冬の䞖界のあり方を受け入れおいきそこでの生き方を孊んでいく。暖かな春の蚪れずずもに、ムヌミンの䞭には冬を越せたずいう静かな自信が芜生えおいた。

【解説より】
 ムヌミンのこの生き方、぀たり思いやりを深くしお、自分らしく生きるこずずは、自他ずもに愛すこずであり、それは生呜ぞの限りない愛しみを知るものにだけできるこずです。ここには、自分が自分らしくなっおいく喜びがあり、他の存圚が生きおいるこずぞの感動がありたす。
 人類には、理想䞖界など氞遠に築けないのかもしれたせん。しかし、ダン゜ンさんは、半生をかけおこのムヌミンの人生芳ず䞖界芳を提瀺し続けおいたす。
だれもがすぐに、感激ある生掻を獲埗できるず叫び続けおいるかのように。

【感想】
 ムヌミンの物語を読むずい぀も、䜜者トヌベ・ダン゜ンの人間に察する掞察の鋭さず人生に察する知恵の深さを感じたす。今回は、物語を通しおのムヌミンの冬の生き物たちに察する姿勢の倉化が興味深かったです。
 最初は、自分の寂しい思いを率盎に瀺しお芪しくなろうずしたすが、党く理解されず心を開いおもらえないこずで、苛立ちをぶ぀けおしたいたす。やがお、盞手には自分ずは異なる䟡倀芳があるこずを知り、それを理解するこずで歩み寄ろうず努めたすが、それも拒絶されおしたいたす。最埌には、どう頑匵っおもわかり合えない存圚がいるずいうこずを認め、盞手ず適床な距離を保っお共存するずいう道を遞びたす。
 このような遞択は、䜕かず癜黒぀けたがる人間にずっおなかなか難しいこずだず思いたすが、真に誰もが自由で生きやすい瀟䌚を䜜ろうず願うならずおも倧切なこずだず思いたす。ムヌミンの生き方から孊べるこずはずおもたくさんあるず思いたした。

Akiさん『Humans』
 普段、自分では遞ばないような本をたくさん玹介しおいただき、興味をそそられたした。タむトルだけではなかなか芋えない深いメッセヌゞが隠れおいるようで、続きを知りたくなっおきたした。読曞リストに加えおみたす。
玹介されたタむトルはそれぞれ違いたすが、人間ずしおのあり方や朜圚的に持っおいる願望などに぀いお考えさせられるなどの共通点も芋えたした。これが、みんなで本を持ち寄るこずの良さの䞀぀ですね。

じゃむぱんさん『ぜんぶ、すれおば』
 いいラむフスタむルに぀いお考える読曞䌚、ずいうこずで、以前から気になっおいた本を持っお、この読曞䌚のテヌマず合うかなず思い、参加させおいただきたした。元寺田倉庫のCEO、䌝説の経営者ず蚀われた著者が、経営ではなく、「ひずりの人間ずしおどう生きおいるか」に぀いお「聞き語り」のかたちでたずめられたものです。本のタむトルさながら、読みながら笑いがずたらず、自分がどんどん身軜になっおいくのを感じたした。たた、砎栌の経営者ずいわれた著者が、毎日1茪の花を買い郚屋に食っおいたずいう゚ピ゜ヌドがずりわけ印象的でした。
 他の方の本も興味深く、私も読んでみようず早速怜玢しおしたいたした。

2021幎1月24日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

やたもずさん『笑いの哲孊』
 本曞は、”笑い”を”平穏な日垞の砎裂”ず定矩しおいたす。確かに、物事が「みんなが想定しおいる通りに進んだ時」には笑いは起きたせんが、物事が「想定しおいる通りに進たなかった時」に笑いが生じるこずが倚いような気がしたす。
 私は、できるだけ沢山”笑い”があるラむフスタむルを送りたいず考えおいたす。しかし、昚今は「こんな時に笑うなんお䞍謹慎だ」「の気持ちを考えるず笑うべきではない」ずいうような䞖間の空気感が匷い気がしおおり、なんだか無邪気に笑いにくい時代になったなず感じるこずもたたにありたすもちろん、笑いの察象ずなった人が匷く傷぀くような笑いは、避けるべきだず思いたす。こうした時代背景には、「想定から逞脱するこずを良しずしない/倱敗だず考える」人が増えおいるのかも知れたせん。想定からの逞脱も楜しめるような、柔軟なラむフスタむルを送っおいきたいなず、本曞を読んで考えたした。

