参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。5月1日(土)は7名、2日(日)は7名の参加でした。5/2はテーマを「無意識」においた読書会の第1回目でした。
2021年5月1日:読みたい本を気ままに読む読書会
遠藤直幸さん『カラマーゾフの兄弟』
父親フョードルが下品で良い
ねねさん『The Color Purple』
黒人差別、女性差別、貧困問題が色濃く描かれている物語である。1983年に出版され、作者アリス ウォーカーはピューリッツァ賞フィクション部門を受賞している。
今日は読書会で2つ質問を受けた。「何年に書かれたの?」「タイトルの紫色にはどんな意味があるの?」上手く答えられなくて慌ててしまった。いつも何となく「面白そうかな」と思って読んでいるだけで、あまり深く考えたことが無かったので、新鮮な気がした。その物語が書かれた時代背景、社会背景、作者の思想、そういったことも物語を理解する上でとても重要なことだと、改めて気付かされました。良い質問に感謝感謝です。これが読書会の面白さだなと思いました。
さて、話は物語に戻って、これが描かれた頃は第二次フェミニズム運動、公民権運動が盛んな時で、黒人女性のアリスウォーカーは熱心な活動家だった。当時フェミニストの旗の色が紫色だったので、このタイトルになったのだろう。(質問者さん、適当なこと答えてすみませんでした!)第二次フェミニズムは男女平等の権利を主張するより、女性が男性に性的搾取を受けていることへの反対を訴えていて、小説の中もレイプシーンや暴力シーンが多々ある。この小説には批判もあって、男性が下品で馬鹿で働かない奴ばかりだということ。確かに、この小説を読んで「男は馬鹿ばっか!」と憤っていましたが、これはフェミニストである作者が、運動を盛り上げるためにちょっと誇張した表現なのかなと思いました。
フェミニストの視点から描く優しくて大人しいシリーの物語。彼女の視点から描かれるアメリカ貧困社会。とても面白いです!そして、いろんな気づきをくれる読書会もとても面白いです!
2021年5月2日:テーマのある読書会「無意識」
コギトさん『キリストにならいて』
西洋と日本で空気の比較が面白かったです。
Yukikoさん『バカの壁』
今日のテーマは「無意識」は普段、意識したことがなかったので、今回はとても勉強をになりました。いいテーマでした。
「無意識」を考える事は意識する事を考える事で、そこには人生の意義や共同体を考える事にもなるというとても壮大なテーマなのではないかと思います。
「無意識」と「その場の空気」がこんなに関係があるとは思いませんでした。直感で考える事も大事ですが、その場の空気に流されず、立ち止まって考える事の大事さを感じました。
先の戦争もはい戦争始まりました!という感じではなく、知らない間に戦争状態になっていたという話も聞きます。
今の時代はSNSが発達して個人の意見が話しやすい環境になっていますが、SNSやインターネットがある世界が、悪い状態(後戻りが出来ない状態や最悪な状態、暴走状態)になる前のストッパー的な役割をしてくれるといいなと思います。
Takashiさん『愛するということ』(エーリッヒ・フロム著)
タイトルどおり、愛”される”ことではなく、愛”する”ということ、に関する話です。能動的に何ができるかという話です。
それはそうとして、最初の40ページが濃い!近世は宗教や職業と身分の固定化など社会との一体化の仕掛けが人々の心を安定させていましたが、近代ではそれは失われ代わりに同一であること、即ち平等のある側面が心の安定を支えているという過激な話からロケットスタートしています。「俺の言ってること、間違ってないよな?」っていうありがちな問いが、まさか平等の概念に繋がってるとは・・・。まじで?
うさじさん『若い読者のための世界史』
今日もありがとうございました。
実力主義や科学的思考など、今は当たり前のように思われているけど数百年前は当たり前ではなかったことを知ると、今当たりまえだと思われていることが、将来当たり前ではなくなることがあるのではないかと思いました。
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(吉田)