参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。18日(火/午前)は2名、19日(水/夜)は5名、22日(土/午前)は6名、23日(日/午前)は8名、23日(日/夜)は6名の参加でした(主催者含む)。
7月18日(火/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
yukaさん『サピエンス全史』
ホモサピエンスの特性や狩猟採集の話からブルシットジョブ等労働の話に飛んでしまいましたが、近年読む本の繋がりの面白さを改めて感じました。ありがとうございました。
よしださん『睡眠の科学 改訂新版 なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか』櫻井武著
睡眠について脳的な観点から書かれています。それも勉強になるのですが、個人的にはなぜ眠るのかなぜ起きるのかという哲学っぽい問いがおもしろいです。
基本は睡眠状態で、腹が減ったり危険が迫ると対応しなければいけないから起きる、というのはおもしろいなと思いました。ヒトは起きている時間の方が長いですし、なんとなく寝ていると怠けているみたいなネガティブな観念もあるので、「いや、基本は睡眠状態ですよ」というのは新鮮でした。
7月19日(水/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
yuさん『メタモルフォーゼの縁側』映画
映画を見ました。BLをきっかけとして親しくなったあと自分の寿命が7年くらいと思っている老婆と高校生のふれあい。何かに夢中になるっていうのがいいなと思いました。
7月22日(土/午前):読みたい本を気ままに読む読書会
原有輝さん『アンラーン』
僕は今、伸びしろが少ないと思うので、アンラーンをして、伸びしろを増やしたいと思います。
yuさん『転落』カミュ
カミュの第三の小説だそうです。場末のバーで同郷の男に弁護士が自分語りを延々にする話で、自分の恋愛のパターンや友人がいないことに気が付いたのは何故かなどを延々を話して聞かせます。途中で、女性が川に落ちたのを知らんぷりしたという話があるのですが、現実なのか作り話なのかわからなくなるなあと思いながら読んでいました。
7月23日(日/午前):読書のもやもやについて話す時間
今回のテーマは「サードプレイスにはどんな場がある?なんで必要なの?」でした。
よしださん
サードプレイスは横文字で難しそうなんだけれども一文で説明されるとみんなに理解される、不思議な概念だなといつも思います。サードプレイスとは、「職場でも家庭でもない第三の場所」。
今回のもやもやの会でも、みなさんそれぞれに思い思いのサードプレイスの話をされていたように思います。また、webメディアでもサードプレイスをワードとして含む記事をみることも少なくありません。その説明を聞いただけで、自分が居心地いいと思えるあの場のことなのではないかとピンときているように感じられます。
でもみなさんがピンとくることにこそ、一緒に話をするときの難しさもあるようにも感じました。みんなが話をすることができるのだけれど、すでにそれぞれの人のなかにイメージがあるから微妙にみなさんの定義が違っている気がする。今回は僕が進行を務めさせていただきましたが、その点は勉強になりました。
サードプレイスに関しては、僕も関心が高く、それに関する本を読んだこともあります。今回改めて感じたのは、僕の関心はただそのときの気の赴きに合わせて話をする場であり、目的などは明確にない効用や便益がみえにくい場や時間にあるのだなと思いました。何かを目指して進むのではなく、その時々で気づきながら会話や思考が弾む、みたいな時間です。あと、人は自分の考えを言葉に出す、ただ人と話すということ自体がとても大事なことのように漠然と思っています。
7月23日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会
yukaさん『アナログ』ビートたけし
設定は現代の恋愛小説であるものの、連絡先を交換せずに毎週木曜日に喫茶店で会う恋人たちの描写やレコードやCDが登場するなど、昭和の郷愁を誘う。アナログな対面コミュニケーションの尊さや人と人との関わりを再考しつつ、読後は読み始めの疑問や不思議さが解消され、和やかな気持ちになった。
yuさん『転落』カミュ
一人称で一人語りで話が進んでいきます。結局、作者がずっと自分に語りかけてくるようです。相手のリアクションはわからないのでなお、自分に語りかけてきているようです。場末のバーの設定なので酔っ払っているのかもしれません。
過去の読書感想はこちらに載せています。
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