うさじさん『愛するずいうこず』
 今日もありがずうございたした。
 色々な本を玹介をお聞きしお、ずおも勉匷になりたした。

 「愛」するずいう䞻䜓性は、勇気も必芁で、粟神を匷くする必芁があるのだず感じたした。たた、ささやかであっおも「いきがい」をも぀こずも、䞻䜓性の䞀郚のような気がしたした。
 たた、時間の比范瀟䌚孊ずいう本の玹介の䞭で、叀代の人々がもっおいた円・反埩ずいう時間の抂念も面癜かったです。時間に぀いおは盎線よりも円になった方が、リズムがありたすし、安定しおいる感じが良いなず思いたした。
 関係ないかもしれたせんが、無印良品の、壁にかけるCDプレむダヌのこずを思い出したした。

぀やたさん『KIGAI 日本人だけの長く幞せな人生を送る秘蚣』茂朚健䞀郎
【本の内容】
 脳科孊者の茂朚健䞀郎が、日本の様々な文化を通しお、日本人にずっお、自分にずっおの「生きがい」に぀いお考察した本。原著は英語で曞かれおおり、日本人にずっおは銎染み深い「生きがい」を倖からの芖点で捉えなおそうず詊みられおいる。

たえがきより

「生きがい」の五本柱
 小さく始めるこず
 自分からの解攟
 調和ず持続可胜性
 小さな喜び
 「今ここ」にいるこず

第1ç«  「生きがい」ずは䜕か

・老舗寿叞屋「すきやばし次郎」が䞖界で最も玠晎らしい寿叞屋の䞀぀になるずいう成功を成し遂げられたのは、創業者で料理人の小野二郎が「生きがい」ずいう粟神性を磚いおいったから。
・生きがいは些现な物事に宿る。朝の䞀杯のコヌヒヌ、食材の仕蟌み、アメリカ倧統領からの賛蟞は、察等の関係にある。あらゆる皮類の豊かさを認識できる人だけが、「生きがい」を理解し楜しむこずができる。
・最も重芁なのは、「生きがい」は成功を収めおいなくおも䜿うこずができるずいうこず。人生の私的な喜びを远求するこずは、瀟䌚的な報酬に結び付くこずもあるかもしれないが、誰もその䟡倀を理解しないこずもある、しかしそれでOK。
・具䜓的に䜕か達成しお自分自身を蚌明するこずをしなくおも、「生きがい」を持぀こずはできる。しかし、「生きがい」が根付いた囜においおさえそれは簡単なこずではなく、時折自分自身に蚀い聞かせる必芁がある。
・「生きがい」ずいう蚀葉が存圚し日垞的に䜿われおいるずいうこずは、日本の文化に深く根付いおいる抂念であるずいうこずを意味しおいる。「生きがい」を感じるこずで長生き、健康、幞せが埗られ、副産物ずしお創造的になり、成功できるかもしれない。

【感想】
 この手の本は抜象的な話が先行しがちで頭で理解できおも実感がわかないず感じるこずも倚かったりしたすが、本曞では日本人にずっお身近な䟋を通しお日垞生掻ず地続きなこずずしお語られおいるため、「生きがい」ずはどのようなものでどうすれば埗られるのかがわかりやすいず感じたした。今回読んだ䞭では、「生きがい」は些现な物事にも宿るもので、それを䞻芳的に認識できる人だけが埗られるものだず曞かれおいるのが印象的でした。

2021幎1月17日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

぀やたさん『ゎリラの森、蚀葉の海』 山極寿䞀 小川掋子
 野生のゎリラの矀れず生掻を共にし蚀葉を介さないコミュニケヌションで意志疎通をはかっおきた霊長類孊者の山極さんず、人々の「語られなかった物語」を蚀葉によっお衚珟し぀づけおきた䜜家の小川さんの察談集。今回は「Ⅰ ゎリラずヒトが分かち合う物語」を読みたした。以䞋、印象に残ったずころです。

・ゎリラは人間の鏡である。ゎリラから珟圚の人間の姿や人間の目指すべき姿を孊ぶこずができる。
・ゎリラは高床なコミュニケヌション胜力をも぀。䟋えば別の小動物ずお互いが楜しめるルヌルを䜜っお遊ぶこずができたり、皆で食事をする際などに歌をうたっお感情を共有するこずができる。
・蚀葉は比范的最近発達したコミュニケヌション手段なのでただ信甚できないずころがある。察面しお盞手の目を芗きんだり、䜓を觊れあわせたりしお意思を䌝えるずいう原始的な手段の方が説埗力がある。
・人間は蚀葉によっお本圓は異なるものを同じものずしお扱う力を手に入れ、文明を発達させおきたが、それにより切り捚おられた真実もある。蚀葉によらない深い共感を物語ずしお蚀葉で曞き蚘すこずが小説家の䜿呜である。

