参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。9月6日(月)は6名、7日(火)は7名の参加でした(主催者含む)。
読書会は9月18日(土)までお休みします。19日(日)以降はまたいつもの感じで開いていきますので、予定を確認の上、ご参加をお待ちしています。
9月6日:読みたい本を気ままに読む読書会
おおにしさん『100分de名著 ル・ボン 群衆心理』
*第1回放送分までのまとめ
・ル・ボン「群集心理」1895年刊行。ヒトラーも愛読していた本。
・群衆とは? 意識的個性の消滅、感情や概念の同一方向への転換
EX:小学校の校庭。休み時間の児童は自由に行動するが、朝礼では整列し、運動会ではクラス対抗に熱狂する→群衆化
・群衆心理は脊髄反射、無意識レベル
・群衆へのトリガー:数の力が働く ネット炎上…”皆が叩くので私も叩く”
(感想)
原作は難しそうなので、100分de名著は良い手引きになりそう。
自分も簡単に騙されたり群衆の一人になる可能性があることを常に心に留めておきたい。
強力な意見に出合ったとき脊髄反応をせず、その意見をじっくり吟味する余裕を持つことが大切だ。
よしだ『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
日清戦争から始まり、ようやく満州事変・日中戦争に到達しました。このあたりは、なぜかいつも難しく感じる…。
日露戦争では日本とロシアは敵対したわけですが、その後は協力的な関係にあったようです。ヨーロッパ先進国に対抗するためにはロシアは日本と敵対し続けることは得策ではないと考えたようです。前に読書会で他の方が言っていましたが、ロシアはいろいろな国に挟まれているから歴史的に大変、とのこと。日本とロシアの協力は、中国の東北部をどのように棲み分けて使うか、という点においてでした。う〜ん、歴史を理解していないとニュースは理解できないということを痛感。
9月7日:読みたい本を気ままに読む読書会
原有輝さん『沈黙のちから』
キリスト教と芥川龍之介のことが述べられていました。また、著者は父から、キリスト教の教えを受け継いだとあります。著者は、苦労されたようで、高校から一人暮らしをして、経済的に苦労されたようです。現代文の教科書から、芥川龍之介とキリスト教を学んだようです。芥川龍之介とキリスト教の組み合わせは、意外な気がしました。
yuさん『しろいろの街の、その骨の体温の』
ニュータウンに暮らす小学4年生の日常の話。家の間取りが同じなど同質なもののじわっとした不気味さが渦中にいると気が付かないだろうなあと思いました。
「ただしい人類滅亡計画」で反出生主義が分かりやすく書かれた本ということで紹介され読んでみたいと思いました。言葉に敏感な参加者の方が「ぞっとした」とおっしゃっていたのが印象的です。
つやまさん『もっと! : 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』
まだ手に入れていないものに欲求を感じることと、今ここにあるものに満足を感じることは、別々の神経系が担当している。前者で「もっと」という欲望を引き起こすのがドーパミンである。欲しいものを買うまでのワクワク感が、手に入れたとたんに冷めてしまうようなことが起こるのは、ドーパミンが結果には責任をもたないからである。バズ・オルドリンは強力なドーパミンのはたらきで人類初の月面歩行という偉業を成し遂げたが、同時に満足することを知らない破滅的な人生ももたらされた。有能な職業人の中にも、ドーパミンの欠乏を埋めるために次々に高い目標を達成しつづけざるをえなくなっている人もいる。タイトルの通り、ドーパミンがもたらす光と影こそが人間の営みなのかもしれない。
よしだ『コンビニ人間』
年齢や性別に応じた世間一般の”普通”から外れる主人公に、主人公の友達の旦那さんが「え?」みたいな感じで応対するシーンがありました。主人公にとっても、旦那さんの考え方としても、これはなかなかに辛い、、。多様性を尊重する意味がすこし分かった気がします。
それにしても、この本はすごい。現実を覗いているような気になります。
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(吉田)