リベルのブックレット『弱い一歩 〜自由な地平へ歩きだす〜』に関して投稿いただいた感想です。
つやまさん(2020年11月22日)
今の社会では強さが過剰に求められることで、一人一人に余裕がなく、人間関係にも軋轢が生じていることに疑問を感じていました。
短編本では、ロボットの研究を題材として、人間の行う行為や存在自体がそもそも不完結である(=「弱い」)からこそ、はじめて他者や環境との関係性が生じるという視点が提示されています。
悪いものとされがちな「弱さ」が、本来の人間のありかたであるという見方にハッとさせられ、不完全なまま生きていいのだと感じ少し気が楽になりました。
雑談の中で、今の世の中は価値観が崩れ始めていて、強さを目指すことにみな行き詰まりを感じてきているのではというお話が興味深かったです。いわゆる「強さ」ももちろん大事ですが、「弱さ」の価値ももう少し認められるという意味での「強さ」を持てるような、生きやすい世の中になっていけばいいなと思います。
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