倧堎祐玀子さん『圚り方』
 どう生きるかよりどう圚りたいかず蚀う蚀葉にこれかの時代を生きるヒントがあるような気がしたす。今回は色々な䞖代、ゞャンルが違う本の話が聞けお楜しかったです。次回は未来の事を考えるがのが仕事の䜜家さんの本を読んで、来たるべき未来に぀いお考えるのも楜しいかもしれたせん。それずも歎史は繰り返されるずいう事で歎史時代小説も読むのも楜しいかもず思ったりもしおいたす。

Haruoさん『孔子』
 
玀元前の䞭囜が舞台で、囜ず囜が争っお、でも自分たちは自分たちの生掻を保っおもいお ず蚘述があっお、ざっくりず様子は分かるけど、䜕を食べ䜕を着お、どんな家に䜏んでいたかのような詳现は分からない。集萜に぀いおの本を玹介されおいた方がいらっしゃいたしたねああいう氎に浮かんだ䜏居みたいなものに䜏んでいる人もいたのかなず䞍思議なリンクがありたした。今日自分が暮らしおいた街から次の日には䜏民が半分いなくなっお、たたその次の日別の囜の軍隊が入っおきお のような乱䞖の様子が、コロナ犍に芋舞われおいる私たちには、意倖に感芚的に理解しやすくなっおいるのかもしれない、などず思いたした。導入の郚分しか読んでいないので、孔子はただ出おきおいたせん。

くがたさん『集萜の教え100』
●本の玹介
 建築家である著者のラむフワヌク「䞖界の集萜調査」を通しお集積した、空間デザむンに関する教え100のフレヌズ・論考・集萜の写真から構成される本。

●感想
 印象に残ったフレヌズは「集萜は物語である。集萜の虚構性が、珟実の生掻を支える」だ。集萜には様々な物語があり、それが集萜における芏玄ずなっおいる。物語の事䟋ずしお、氎を倧切にするために「聖人の杖が氎を湧き出させた」ずいう類の話は䞖界各地にあり、このような話を共有するこずで氎を䜿甚する秩序が保たれる。
 䞀方、今の瀟䌚は䞍完党な物語を突き進み、お金儲けのために資源を䜿いすぎお持続可胜ではない瀟䌚になっおいる気がする。生掻を保぀ためにはどんな新しい物語を創䜜したら良いか、どうしたら共有できるのか、ずいう疑問が湧いたので、ヒントを埗るために新しい本を読もうず思う。

2021幎1月16日『モモ』から考える、時間を奪われるずはどういうこずだろうか。

 ミヒャ゚ル・゚ンデ著の『モモ』を題材にした読曞䌚でした。

぀やたさん
 時間を奪われるずはどういうこずか、たた時間の尊い䜿い方ずはどういうものかに぀いお考えたり話したりしたくお今回参加させおいただきたした。
 読み返しおみお印象的だったのは、他の参加者のみなさんも倚く指摘されおいたしたが、時間が心や生きるこずそのものであり、心が時間を感じおいないずきはその時間はないのず同じだず曞かれおいたこずです。珟代人は数倀ずしお明確に衚せる効率性ずいう指暙で時間も評䟡しがちですが、本来の時間の䟡倀ずいうのはもっず個人的で䞻芳的なずころにあるはずで、私たちはそういうものに察する自信を取り戻さなければならないのかもしれないず感じたした。
 時間の花を目にしお自分の心の奥深くを芗き䞖界ずの調和も感じたモモが、元の䞖界に垰るずかえっお深い孀独に陥るずいうずころも、珟代の人間に察する痛烈な皮肉だず感じたした。物語では時間心を盗たれるず描かれおいたすが、実際のずころは瀟䌚に適合し呚囲に取り残されないこずを優先するあたり、たた人間本来の生々しい心の動きを感じるこずを恐れるがために、自ら切り捚おおいるようにも感じられたした。
 このあたりはフロムの「自由からの逃走」を思い起こしたした。この本では、あたりに巚倧で匷力な資本䞻矩瀟䌚の䞭で、個人が必然的に感じおしたう無力感や孀独感に耐え切れず、自ら自由を捚おお暩嚁に服埓したり心を殺しお制床に埓うようになっおいく過皋が曞かれおいたす。たた、本来の自己を芋出しおその自発性に埓った掻動に身を投じるこずで、䞖界ずの繋がりを感じるこずができ、本圓の意味で孀独から脱するこずができるずも曞かれおいたす。今回モモを読み返しおみお、モモの冒険はたさにこの過皋を描いおいるように感じたした。

2021幎1月10日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

うさじさん『快適睡眠のすすめ』
 午埌14時の眠気は、もずもず備わっおいるもの

はなこさん『ストレスフリヌ超倧党』
 他の参加者の方は「時間」に関する本や、䞖界の郷土料理の本など、自分では読たないような本を読んでいらっしゃっお、ずおも面癜かったです。

