2023.03.27

読書会の読書感想(3/22-26)

 参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。22日(水/午前)は4名、24日(金/夜)は8名、25日(土/午前)は6名、25日(土/夜)は7名、26日(日/午前)は8名、26日(日/夜)は4名の参加でした(主催者含む)。
 日曜日の「質問「   」について考える時間。」の質問は、

この一年間に別れた人は何人いましたか

田中未知著『質問』(文藝春秋)

でした。

3月22日(水/午前):読みたい本を気ままに読む読書会

よしださん『銃・病原菌・鉄(上)』ジャレド・ダイアモンド著/倉骨彰訳
 少しだけ読んで積んでいた本ですが、なんだか遠くを見たくなって今日手に取ってみました。

 プロローグを読んだのでこの本の主題的なことが書かれていたのですが、著者がパプアニューギニアで研究していたときに現地の政治的指導者から素朴に質問されたこのような問いについて応える本でもあるようです。

「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」(P24)

文化が奪われるとはどのような気持ちなのだろうと思いました。人間にとって大事なものとはなんなのだろうか。

 読書会ではChatGPTの話も少し出ました。いろいろ触りながらAIとか人間とか、その両者の関係とか、いろいろ話せる会を開けたらおもしろいのではないかと思いました。

3月24日(金/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

うさじさん『偶然の散歩』森田真生
本日もありがとうございました。平日の夜でしたが、有意義に過ごすことができました。

yuさん『全ての美しい馬』コーマック・マッカーシー
登場人物は主人公の16歳の少年と友人、13歳くらいの身元がわからない少年。テキサスからメキシコまで馬で行くんだけど、そんな西部劇の時代でもない。読んでいたらお金の価値ってなんなんだろうと思えてきました。
それより大事なことってあるよねって。

一文が長くて鉤括弧がない。
他の人が読まれていた本で、「盆土産」があったのですが、それは、鉤括弧がない部分は読み手が鉤括弧をつけないことによって感情移入をしやすいと学習指導要領に書いてあったそうです。この本は、全部ないってどういう効果なのかな?と思いました。

3月25日(土/午前):読書のもやもやについて話す時間「仏教を実際の生活で実践するには?」

 今回のテーマは「仏教を実際の生活で実践するには?」でした。

原有輝さん
原始仏教は実践が難しい部分もあるが、マインドフルネスなど普遍性もあると思いました。

Takashiさん
不安や苦しみは無くしたいけど、美味しいものを食べたりWBC見て喜んだりもしたい。これって欲張りなんでしょうか。もやもやしますね~~。

tetsuさん
仏陀の言葉に「愛する人をつくるな。愛する人を失うのはわざわいである。愛する人も憎む人もいない人々には、 わずらいの絆が存在しない。」という言葉があるということが驚きでした。これには「思い通りにいかなくて苦しいのなら、いっそのこと…!」みたいな極論としかとらえられず、たしかにもやもやとしました。
後から少し調べていて、原始仏教で指す「愛」は我欲・執着としての愛欲を指していて、西洋的な慈愛とは異なるという説明を目にしました。また、そうでなかったのだとしても、教えというのは誰かに授けられ、委ねられる中でアップデートされていくものだと思います。
原始仏教の示す通り、人生は思い通りにならないし、大事な人ともずっと一緒にはいられない。だからこそ、限りある今このときに感謝の念をもって過ごしていくことが大事なのだと受け取りたいと思いました。興味深いもやもやをありがとうございました。

田中さん
・現代とブッダの時代との状況の違いはある。
全てを自分の生活で実践することは可能か?例えば、束縛の絆を断ち切ることは可能か?
・フロイトの快楽の分析と、ブッダの快楽の分析の違いは何か?
・自分の心の平穏を得るために、原始仏教は本当にヒントをもたらすか?(他に参考にすべき思想はないか?)
・原始仏教を現代の生活に適用した先行研究はないか?

3月25日(日/夜):書きたいことを気ままに書く会

  1. 書く会の感想
  2. 書いたものについて

fumi2さん
1. 初企画に初参加、緊張しながらも楽しめました
2. スピリチュラアル、信じることの大切さと危険性について、自身の周りの実話と様々な人の知見を交えて書きました

匿名さん
1. 2023年1〜3月の振り返りの意味を込めて、この3ヶ月の出来ごと、気持ちの変化、生活の手応えについて文章にしてみました。話し言葉は消えてしまいますが、書き言葉は後から読んで、自分の気持ち・考えを眺められるのでいいなと思いました。
書いている時間は、静かで穏やかなものでした。

3月26日(日/午前):読みたい本を気ままに読む読書会

tetsuさん『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』ブレイディみかこ/著
この本では、前作から引き続き「多様性」がキーワードの一つになっていると感じています。「多様性のある社会」を想像すると、互いに違いを認めあう争いのないイメージを想像してしまいがちですが、実際には異質な者同士が混在する場は衝突や葛藤の連続です。異質なものを安易に排除せず、同じ場に居続けるためには「他者の靴を履く」(イギリスのことわざ)こと、つまりどこまで相手の身になって考えることができるかがカギになることをこの本は示しているように思います(まだ途中ですが)。私自身、どうにも考え方の合わない間柄に悩むことがありますが、一緒にいることではじめて世界は変えていけるもの、その過程において反発し合うことがあってもいいのだと肯定してもらえているようにも感じられました。
感想の共有をご一緒させていただいた方々の読まれた本(の箇所)は、芸術分野という点において共通性があったように思います。文学も絵画も脚本も、作り手の来し方や時代背景を知ることも含めて、その作品をあじわうということなのだとあらためて実感しました。今日もありがとうございました。

3月26日(日/夜):読みたい本を気ままに読む読書会

yuさん『カフカ「断食芸人」<わたし>のこと』三原弟平
 古典新訳文庫で「断食芸人」を読んでみたものの?が残り、他の訳者さんがの解説本を手に取りました。断食芸人が廃れた時代の断食芸人。宗教的な意味もなく見世物としての断食芸人。本当にいたのか?と質問を受けましたが調べてもカフカの「断食芸人」が出てきていたらしいと書かれているものもあり実在したのかは定かではありません。人を檻に入れて40日の断食。肉屋の三人の見張をつけて昼も夜も断食。そういう話です。解説本は3章に分けて講義形式でした。今日読んだところはサーカスの歴史。初めは1760年頃ロンドンで職にあぶれた乗馬教官が大都市で馬の曲乗りを始めたところからだそうです。

みんなでシェアの時間に美術の話で好きな画家の話で盛り上がりました。


 過去の読書感想はこちらに載せています。

読書会参加者に投稿いただいた読書の感想です(2022年10月-)。

 

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