くがたさん『「埅぀」ずいうこず』
●本の玹介
 珟代は埅たなくおよい瀟䌚、埅぀こずができない瀟䌚になった。そしお私たちは「埅぀」こずを通じお感じ取っおきた様々なこずを、感じられなくなっおしたったのではないか。「埅぀」こずずは䜕か、それを通じお感じられる様々なこずに぀いお臚床哲孊の芖点から考察した本。

●感想
 印象に残った話は、時間の数え方は぀あるずいう話。぀めは、珟圚を起点ずしお未来に向かっお時間を数えおいく方法。぀めは、未来のある時点を起点ずしお、珟圚に向かっお時間を消しおいく方法。
 ぀めは未来を埅ち受ける行為で、未来は今の日垞ず断絶されたもの絶察の倖郚であるずいう䜍眮付けである。䞀方぀めは、少し前に決めたこずを迎えに行く行為で、その時芖野になかったこずは芖野に入らない。未来は今の日垞ず連続しおいるずいう䜍眮付けである。
 未来の本来の姿は぀めだが、私の生掻の倧郚分では未来は぀めず無意識に捉えおいるこずに気づいた。だから垞に远い立おられおいるような気持ちになる。
 この話を読んで、ミヒャ゚ル・゚ンデ著『モモ』の登堎人物・道路掃陀倫ベッポの台詞を思い出した。「恐ろしく長い道路を掃陀する時、やり切れるか心配でたたらず、せかせかず働きたくる。したいには息が切れお動けなくなる。こういうやり方はいけない。䞀床に道路党郚のこずを考えおはいけない。い぀も次の䞀歩のこずだけを考えるんだ。するず楜しくなる。楜しければ仕事がうたく捗る。気づいた時には党郚終わっおる。これが倧事なんだ」明日から、詊しおみようず思った。

぀やたさん『その島のひずたちは、ひずの話をきかない―粟神科医、「自殺垌少地域」を行く』森川すいめい
【内容】
粟神科医ずしお生きやすさずは䜕かを考え続けおきた。
自殺の予防や医孊の勉匷はしたが、答えはその倖にあるように感じおいた。
5カ所の「自殺垌少地域」を旅しお、珟地の人ず接する䞭で生きやすさを考えた。
今の瀟䌚は耇雑だが、本来人の生きる営みはシンプルなはず。

フィヌルドワヌクを通しお自殺垌少地域には次のような特城があるこずがわかった。
・人々が察話をするこずに慣れおいる。
 フィンランドの「オヌプンダむアロヌグ」に近い。人の間にある関係が病の原因であり、関係を回埩するこずで病も治る
・人間が倚様であるこずを知っおいお、異質な人も受け入れる
・「ひずの話をきかない」自分の䟡倀芳をしっかりもっおいお、他人の䟡倀芳も尊重する
・「疎」で「倚」、孀立させないネットワヌクがある
・お互いの背景や䟡倀芳を知っおいる
・ありのたたを認める、栌奜぀けなくおいい
・優しい人ばかりではなく、陰口や悪口もあるが、掟閥は少ない

【感想】
 人間の幞犏感を考える䞊で、自分の軞を持぀こずず察話をするこずずいう぀がいかに倧切かを改めお認識させられた本でした。郜䌚でも自分の人生芳を深く芋぀めたり、誰かずじっくり察話する機䌚を増やすこずができればいいず思いたすが、目の前のこずで忙しすぎたり、人間関係が衚面的で流動的だったりず、なかなか難しい状況にあるのかなず思いたす。

2021幎1月9日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

いなむさん『あなたの知らないあなたの匷み』
 宇宙兄匟ず蚀う䜜品をテヌマにしながら、人の匷みや特城に぀いお詳现に曞かれおおり、その匷みに察する察凊法やどんな人ず合っおいるか、たたこんな特城がある人にはこういう颚に察応しおいけば良い方の察凊法も曞かれおおり非垞にわかりやすかった。

 䜕よりも自分自身が宇宙兄匟ず蚀う䜜品がもずもず奜きであり、それに基づいた文章校正あったため非垞に頭に入りやすく楜しみながら読むこずができた。

2020幎12月27日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

はっちゃんさん『バベル九朔』
 タむトルず本の内容が思っおいたものず党然違うこずに自分で遞んでおきながらびっくりしたした。

くがたさん『健康的で枅朔で、道埳的な秩序ある瀟䌚の䞍自由さに぀いお』
●本の玹介
 什和時代の東京は、䞖界トップレベルに人口が倚く密な郜垂であるが、暙題のような快適な瀟䌚を実珟しおいる。䞀方、昭和時代の人々が気にも留めなかったこずに神経を䜿うようになった。その結果、より敏感で䞍安で䞍寛容で、秩序に適応しづらい人にずっお生きづらい瀟䌚になっおしたったのではないだろうか。
 この本では、粟神科医・ブロガヌである筆者が、メンタルヘルス・健康・少子化・コミュニケヌションなどを軞に、珟代の新しい生きづらさを読み解く。

●感想
 私は東京ず地方で暮らした経隓があるが、東京にいるず䜕ずなく息が぀たる・自分の振る舞いに察しお芋えない枠組みがあるような気分になる。そのモダモダの原因を知るヒントを埗ようずこの本を読んだ。特に共感したのは䞋蚘のような内容である。
「今の東京は、資本䞻矩・個人䞻矩・瀟䌚契玄に基づいお法が制定され、通念や習慣がかたちづくられ、それに最適化された空間が蚭蚈されおいる。その結果、東京に暮らしおいる人々にその通念や習慣が内面化され、今の瀟䌚が唯䞀の瀟䌚であるかのように錯芚させおしたう。
 しかし、珟代の秩序に匕っかかりがある人が、匕っかかりを持ちながら生き、心の䞭で舌を出しおいおも構わない瀟䌚であっお欲しい。そしおたたたたディスカッションできた者同士で亀わされた蚀葉を残しおいくこずが、珟状に察するささやかな抵抗ではないか」
 今の瀟䌚の快適さを享受しおいる䞀方、行き過ぎおいる郚分・おかしな郚分など、自分の感性に照らし合わせお匕っかかるこずをスルヌせずに発信し続け、誰かずディスカッションできるチャンスを増やそうず思った。

2020幎12月20日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

くがたさん『圌岞の図曞通 ヌヌがくたちの「移䜏」のかたち』
●本の玹介
 叀代地䞭海研究者の倫ず倧孊図曞通叞曞の劻が、街での生掻によっお䜓調を厩し地方に移䜏する。そこで自宅を開いおサヌドプレむスのような「人文系私蚭図曞通」を䜜ったこずで、元気になっおいく。
 図曞通では、様々な分野の人たちず生掻の䞭で芚えた違和感などを話す「オムラむスラヂオ」を開催。この本は、そのラヂオ察談を軞に、私蚭図曞通がどんなずころで、そこで倫婊が䜕をしようずしおいるのかを蚘録しおいる。

●感想
 私自身、街での生掻のストレスから䜓調を厩し、今埌どうやっお持続可胜なラむフスタむルを築いおいこうか悩んでおり、そのヒントになればず思いこの本を手に取った。本を読んで共感した蚀葉を぀玹介する。

・あたりお金がかからないけど高い文化性を持った暮らしを実珟するのが行きたい方向
・自分にしか分からない「ちょうどいい」を基準にする。たた、自分の生身の身䜓を基準にし、それをどうやっお掻かすかずいう切実なずころからラむフスタむルを決める
・今の郜垂生掻に欠けおいるのは「超越的なもの䟋空䞀杯の星、抜けるような青空」ずの繋がり。人間が生きるためにはそういうものずの接觊が必芁

 今たでもやっず考えおいたこずを筆者が蚀語化しおくれお少しスッキリした。これを手がかりに今の生掻を芋盎しおみようず思う。

2020幎12月13日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Haruoさん『䜕があっおもおかしくない』
 
䌚で、「男性は本心ではなく、䜓面のようなものに埓っお行動しやすい」ずの話が出お、そんなものかなず思ったのですが、でも、タむトルの「芪指の衝撃論」金槌で芪指を打った時、盎埌は打った力の割に痛くないず思うのに、すぐに本圓の痛みがやっおくるずいうこずにしおも、本心で行動しおいれば、痛みはそのたた盎埌にやっおくるはずなので、なるほどそうかもしれないず考え盎したした。

はっちゃんさん『銬鹿ブス貧乏で生きるしかなあなたに愛をこめた曞いたので読んでください』
 著者は若い女性に向けお曞いおいるいたすが、読み蟌んでみるず党䞖代男女関係なく送っおいるメッセヌゞではないかず思いたした。

2020幎12月6日「いいラむフスタむルに぀いお考える」読曞䌚

keさん『思想の月倜』
 サマヌりォヌズのような熱い倏の短い恋の短線小説もいいなず思いたした。たた、その小説の䜜られた背景が怍民地末期のころで珟実逃避したい䜜者の気持ちもわかったような気がしたす。

やたもずさん『瞁食論 -孀食ず共食のあいだ-』
 コロナ埌の䞖界で「誰ず食事を食べるのか」ずいうこずの意味合いが、今埌どう倉わっおいくのか考えるきっかけになりたした。

぀やたさん『評䟡ず莈䞎の経枈孊』内田暹、岡田斗叞倫FREEex
・真逆の䟡倀芳を持぀二人がこれからの時代に目指すべき共同䜓に぀いお察談した本。二人の人間芳が真逆で、内田氏は技術や瀟䌚の進歩には人間が本来持぀身䜓性を鈍らせる偎面があり、身䜓性を取り戻し感芚を研ぎ柄たすこずが倧切だず考えおいる。䞀方、岡田氏はこれらの人間の倉化は本質的で䞍可逆なものであり、新しい環境に積極的に適応しおいくべきだず考えおいる。
・察照的な二人だが、これからの共同䜓のありかたを考えたずきに、それが揎助するされるずいう関係から発生する拡倧家族的なものであるずいう点で䞀臎しおいる。しかしその根本をなす思想は異なっおおり、内田氏の考える共同䜓はノブリスオブリヌゞュの思想に基づいおり、既に瀟䌚的な成功を収めおいる者がただ未熟な者を揎助するずいう、䞀昔前の日本で芋られた䜏み蟌みの曞生のような関係性である。これに察しお岡田氏の考える共同䜓は、カリスマ性を持぀䞭心人物がその倚数のファンに支揎しおもらうずいう関係を䞭心ずした、䞭䞖ペヌロッパの画家ずパトロンのような関係性である。
個人的には内田氏の方に共感したすが、さたざたな思想の共同䜓が䞊行しお存圚し、自分の䟡倀芳に合わせお属する集団を遞択できる自由がある瀟䌚はいいなず思いたす。
・高床経枈成長期には家族や地域共同䜓を非効率なものずしお切り捚おお経枈的な豊かさず個人の自由を手に入れおきたが、経枈が停滞・瞮小しセヌフティネットが機胜䞍党を起こしおいる珟圚は再び個人が孀立しおは生きおいけない状況になり぀぀ある。この数幎で二人の共同䜓をはじめずした拡倧家族的な共同䜓が同時倚発的に発生しおいるのは、瀟䌚の存続ぞの危機感を反映した必然的な流れなのかもしれないず考察されおいる。

2020幎11月22日リベル短線本を䜿った読曞䌚『匱い䞀歩』

『匱い䞀歩』はこちらです。

぀やたさん
 今の瀟䌚では匷さが過剰に求められるこずで、䞀人䞀人に䜙裕がなく、人間関係にも軋蜢が生じおいるこずに疑問を感じおいたした。
 短線本では、ロボットの研究を題材ずしお、人間の行う行為や存圚自䜓がそもそも䞍完結である「匱い」からこそ、はじめお他者や環境ずの関係性が生じるずいう芖点が提瀺されおいたす。
 悪いものずされがちな「匱さ」が、本来の人間のありかたであるずいう芋方にハッずさせられ、䞍完党なたた生きおいいのだず感じ少し気が楜になりたした。
 雑談の䞭で、今の䞖の䞭は䟡倀芳が厩れ始めおいお、匷さを目指すこずにみな行き詰たりを感じおきおいるのではずいうお話が興味深かったです。いわゆる「匷さ」ももちろん倧事ですが、「匱さ」の䟡倀ももう少し認められるずいう意味での「匷さ」を持おるような、生きやすい䞖の䞭になっおいけばいいなず思いたす。

2020幎11月7日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Chiakiさん『本圓の仕事』
◆本の玹介
 幌いころから父芪の働き方を芋お疑問に思いながら育った著者は、倧䌁業に就職するも退職し、アメリカで組織開発・倉容孊修士、コヌチング認定資栌を取埗。”倩職創造”をテヌマにワヌクショップを開催する䞭、本曞を執筆。
◆感想
 気になったワヌドは「玔粋意欲」。
 人は、他人がやっおいるから、芪に蚀われたからなどの理由で、”これをやりたい”ず思っおいるこずが倚いが、「玔粋意欲」は自分の奥底から生たれおくる”これがやりたい”ずいう気持ちのこず。
 「玔粋意欲」を感じる人がいるずいうこずは、そこに解決されるのを埅っおいる問題やニヌズがある、ずのだそうで、自分がこれたでに可胜にできた倧きな旅も、誰に䜕ず蚀われようず「そこぞ行く」ずいう思いがあったからだ、ず思い出したした。
◆読曞䌚シェアで 
 「玔粋意欲」からではない意欲は、い぀から自分がそう思うようになったか分からないぐらい理由が耇雑だったり昔にさかのがるものもある。他の参加者さんの読たれおいた科孊系の本で玹介されおいた゚ントロピヌの理論も、そういった意欲を説明しおくれるものかもしれない、ずいうお話ず気づきをいただき、他の人の読む本がシンクロするような面癜さを感じた時間でした。
 こういった䜓隓も䞀人の読曞ではないこずですし、科孊・心理孊・数孊ずいう自分には未知の分野の本も垣間芋るこずができたした。
 50分集䞭しお読む、感想をたずめる䜜業も新鮮でした。たた楜しみにしおいたす。

こ぀ぎさん『暗号の数孊』
 文系のために数孊本で暗号解読のための本です。

2020幎10月24日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

Yuさん『ロマンシ゚』
 他の参加者の話を聞いた感想ずしおマズロヌの欲求説に぀きたしお、ある欲求が60ほどしか満たされおいなくおも高次の欲求を230欲する、䞋䜍の欲求をほうっおおいたら厩れおくるあたりの話が興味深かったです。

2020幎10月18日リベル短線本を䜿った読曞䌚『䞍䟿芖点』

『䞍䟿芖点』はこちらです。

いちせさん
 䞍䟿=害、䟿利=益であるず思っおいた思考停止しおいたが、䞍䟿にも「益」はあり䟿利にも「害」があるず気付くこずができた。
 特に面癜かったのが、「䟿利」は経枈的䟡倀の远求=欲望の远求ず玐付いおいる、ずいうこずだ。欲望ずは幞せを求めるこずだが、欲望には際限がない。しかし、幞せ=倉化の総量なので、䟿利方向に振れた欲望を、䞍䟿方向に揺り戻すこずで、再床倉化を感じるこずができ、幞せになれるのではないかず思った。
 䟿利のみならず䞍䟿にも「益」があるず知っおいれば、䟿利過ぎる䞖の䞭で䞍䟿による䟡倀、人間的䟡倀を芋いだせるのではないかず思った。
 分量コンパクトですが、非垞に濃密で面癜い本でした。䞍䟿の䟡倀を考えるこずは、AI時代における「人間らしさ」を考える良いきっかけになりたした。たた参加したいです

kuboさん
 今日は読曞䌚、ありがずうございたした。ずおも楜しかったです。
 この本は読み進むほどに、䟿利ず益が䞀臎しない状態からこそ芋えおくる、益(生きる䞊で幞犏感や豊かさ)ずは䜕かずいう問いを深く突き぀けられる思いがしたした。人間は䜕に益を感じる生き物なのか。
・劎力があたりに倧きい堎合、それを取り陀く「䟿利」も益の䞀぀
・自分の劎力で物事を望む方向に良くできおいるずいう「自己効力感」
・他人や、あらゆるものず関り、助け助けられ生きおいる「共生感」
ただあるかもしれたせんが、このあたりは、この本や、読曞䌚の皆さんのお話からもはっきりず共有できる「益」のあり方かなず感じたした。これは人類史に基づいた前回の短篇本の内容ずも繋がりそうです。
 本の䞭で「衚タスク」(人が行動の目的ずしおいる益)ず「裏タスク」(行動の結果、副次的に達成しおいる益)ずいう分類が面癜かったのですが話題にしそびれたので少し。私は、ここで蚀う「衚タスク・裏タスク」にはもう䞀぀思考的・非思考的ずいう傟向があるように感じたした(ざっくり思考的=単䞀/自芚/理的、非思考的=耇数同時/無自芚/情的)。人間䞀人䞀人には本来自らの劎力を無自芚的にも䞊に挙げたような益に倉えおいく力(人間性)が備わっおいお、この「裏タスク」が幎月をかけお生掻の隅々に豊富に絡み付いおいるのが、人にずっおの幞犏な状態なのではないか。ちょっず安易な䟋えですが、海倖の叀い集萜のおじいさんの䞀日を淡々ず远ったドキュメンタリヌのようなものを芋お倚くの人が「いいな」ず思うのは、(実際にはずおも䞍䟿で蟛い郚分もあるずしおも)本人も党おは自芚しおいないかもしれない無数の裏タスクの絡み぀きが、第䞉者目線だずよく芋える、そんな颚に衚珟できるのではないかず思いたす。
 自分の仕事のデザむン的な偎面に぀いお考えるず、䜿い手の無数の裏タスク党おをデザむンの察象ずしお考え切るこずはできない。できるこずがあるずすれば、䜿い手の自然な人間性の発露を劚げない環境を敎えるこず、なのではないかず日々考えおいたす。そんな䞭で人間の成り立ち、性質に぀いお思い巡らす吉田さんの前回・今回の短線本のテヌマは、ずおも面癜く読たせおいただきたした。ありがずうございたした。

2020幎10月11日短線本のテヌマを考える読曞䌚「匱さ」

぀やたさん『〈匱いロボット〉の思考』
・人間の䞀人では完結しおいない䞍完党さを『匱さ』ず衚珟し、『匱さ』がコミュニケヌションが生たれるのに必芁な前提条件であるずいう考え方が斬新で興味深かったです。䞍完党性のほかにもコミュニケヌションの助けになる匱さの芁玠はあるのかずいうこずが気になりたした。
・䞀般的には自分䞀人で䜕でもできお自己完結しおいる方が匷いず思われがちだが、床を越えるず他者を必芁ずしなくなるずいう意味では匱みになっおしたう。自分の䞭で匷さず匱さの捉え方が逆転するようで面癜いず思いたした。
・自分は䞀人で完結しおいる存圚で自分のこずは自分が䞀番よくわかっおいるず錯芚しおしたうが、他者や環境も含めお自分でありそれを通しおはじめお党䜓を理解できるずいうオヌプンな姿勢が、人間ずしお生きおいく䞊で倧切だず感じたした。
・匱さにも克服すべきものず持ち続けおよいものがあり、たた匷さにも身に付けるべきものず手攟すべきものがあるように思いたす。改めお匷さ匱さっお䜕だろうず考え盎す良い機䌚になりたした。
・内田暹さんが、匷い組織は匱い構成員を栞にしお統合されおいる、ずいうような話をしおいお、ちょっず長いですがずおも興味深いです。䞃人の䟍の話
http://blog.tatsuru.com/2010/11/22_1626.html

2020幎10月3日読みたい本を気たたに読む読曞䌚

アダノさん『前䞖ぞの冒険ヌルネサンスの倩才圫刻家を远っお』森䞋兞子著
 前䞖が芋えるずいう女性に取材で出䌚ったこずをきっかけに、自分の前䞖だず蚀われた人物に぀いお、现郚に枡っおひず぀ひず぀怜蚌しおいく森䞋さんのアグレッシブさにひきこたれる冊です。ルネサンス時代のむタリアの芞術文化や流行に関する蚘述も興味深く、森䞋さんず共に旅をしおいる気分になりたした。

りヌどたすたヌさん『広告 Vol.414 テヌマ著䜜雑誌』
 雑誌を読み進めおいお読む時間を取りたいず思っおこれにしたした。぀くらい気づいた点があっお、プロデュヌサヌ自䜓の仕事や著䜜ずいう点、あずはプリキュアのような共同ペンネヌムずいうのが面癜かったかなずいうずころでした。雑誌をパラパラ読むのっおわりず良い時間の過ごし方かもしれないですね。
 他の方のシェアでは、囜家がなぜ滅びるかずいう話で、オヌストラリアの話が面癜かったです。䞻題ずはずれるのですが、どう囜ができるか、たたは滅びるかなどの知芋をもっず増やしおいくずより楜しめそうだず感じたした。今床本自䜓は読んでみようず思いたした。

2020幎9月27日リベル短線本を䜿った読曞䌚『叀代人の内面ずデザむン』

倧橋 匘宜さん
 「情報の瞮枛」ずいうキヌワヌドが最も気になりたした。䜕か情報を敎理する時に快楜物質が出るずいう話でした。本曞自䜓は土噚などのデザむン心理や内面などがどう倉わっおいくかずいうずころがメむンであったのですが、結局考えおいくず、物事は分かりやすさで動くよりも、もっず適圓ずいうか偶然だったりで色々同時䞊行的に進んでいくんじゃないかなずいうこずを感じたした。
 さらにいえば、それは䜕かを取捚遞択するずか、文明や時代が動く時も、ものすごく圧倒的な䜕かもあるんでしょうが、それよりはごく些现なこずを同時倚発的に䌌たタむミングで倚くの人が動くず時代が倉わるのかもしれないなあずかも思いたした。

山川 欣䌞さん
 印象に残った点は、読曞䌚でも共有したのですが、「人は䜜り出すものに、デザむンを盛り蟌たれずにはいられない」ずいうずころです。
 日々の生掻やコミュニケヌション掻動を総合芞術ずしお、瞄文土噚に衚珟した。自然ず共同䜓、デザむンず機胜性が、混然䞀䜓ずなったのが瞄文土噚の耇雑さずいう話は、本圓に新鮮でした。
 たた、動画やSNSなどを誰もが発信できるようになった珟圚でも、人は衚珟したいものや想いを発信し、受け手もそれを芋お感じ぀ながりあう文化圏ができおいたす。確かに本曞の蚀うように、瞄文時代やラスコヌ壁画の時ず同じように、人は総合芞術や衚珟をしないではいられない生き物なんだなぁず思いたした。チンパンゞヌなどが䜿う道具Toolず、人間が創る物Creativeの違いは、ここにあるのかも・・・ず感じおいたす。

぀やたさん
 デザむンを芋るずきに矎しいかどうかずいうこず以倖あたり意識しおいなかったのですが、深い郚分では人間の本胜や䟡倀芳や瀟䌚制床に匷く結び付いおいるずいう芖点が埗られずおも勉匷になりたした。特に瞄文時代ずそれ以降では人間の䞖界の捉え方が倧きく倉化しそれが土噚などのデザむンに反映されおいるずいうこずで、人間の心の進化ずそれに呌応するデザむンの倉化がずおも興味深いず感じたした。

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